2012年12月17日月曜日

Stop and Stare ワンリパブリック (OneRepublic)

思うに,この曲のテーマは,周囲のために自分を変えるのではなく,自分に正直に生きようとすること。スティーヴ・ジョブズが「人生には限りがある。だから他人の人生を送ってそれを無駄にするな。他人に影響されると固定観念に囚われる。それではダメだ」と言ったようなことです。
時として「これでいいんだ」と思い込んでしまうことがありますが,それでは上手く行きません。いや上手く行ってると仰る方もおいでになるかもしれませんが,いつか立ち行かなくなる時が来ます。少なくとも(私を含めた)大半の人間にとっては。
ところで,一説によると,この曲「父親になることの「怖れと不安」を歌ったものだとか。(私は違いますが)仰る通り,大変に説得力があります。この説が正しいとすると,歌詞に登場する「You start to wonder why you're here not there」のhereが父親になること,そしてthereが「独身でいる/子どもを持たない状態」を表すことになります。また,ミュージック・ヴィデオもそれを裏付ける形で,出産直前の女性が登場します。
I think the song's about trying to be true to yourself, not to change yourself in order to please eveyone around you.  Steven Jobs said, "Your time is limited, so don't waste it living someone else's life. Don't be trapped by dogma — which is living with the results of other people's thinking."
Sometimes we let ourselves be deceived by thinking like "I should be this way ...." but that doesn't work.  You may think it's working but in the end it all fails, well at least for most people, including me.
By the way, some say the song's about the fear and anxiety of being a father for the first time.  It's very convincing and I cannot agree more (I'm not a father, though).  Suppose the interpretation is correct, the word 'here' in the lines "You start to wonder why you're here not there"means being a father and 'there' staying single/not being a father.  The music video also seems to demonstrate it, a woman who is about to deliver her child appears in it.
Stop and Stare  (OneRepublic)
This town is colder now, I think it's sick of us
It's time to make our move, I'm shaking off the rust
I've got my heart set on anywhere but here
I'm staring down myself, counting up the years
Steady hands, just take the wheel...
And every glance is killing me
Time to make one last appeal... for the life I lead

Stop and stare
I think I'm moving but I go nowhere
Yeah I know that everyone gets scared
But I've become what I can't be, oh
Stop and stare
You start to wonder why you're here not there
And you'd give anything to get what's fair
But fair ain't what you really need
Oh, can you see what I see

They're trying to come back, all my senses push
Untie the weight bags, I never thought I could...
Steady feet, don't fail me now
Gonna run till you can't walk
Something pulls my focus out
And I'm standing down...

Stop and stare
I think I'm moving but I go nowhere
Yeah I know that everyone gets scared
But I've become what I can't be, oh
Stop and stare
You start to wonder why you're here not there
And you'd give anything to get what's fair
But fair ain't what you really need
Oh, you don't need

What you need, what you need...

Stop and stare
I think I'm moving but I go nowhere
Yeah I know that everyone gets scared
But I've become what I can't be
Oh, do you see what I see...

ここにはもう居づらくなった もうみんなに持て余されてる
もう何か手を打って,ここを離れる時期だと思う 
錆のようにこびりついたこれまでのしがらみを
今は体から落としてるところだ 
もうここに未練はないよ 気持ちは次へ移ってる
ただ一息ついて,この人生を振り返ってるだけ
後はハンドルをしっかり握って運転していけばいい
ちらっと見られるたびに,とにかく辛くてしかたない
この人生,これからどう生きていくのか,そろそろハッキリさせなきゃね。

ちょっと立ち止まって考えてみる
確かに動いてはいるけれど,このままじゃいつまで経っても埒は開かない
そうなんだ (本当の自分を見せるのは)
誰だって怖いし,勇気もいるから
今までは,なれるわけないものになろうとしてた
自分を偽って,別の人間のフリしてたんだ
でも,ちょっと立ち止まって考えてみる
どうしてこんなことになったんだろう?本当の自分でよかったのに
なんて思い始めてる
「フェアな人だ,立派な人だ」って言われたくて頑張ってるけど
本当は別にそうなりたいわけでもない 
身勝手な奴だって思われたって構わない
そうじゃないのか?

判断力が戻ってきて
また物事が見えてきた
重石のようなプレッシャーやしがらみを一つずつ外してゆく
思ったこともなかったよ 
こんなことが本当にできるなんて
だから,このまま続けたい ここで終わりにしたくない
もうこれ以上歩けなくなるまで
走り続けなきゃダメなんだ
なのに何かが邪魔をして,気持が乱れて決意が鈍る
結局,振り返ると,前と何ひとつ変わっていないんだ

ちょっと立ち止まって考えてみる
確かに動いてはいるけれど,このままじゃいつまで経っても埒は開かない
そうなんだ (本当の自分を見せるのは)
誰だって怖いし,勇気もいるから
今までは,なれるわけないものになろうとしてた
自分を偽って,別の人間のフリしてたんだ
でも,ちょっと立ち止まって考えてみる
どうしてこんなことになったんだろう?本当の自分でよかったのに
なんて思い始めてる
「フェアな人だ,立派な人だ」って言われたくて頑張ってるけど
本当は別にそうなりたいわけでもない 
身勝手な奴だって思われたって構わない
それが本当の気持ちだろ?

本当は一体どうしたい?

ちょっと立ち止まって考えてみる
確かに動いてはいるけれど,このままじゃいつまで経っても埒は開かない
そうなんだ (本当の自分を見せるのは)
誰だって怖いし,勇気もいるから
今までは,なれるわけないものになろうとしてた
自分を偽って,別の人間のフリしてたんだ
今言ってること,わかるだろ?

(補足)

最初の連に出てくる一人称複数形(us)ですが,実際に登場人物が2人いるわけではなく,主人公と主人公の別の人格(あるいは鏡に写った主人公自身の姿)だという説が有力です。だとすれば,これは自分自身との対話であり,そういった意味でLil' WayneのMirrorやOasisのWonderwall,そして先日投稿したImagine DragonsのIt's Timeに通ずるところがあるのかもしれません。

(余談)

本館で取り上げるアーティストのなかで,解釈や和訳が難しいという意味において,OneRepublicの右に出る者はほとんどいません。投稿を1つ準備するのにかかる工数を考えれば,取り上げれば取り上げるだけ,自分の首を絞めるといういわば「歩留り」の大変悪いアーティストなのですが,それでも取り上げずにいられないのは,苦労に値する内容だからでしょう。

例えば,この曲の場合,取り上げようと思ったのが今年の7月。実に5か月の「寝かし」を経ているわけですが,驚くなかれ,これでも彼らの曲のなかでは決して最長というわけではありません。All The Right Movesに至っては,公開までに8か月という期間が経過しました。

またミュージック・ヴィデオがわかりにくいのも彼らの特徴で,ヴィデオを見たからといって,歌詞の内容がいささかでも理解しやすくなるかというと,そんなことは全くなく,むしろ余計わかりにくくなる場合も少なくありません。

ために,Feel Againを取り上げた時は,そのわかりやすいメッセージにやや拍子抜けしたほどでした。

それにしても,最初このヴィデオを見た時は,ややオカルトチックな,映画で言えば「チルドレン・オブ・ザ・コーン(Children of The Corn)」や「サイン(Signs)」のようなストーリーを想像していたのですが,リード文で取り上げた解釈を知った瞬間からそれが一転しました。

何と申しましょうか,この曲を聴くたびに頭の中に「年貢の納め時」というフレーズが繰り返し浮かんでしまって,どうしても消えません。何故なんでしょうか・・・・。

3 件のコメント:

  1. One Republicの曲は不思議です。詩を読んでみても具体的なことがよくわからなくて、このusは誰?このtheyは何?と思うことばかりで難しいのですが、それと同時に、わかる、わかる、自分もよくそう考える、という共感もなぜか自然に持てる。また、穏やかに広がっていくような曲調は、わかる / わからない、の両方を許してくれるようなイメージもあります。結局、自分ではロジカルに物事を進めているような気になっていても、自分の頭の中では、考えたことの断片が漂っているような感じで、この曲のわかる / わからない、そのままの状況なのかもしれない、と思ったりしました。

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    1. コメントありがとうございます。どちらかというと「論旨をハッキリ明確に」を第一に考えてしまうタイプなので,彼らの曲には大変苦労します。ネイティヴの方ならその辺りは自然に理解なさるのかもしれませんが,そうでない私にとってはその点が非常に厄介です。海外歌詞サイトの存在がなければ,なかなか取り上げられないアーティストかもしれません。

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  2. 匿名で申し訳ないのですが。
    今、自分の中でOne Republicが一大ブームを起こしておりまして、そんな時に、このブログを見つけて、とても分かりやすい和訳と親切な補足等がとても嬉しかったのでコメントさせていただきました。
    個人的に、英語はまったくのド素人なのですがOne Republicだけは、分からないくせにメロディと歌声の中にメッセージ性とかをフィーリングで感じるような気がして大好きなのです!!

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