2012年11月12日月曜日

I Know You Care エリー・ゴールディング (Ellie Goulding)

歌詞に登場する主人公は,まさに恋人と別れようとしてるところで,一体どうしてこうなったのかを必死で考えています。主人公は,「嫌われてないのは/気遣ってくれてるのは/気にかけてないわけじゃないのはわかってる」と繰り返しますが,本当にそうなのでしょうか?2人の間に何があったのかははっきりとはわかりませんが,主人公にとって,この別れが相当堪えていることだけは間違いなさそうです。
The protagonist in the lyrics is now experiencing a breakup with her boyfriend and trying to figure out exactly what's happening.  "I know you care" she repeats, however, I'm not sure about it.  What happened between them, which we don't know definitely devastates her quite a bit.
I Know You Care  (Ellie Goulding)
Clinging to me
Like a last breath you would breathe
You were like home to me
I don't recognize the street

Please don't close your eyes
Don't know where to look without them
Outside the cars speed by
I never heard them until now

I know you care
I know it is always been there
But there's trouble ahead, I can feel it
You are just saving yourself when you hide it

Yeah, I know you care
I see it in the way you stare
As if there was trouble ahead and you knew it
I'll be saving myself from the ruin
And I know you care

I used to run down the stairs
To the door and I thought you were there
Do you shape through the comfort of us
Two lovers loved out of love

Oh, but I know you care
I know it is always been there
But there's trouble ahead, I can feel it
You are just saving yourself when you hide it

Yeah, I know you care
I see it in the way you stare
As if there was trouble ahead and you knew it
I'll be saving myself from the ruin

And know it wasn't always wrong
That I've never known a winter so cold
Now I don't warm my hands in your coat
But I still hope

'Cause this is how things ought to have been
And I know the worst of it wasn't all that it seemed
Why can't I dream
Why can't I dream

'Cause I know you care
And I know you care
I know you care
I know you care
I know it's always been there

いつもそばにいるのを感じてた
この世を去る時にするという最期の息のように
面影がいつまでも経っても消えていかない
一緒にいると
安心できてここが自分の居場所だって気もしたけど
もうどうやったらそうなれるのかわからない

お願い その目を閉じて,なかったことになんかしないでほしい
そんなことしたら,どうすればいいのかわからなくなる
家の外を車が飛ばしてる 
そんな音,今まで聞こえたことなかったのに

嫌われてないのはわかってる
ずっとそうだったってわかってる
だけどきっとこれから何かが起こるんだ
何も教えてくれないのは
傷つきたくないからなんだよね?

そうだよ 気遣ってくれてるってことはわかってる
見つめるその目を見てればわかる
まるでこれから起こることがわかってるみたい
だからそうなる前に身を引くよ
そっちの気持ちはわかってるから

あの頃は,いつも階段を駆け下りて
玄関まで走って行ってた そこにいると思ってたから
これからどうするつもりなの?
お互い慰め合ったって
本気になれるわけじゃない
中身のない関係が出来るだけだよ

勿論わかってる 気にかけてないわけじゃない
ずっとそうだったってわかってる
だけどきっとこれから何かが起こるんだ
何も教えてくれないのは
傷つきたくないからなんだよね?

そうだよ 気遣ってくれてるってことはわかってる
見つめるその目を見てればわかる
まるでこれから起こることがわかってるみたい
だからそうなる前に身を引くよ
そっちの気持ちはわかってるから

わかってるんだ
今年は冬の寒さがいつも以上にこたえるけど
それだって悪いことばかりじゃない
もうそのコートに手を入れて,温めたりはできないけど
それでもいつかはって思ってる

だってこうなる運命だったんだもの
そして一番辛いのは,いかにも辛そうに思えるところじゃない
それほどでもないってところほど案外辛いものなんだ
どうして夢見ちゃいけないの?
夢くらい見てもいいじゃない

だって嫌われてないことはわかってるんだから
それだけは本当だよね
まだ気持ちも残ってる
ずっと前からそうだった

(補足)

これは私の勝手な解釈ですが,第2連の車が出てくる下り,これは主人公がそれまでの「追想」から覚めて「現実」に引き戻されたことを表しているのではないでしょうか。

人間は何かに夢中になっていると,それ以外のことが気にならなくなります。ふと我に返って周りを振り返ってみると,思いもしなかった状況にいたというのは私にも経験があるのですが,皆様はいかがでしょうか?

(余談)

聞くところによれば,この曲,Ellie Gouldingが5歳の時に離婚して出て行った父親に向けて書いた曲だとか。曰く前作Lightsがリリースされた当時,彼女は父親と上手く行ってなかったものの,現在は当時より状況も改善しているようで,本人によれば,「やや抑えた(less bitterness and anger)」歌詞の内容になっているそうです。

したがって,歌詞に登場するYOUは彼女の父親ということになるのですが,Dakota Fanning主演のNow Is Goodという難病ものの映画にフィーチャリングされており,したがってミュージック・ヴィデオもその流れに沿った作りになっているせいもあって,どうしても恋愛関係仕様になってしまいます。

それにしても,繰り返し「嫌われてないのはわかってる」と言いながら,主人公が決して納得していないような気がするのは私だけでしょうか。もしかしたら彼女や「そうではない」ことにとっくに気づいていて,自分自身にそう言い聞かせているだけなのかもしれません。

6 件のコメント:

  1. このアーティストは初めて知りましたが、歌声と歌詞がぐっときました。切ない。私が一番気に入ったのは、「わかってるんだ〜・・・」の連の訳です。これって、共感できる人は多いんじゃないかなと思いますね。余談の最後に書いてあることも、確かにそうなのかもしれないと思えて、ますます切ない。

    ところでこのヴィデオで男性役をやっている方は、映画「戦火の馬」で主役をしていた人ですね。素敵です。

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    1. コメントありがとうございます。本館を始めてから時間をかなり取られるようになったため,映画もほとんど見ていないのですが,「戦火の馬」には確か昨年トニー賞かなにかを取ったブロードウェイ・ミュージカル(War Horse)もあったと記憶しています。
      さて,私個人は,別館でも何度か言っているように,ただ何かをひたすら待つというのがとにかく苦手なので,こういう状況になったら,さっさと決断してしまいそうです。
      要するに諦めが早いのですが,有体に言えば粘りが足りないわけで,そのせいで気付かぬまま大事な何かを失っているのかもしれません。

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  2. 通りすがり2013年2月20日 1:09

    映画を見終わってから聞くと全く違う解釈の訳詞になると思います。
    今年のG.W.に公開が決まりましたので、是非ご覧ください。
    映画を観終わった方がきっと検索でコチラを訪れる事になると思います

    それと・・・この映画の主人公の彼氏役(戦火の馬の彼)は
    エリ~ちゃんのリアル彼氏ですよ(笑)

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    1. コメントありがとうございます。難病モノと恋愛モノが苦手なので映画を見に行けるかどうかは甚だ疑問ではございますが,詳しい情報をありがとうございます。なるほど相手役の彼が「リアル彼氏」なわけですね。それを伺うと余計に映画館から足が遠のきそうです(笑)。

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  3. 初めてコメントします。素敵な歌ですよね、Eliie Gouldingの歌は。先日iTunes Fes 2013の時に彼女が「これは父親について書いた曲」と発言していた後でこの曲を聞くと切ないな〜と思いました。和訳も素敵です。こんな風に英語を解釈できるようになりたいです。

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。アーティスト本人が身近な人に宛てた曲というのは,それがいかなる曲であっても,そのアーティスト本人の気持がダイレクトに伝わってくるだけに,とりわけ強く聴くものの心を打つような気がいたします。

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