この曲はどちらとも違います。確かにタイトルは Love Songsですし,ギクシャクしはじめた恋愛関係を歌っているようにも聞えますが,実際には恋愛とは関係のない曲です。聞くところによると,Sara Bareillesは,意思に反してラヴソングを書くよう強要するレイベルに対してこの曲を 書いたのだとか。それを踏まえて歌詞を見ると,なるほど説得力があります。
I've already translated more than 500 songs into Japanese and a significant part of them are love songs. More than 90 of them are breakup songs like Gotye's Somebody That I Used To Know and Adele's Rolling In The Deep. About 50 are romantic ones like Just The Way You Are by Bruno Mars and Lucky by Jason Mraz.
This song is different from both of them. It's true that the song carries the title of "Love Songs" and sounds like it's about a faltering relationship but in fact it has nothing to do with it. They say Sara Bareilles wrote this to her label who insisted her to write love songs which she didn't want to. Keeping that in mind, you'll find the lyrics more convincing.
Love Songs (Sara Bareilles)
And they tell me to breathe easy for a while
The breathing gets harder, even I know that
Made room for me but it's too soon to see
If I'm happy in your hands
I'm unusually hard to hold on to
Blank stares at blank pages
No easy way to say this
You mean well, but you make this hard on me
I'm not gonna write you a love song
'cause you asked for it
'cause you need one, you see
I'm not gonna write you a love song
'cause you tell me it's
Make or break in this
If you're on your way
I'm not gonna write you to stay
If all you have is leaving I'm gonna need a better
Reason to write you a love song today
I learned the hard way
That they all say things you want to hear
And my heavy heart sinks deep down under you and
Your twisted words,
Your help just hurts
You are not what I thought you were
Hello to high and dry
Convinced me to please you
Made me think that I need this too
I'm trying to let you hear me as I am
I'm not gonna write you a love song
'cause you asked for it
'cause you need one, you see
I'm not gonna write you a love song
'cause you tell me it's
Make or break in this
If you're on your way
I'm not gonna write you to stay
If all you have is leaving I'm gonna need a better
Reason to write you a love song today
Promise me that you'll leave the light on
To help me see with daylight, my guide, gone
'cause I believe there's a way you can love me
Because I say
I won't write you a love song
'cause you asked for it
'cause you need one, you see
I'm not gonna write you a love song
'cause you tell me it's make or break in this
Is that why you wanted a love song
'cause you asked for it
'cause you need one, you see
I'm not gonna write you a love song
'cause you tell me it's make or break in this
If you're on your way
I'm not gonna write you to stay
If your heart is nowhere in it
I don't want it for a minute
Babe, I'll walk the seven seas when I believe that
There's a reason to
Write you a love song today
水中に頭まですっぽり浸かってるのに
落ち着いて深呼吸しろって言わないでよ
余計に息が苦しくなる
そうすれば楽になるのかもしれないけど
それでもまだ納得できない
なにもかも言いなりになっていいものなのか
悪いけどすごく扱いにくい性格なんだよ
落ち着いて深呼吸しろって言わないでよ
余計に息が苦しくなる
そうすれば楽になるのかもしれないけど
それでもまだ納得できない
なにもかも言いなりになっていいものなのか
悪いけどすごく扱いにくい性格なんだよ
真っ白なページをぼんやり見つめてる
ちょっと言いにくいことだから
そうだよね,悪気なんかないんだろうけど
実際は無理強いしてるんだよ
だからラヴ・ソングなんて書かないよ
そうして欲しいのがわかってるから
それが狙いだって知ってるから
わかった?
ラヴ・ソングなんか書くもんか
だってこう言うんだもの
これが運命の分かれ目だって
そっちがやりたいようにやるんなら
どうぞ勝手にすればいい
こっちだって言うことなんか聞かないよ
ラヴ・ソングなんて書かないから
そうしなきゃおしまいだって脅すんなら
せめてまともな理由を教えてよ
なんで今ラヴソングを書かなきゃならないの?
いやというほどわかったよ
周囲はいいことばっかり言うんだって
それで気持が落ち込んで
力負けしちゃうから
イヤなことを言われても
結局言うことをきくしかない
ありがた迷惑って言葉があるでしょ?
騙されたよ 思ってたのとは大違い
そんな人だと思わなかった
結局人を追い詰めて
言うことをきくよう丸め込んで
そんなに悪い話じゃないって思わせた
せめてこっちの本音をわからせたい
だからこうしてやるんだよ
ラヴ・ソングなんて書かないよ
そうして欲しいのがわかってるから
それが狙いだって知ってるから
わかった?
ラヴ・ソングなんか書くもんか
だってこう言うんだもの
これが運命の分かれ目だって
そっちがやりたいようにやるんなら
どうぞ勝手にすればいい
こっちだって言うことなんか聞かないよ
ラヴ・ソングなんて書かないから
そうしなきゃおしまいだって脅すんなら
せめてまともな理由を教えてよ
なんで今ラヴソングを書かなきゃならないの?
約束して
灯りはそのまま消さないって
そうすれば日が落ちて
太陽の光が消えちゃっても
どうにかものが見えるから
歩み寄る方法だってきっとあるはず
いい?あのね
ラヴ・ソングなんて書かないよ
そうして欲しいのがわかってるから
それが狙いだって知ってるから
わかった?
だからラヴ・ソングなんて書かないよ
そうして欲しいのがわかってるから
それが狙いだって知ってるから
わかった?
ラヴ・ソングなんか書くもんか
だってこう言うんだもの
これが運命の分かれ目だって
そっちがやりたいようにやるんなら
どうぞ勝手にすればいい
こっちだって言うことなんか聞かないよ
ラヴ・ソングなんて書かないから
そうしなきゃおしまいだって脅すんなら
せめてまともな理由を教えてよ
なんで今ラヴソングを書かなきゃならないの?
(補足)
Promise me that you'll leave the light on
To help me see with daylight, my guide, gone
'cause I believe there's a way you can love me
灯りはそのまま消さないって
そうすれば日が落ちて
太陽の光が消えちゃっても
どうにかものが見えるから
歩み寄る方法だってきっとあるはず
(余談)
ここ本館で取り上げた彼女の曲はこの他にもう一曲あって,それがKing of Anythingなのですが,http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2011/09/king-of-anything-sara-bareilles.html こちらも(真偽のほどはともかく)レイベルとの関係を歌ったもの。
こういう場合,レイベルとしてはどうなんでしょうか?現実的には曲がヒットするのですから文句はないのかもしれませんが,私がレイベルなら面白くないと思います。しかもコケにされた曲ばかりがヒットするとあっては猶更です。
ただそこまで想定した上でのことであれば,それはもうレイベル(の重役)が一枚上手です。以前投稿したLinkin ParkのOne Step Closerにも似たような背景があったように記憶していますが,もしこうなることがすべて織り込み済みなのだとしたら,そのレイベル(の重役),人心の掌握及び操作という点において,なかなかに侮れません。
仮にそうであった場合,それほどの能力を一企業で終わらせるのは余りに惜しい。色々と問題が山積している昨今,是非それを国家外交レベルで活かして欲しいところです。
私、この曲がMTVで流れて、サラを知って、すぐにCDを買いに行きました(笑)King of Anythingも好きなんですけど、レーベルとのことを歌ったっていうエピソードは知らなかったです。
返信削除私はてっきり、「Taylor Swiftみたいに、お前のことを歌ったりなんかしないからな!」っていう元カレへの曲かと思ってました(笑)
コメントありがとうございます。この曲といい,King of Anythingといい,この方,大変に度胸のある方だと思うので,個人的にその一部でもわけていただきたいと思っております。
削除ところで,個人的に現在多忙を極めておりまして,今後しばらくは以前のようにすぐにお返事が差し上げられず,最悪の場合は週末になるか,あるいはお返事自体を差し上げられない場合がございますが,その点どうかご了承くださいますようお願い申し上げます。
サラバレリスのファンの一人です。
返信削除keep one's head above water(何とかしのいでいる)という慣用句があります。それを踏まえて最初の歌詞を見た場合、(have sunk my)head under waterと解釈することが出来ます。
それと、hold on to ~ には「~を歌い(演奏し)続ける」という意味もあります。
これらをもとに冒頭部を訳してみると、
もうだめ
周りの人は、少しは息抜きしたらって言う
そんなことわかってるけど、どんどん苦しくなる
(あなたは)居場所をくれたけど、あなたの手の中にあることが幸せかどうかを知りたがるなんて早すぎる
歌い続けることがとっても辛いの
といった感じでしょうか。直訳過ぎて詩的にどうかとは思いますが、このように解釈した場合、そのあとのストーリーも変化してくるのが分かるかと思います。
サラの魅力を分かってもらうための一助になればと思い出しゃばってみました。
悪しからずご容赦を
サラバレリスのファンの一人です。思うところあって、続きの訳を投稿してみます。
返信削除以下、blank stares at~以降の訳です。
真っ白なページを虚ろに見てる/何て言ったらいいのかな/好意なんだろうけど、でもそれは押しつけだよ
(*)
あなたのためにラブソングは書かないよ/だってあなたが頼むから/だって欲しがってるのはあなただから。でしょ?/あなたのためにラブソングは書かないよ/だってわたしが書くかどうかに成否がかかってるってあなたが言うから/あなたを引き留めるために書いたりしない/何もかも無くすぞって言うんなら、今ラブソングを書かなきゃいけないちゃんとした理由を教えてよ
みんながあなたのご機嫌取りみたいなことしか言わないから辛かったの/私の辛い気持はあなたの陰に深く押し込めらてる/あなたの皮肉、あなたの助言は私を傷つけるだけ/あなたは私が思ってた様な人じゃないわ/なんか行き詰まりみたい
あなたが喜ぶならと、自分をごまかしてた/私が欲しいモノもあなたと一緒よと、自分に言い聞かせてた/僕も同じだよと言ってくれるのを聞きたくて
(*:繰り返し)
日の光が消え去り、道しるべが無くなっても、私が迷わないように灯は消さないと約束して/だって、あなたが私を愛せる方法は必ずあるはずだから/だから私は言うの
あなたのためにラブソングは書かないよ/だってあなたが頼むから/だって欲しがってるのはあなただから。でしょ?/ラブソングは書かないよ、だってあなたが成否はこれにかかってるって言うから/あなたがラブソングを欲しがったのはそういうことなんでしょ?/だってあなたが頼むから/だって欲しがってるのはあなただから。でしょ?/あなたのためにラブソングは書かないよ/だってわたしが書くかどうかに成否はかかってるってあなたが言うから/あなたを引き留めるために書いたりしない/あなたの心がそこに無いなら、そんなもの一瞬だって欲しくない/ねえあなた、今あなたのためにラブソングを書く納得のいく理由があるなら七つの海だって歩いて渡ってみせるよ。
と、言った感じです。
サラバレリスのアルバムは現在3枚リリースされてます。しかし残念なことに、アルバムについている訳詞が全て誤訳されてます。100点満点中80点を合格ラインとして訳詞を評価するなら、Little Voice及びKaleidoscope Heartの2枚は20点。7月に発売されたばかりのThe Blessed Unrestでも、いくらかましになっているとはいえ、せいぜい50点くらいしか付けられません。
これじゃまったく歌詞の意味が分からないと思います。誤訳のせいでサラに見切りをつけてしまう人がいるかもしれません。自分自身、かつて誤訳のせいで歌詞に失望しその歌を敬遠してたことがありました。かなり古い歌ですが、今もクリスマスの定番としてよく耳にする曲です。その訳者はshoulder to cry onという一節が慣用句だということを知らなかったのでしょう。
それはさておき、サラは長めの文をそのまま歌詞として使う傾向があります。なので、日本語に訳す時は順番を入れ替えないと意味が分かりにくくなると思います。慣用句や句動詞も好んで使っているようで、しかもアレンジしてあるのでそれに気づかないとやはり意味が分からなくなってしまうでしょう。
例えば、set the world on fire(人気に火がつく。世間に認められる)という慣用句があります。サラはこれを
"It's like I'm standing on the edge with just a telephone wire trying to get you first to say the world's on fire"
(ついにやったぞというあなたの第一声を聞きたくて電話口にかじりついたまま崖っぷちに立ってるみたい)
といった形で歌詞に組み込んでます。この詩はThe Blessed Unrestの中のIslandsという曲の中の一節です。結果が出ない男と別れようとしている女の歌で、"You must become an island"(あなたは一人ぼっちになるのよ)と歌っているのですが、どんな悲惨な訳詞になっているかはアルバムを購入して確かめてみてください。
長々と書いてしまって申し訳ありません。
最後にファンの方々に一言。
サラは本当に素晴らしい詩を書いてます。歌詞カードの訳詞を読んでがっかりする必要はありません。あなたの感性は正解です。