2014年10月30日木曜日

I Won't Let You Down オーケイ・ゴー (OK Go)

「卵が先かニワトリが先か」というのは昔からある疑問ですが,この疑問,最近では曲とミュージック・ヴィデオの関係にも当てはまるような気がします。個人的には「曲が先」と信じたいのですが,その逆である場合も少なくありません。Daft PunkのGet Luckyのような気持ちのいい軽快なディスコ調の曲ですが,曲自体よりもミュージック・ヴィデオの方により力が入っているように思われます。
それはともかく,この曲は下のミュージック・ヴィデオを見なければ意味がありません。10月27日に出たヴィデオですが,その後わずか2日間で400万以上のヴュー数をYouTube上で獲得しています。
It's an age old quetion: Which comes first, a chicken or an egg?  Well, I think these days the same question applies to a music video and a song.  Personally, I'd like to believe that a song comes first but sometimes the opposite seems to be true.  Although it has a nice crispy disco sound like Get Lucky (Daft Punk), they seem to put more emphasis on the video.
Anyway, just take a look at the music video below.  After released on October 27th, it got more than 4 million views only in two days on YouTube.
I Won't Let You Down  (OK Go)
I won’t let you down, no I won’t let you down. I won’t let you down, my love.

Nikki, she’s got no flag to fly, but she don’t seem to mind that much, no she don’t seem
to mind.
And you, you’ve got your armor on. Nights out in babylon, yeah, nights out in babylon.
But maybe all you need is someone to trust, maybe all you need is someone.
And I won’t let you down, no I won’t let you down. I won’t let you down, my love.
I won’t let you down.

Now Emily’s got no tricks to try, but she don’t seem that much to mind, no she don’t
seem to mind that much to me.
And you’ve got what the whole world wants, so strap that armor tighter on, double on
down like it’s gonna make you free.
But maybe all you need is someone to trust, maybe all you need is someone.
And I won’t let you down, no I won’t let you down. I won’t let you down, my love.
I won’t let you down.

期待を裏切って
がっかりさせたり
傷つけたり
そんなことはしないから

Nikkiには
そのためなら頑張れる
信念みたいなものはないけど
それでもいいと思ってる
あんまり気にもしていない
そんな風に思えるよ
だけどお前はガチガチに
自分を鎧でガードして
夜の街へと繰り出している
だけどもしかして
必要なのは鎧じゃなくて
心を許せる人じゃないのか?
頼れる人が欲しいんだろ?
それなら信用してくれよ
期待を裏切って
がっかりさせたり
傷つけたり
そんなことはしないから

Emilyは
小細工なんかできないけど
それでもいいと思ってて
そのことをあんまり気にもしていない
そんな風に思えるよ
だけどお前には
世の中の人が羨むものがあるから
自分の鎧が外れないよう
きつく縛ってガードして
すごく警戒してるんだ
そうでなきゃ
安心できないっていう風に
だけどもしかして
必要なのは鎧じゃなくて
心を許せる人じゃないのか?
頼れる人が欲しいんだろ?
それなら信用してくれよ
期待を裏切って
がっかりさせたり
傷つけたり
そんなことはしないから

(余談)

実はこのOK Goというバンド,これまでにも以下のような面白いヴィデオを作っています。
(The Writing's On The Wall)

ところで,リード文でも述べたような「ヴィデオが先か曲が先か」という問題ですが,それは突き詰めるところ,音楽を芸術(アート)と考えてそちらに重きを置くのか,あるいは商業(ビジネス)と考えるかの違いに帰結するように思われます。

当然その両者が一致するのが理想ではありますが,実際のところそれはなかなか簡単ではなく,メロディーも歌詞も美しいにもかかわらず,あまり知られていない曲がある一方で,逆に明らかにノリだけで作っているのに大ヒットする曲も少なくありません。

勿論この流れは今に始まったことではないのですが,ミュージック・ヴィデオで引きつけて曲の売り上げを伸ばすという従来のビジネスモデルに加えて,近年ではYouTubeで公開するミュージック・ヴィデオの冒頭に広告を入れるというビジネスモデルが登場し,ヴィデオを見せること自体が目的になってきているので,曲そのものに比べ,ヴィデオそのものの重要性が今まで以上に高まっている気がします。

最後に蛇足ですが,ヴィデオの冒頭に登場する3人の女性は,あのPerfumeのカメオ出演だそうです。また,周囲に電線が見当たらないのでてっきり海外だと思っていた撮影場所ですが,実は千葉県長生郡長柄町にあるロングウッドステーションという施設なんだとか。意外でした。

2 件のコメント:

  1. 身の回りからですみませんが、運動会を思い出させる様な(←全然スケール違いますけど)
    団結力、一体感、達成感………我が子の演技を見るかのように応援してしまいました。
    one for all と言った感じでしょうか。素晴らしい映像作品楽曲のご紹介をありがとうございます。
    「卵が先かニワトリが先か」
    先日のコメントを綴っていて私も思いました。書こうか迷い擬態語?「ぐるぐる」にしました(笑)。
    vestige様のご投稿が私に関係ありか否か…。曲解独断し「関係あり」と捉え、以下綴らせて頂きます。

    脳内に響き渡る音楽(爆音)の世界に浸り「無」になり、自由に体を動かし踊り「音の波」に心をあずけ任せ身を委ねる。(特に仕事をしていた2年前まで、ぐるぐるが溜まると踊りたい衝動に駆られていました(笑)。)
    静かなプールで水に浮かび、水の中の無音の世界に浸り脳内を「無」にして「水の波」に心をあずけ任せ身を委ねる。
    これらを求めるのも…根本に「心のphを保つ」「心身を委ねる」がmyテーマです。
    「恋愛ジプシー」というのも…頼れる人、心を許せる人探しです…ご推察通りだと思いました。

    ここ数日間…vestige様のご投稿楽曲対訳等が、色んな意味で、どうも心に沁みています。
    「私」を探して下さっている様な…。思い込み勘違いでしょうとも思いますが、念のため…
    たくさんのご配慮、お心遣いを頂き感謝申し上げます。ありがとうございます。
    毎日12時以降、ドキドキしたりハラハラしたりキュンキュンしたり、穏やかな気持ちになったり…
    もっと深い意味があるのか、あれぇ…嫌悪?ご迷惑?等も…コレでも、ちゃんと視野に入れ感じてますぅ…(汗)

    『心を許せる人じゃないのか?頼れる人が欲しいんだろ?
         それなら信用してくれよ 期待を裏切ってがっかりさせたり 傷つけたり そんなことはしないから』

    この対訳には、ハッとさせられ…深いため息とともに涙が溢れました。。。
    そして、うっかり。。。身を委ねたくなってしまいました。

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  2. 歌詞を探してこちらにお邪魔しました
    対訳含めて参考になりました
    ありがとうございます

    本題とが別ですが、面白い事を書かれていたのでコメントさせて頂きます
    ミュージックビデオが販促という一面を持つことは確かですが、曲が持つイメージ掘り下げるものであることも
    また事実だと思います
    音楽がそれ単体で流通しなくなったのはいつ頃からなのかはっきりとは分かりませんが、今日において映像
    と共に提供されるものである事は間違いありません
    アイドルポップやタイアップのように音楽以外と結びついて流通するものがあるのも確かです
    更には今回の『OK Go』や『WORLD ORDER』のような音楽よりも映像表現に重きを置いているものあります

    しかしながらそれが芸術性を失い、ビジネスに走ったということにはならないと思います
    歌手としてでなく、表現者という枠組みにおいて芸術性は失われていません
    (握手券でCDの大量買いを促すとかはあからさまにビジネス寄りの発想ですがw)
    もし、vestigeさんが今の音楽シーンに疑問を抱いていらっしゃるとしたら、別の何かが原因だと思いますよ

    最後にですが、今回の『I Won't Let You Down』は公式でインタビューがあるようなのでそれも一度見てみ
    られると良いと思いますよ

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