2013年3月30日土曜日

Cactus In The Valley ライツ (Lights ft. Owl City)

この曲,歌詞に登場する主人公はサボテンですが,無論メタファーです。あくまでも私見ですが,アーティストのLightsがメタファーとしてこの植物を選んだのには以下のような理由があるような気がします。すなわち:
・ 美しい女性のメタファーとしてよく花を使うが,一般的にサボテンは花とは思われていない。.
・ またサボテンは砂漠のような厳しい環境で育つ
・ トゲがあるため,とっつきにくく皮肉屋の人間を連想させやすい
ただ思うに,我々人間は,ある意味誰もが「谷間のサボテン」なのではないでしょうか。砂漠の太陽のような厳しい状況下にある人,また異常に乾燥した空気に(自信や元気という)水分を奪われてしまっている人。その状況でどうにも動けないと,袋小路に追い詰められたような気になりますが,本当は違います。出口はどこかに必ずあるはず。
The protagonist in the lyrics is a cactus and of course it's a metaphor.  In my opinion, Lights chose the plant as a metaphor for the protagonist on the grounds that :
- A cactus is not generally considered as a flower which is often used as a metaphor for a beautiful woman.
- It also grows in a rather harsh environment such as a desert.
- Also its thorny feature is easy to associated with unfriendly and misanthropic personality.
I think, however, we're all 'cactus in the valley' in a way.  Some of us are exposed to and burned by the desert sun and others are being dried up losing water they retain within their body to excessively dry air.  Unable to move, we feel as if we're stuck in the dead end.  Actually we're not.  There's always some way out here.
Cactus In The Valley  (Lights ft. Owl City)
I never meant to wither
I wanted to be tall
Like a fool left the river
And watched my branches fall
Old and thirsty, I longed for the flood
To come back around
To the cactus in the valley
That's about to crumble down

And wipe the mark of sadness from my face
Show me that your love will never change
If my yesterday is a disgrace
Tell me that you still recall my name

So, the storm finally found me
And left me in the dark
In the cloud around me
I don't know where you are
If this whole world goes up in arms
All I can do is stand
And I won't fight for anyone
Until you move my hand

And wipe the mark of madness from my face
Show me that your love will never change
If my yesterday is a disgrace
Tell me that you still recall my name

Oh, here
In the shadow
Here I am
And I need someone by my side
It becomes so
Hard to stand
And I keep trying to dry my eyes
Come and find me
In the valley

And wipe the mark of sadness from my face
Show me that your love will never change
If my yesterday is a disgrace
Tell me that you still recall my name

Wipe the mark of madness from my face
Show me that your love will never change
If my yesterday is a disgrace
Tell me that you still recall my name
Woo ooh
Tell me that you still recall my name, no
Tell me that you still recall my name, mm mm

こんな風に枯れていくなんて思ってなかった
もっと成長して大きくなりたかった
バカみたいに元いた川岸を離れたから
こんな風に弱っていって
枝が落ちていくのを見るしかない
もう若くもないし水分もない
だからまた洪水が起こって
ここまで水が溢れてこないかと願ってる
谷間に立ったまま
今にも死にそうなこのサボテンのもとに

どうか表面に刻まれた悲しみの陰を拭い去って
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

ほどなく嵐がやってきて
辺りは暗闇に包まれた
周りを雲で覆われたから
あなたのいる場所がわからない
たとえ世界が戦いをはじめても
もうここで立っていることしかできないから
もう誰かのために戦うつもりはないけど
あなたがこの手を取って教えてくれたら
きっとそうするよ

どうか表面に刻まれた狂気の陰を拭い去って
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

ほらここ
その影の中に
いるんだよ
誰かそばにいてほしい
もう今は
立ってることさえ容易じゃないけど
それでも頑張って涙を見せないようにしてるんだ
だからどうかやって来て
ここにいるのを見つけてほしい

そしてこの表面の悲しみの陰を拭い去り
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言って欲しい

どうか表情に刻まれた狂気の陰を拭い去り
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

(メタファー解読済編 主人公を人間に置きかえてあるのでわかりやすくなっていますが,その分私個人の解釈なので誤っている可能性は高まります

こんな風になるなんて思ってなかった
もっとすごい人間になりたかった
バカみたいに生まれた街を捨ててきたけど
持ってたものを失いそうになっても
何ひとつ出来ないまま,手をこまねいて見るしかない
もう若くもないし体力もない
だからせめて何かが起こって
チャンスがまた訪れないかと願ってる
追い詰められて動けなくなり
消えてしまいそうな自分にも

どうか表情に刻まれた悲しみの陰を拭い去り
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

ほどなく嵐がやってきて
辺りは暗闇に包まれた
周りを雲で覆われたから
あなたのいる場所がわからない
今この世界で何が起こっても
ここで立っていることしかできないから
誰かのために何かするつもりはもうないけど
それでもあなたがこうだと教えてくれたら
もう一度頑張れる気がするよ

この表情に刻まれた思い込みを消し去って
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

ほらここ
その影の中に
いるんだよ
誰かそばにいてほしい
もう今は
立ってることさえ辛いけど
それでも頑張って涙を見せないようにしてるんだ
だからここにやって来て
こうしてるってことに気付いてほしい

この表情に刻まれた悲しみの陰を拭い去って
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

この表情に刻まれた思い込みを消し去って
変わらず大切にすると教えてほしい
自慢できない過去だったけど
それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

それでもまだこの名前を覚えてる
忘れてないって言ってほしい

(補足)

海外の歌詞サイトでは,この曲は神への救いを求めた曲だという人が大半ですが,それはおそらく聖書に「Even if I shall walk in the valleys of the shadows of death,」という箇所があり,それを連想してしまうためでしょう。最初この曲を聴いた時,何故Owl Cityとのコラボだったのかが掴めなかったのですが,仮にそうだとすると筋が通ります。

ただ私個人は不可知論者なので,解読編ではあえて普通の文脈で訳してみましたが,実際これを両親や大切な人に宛てた曲と考える人も少なくありません。

(余談)

とにかくあちこちで「コラボ」流行りです。実際,Olly Mursと静岡・県こと(←詳しくは本館で10月に取り上げたTroublemaker http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/10/troublemaker-olly-murs-ft-flo-rida.html の余談をお読みください)Flo Rida先生とのコラボ,Troublemakerもヒットしております。

個人的には,猫も杓子もコラボという風潮はどうかとも思っていたのですが,ただ,今回Owl Cityとのコラボが実現したせいで,この曲が大手の歌詞サイトで取り上げられたのだと思えば,昨今のコラボ流行りにも一定の意味を見出さずにはいられません。

というのも実はこの曲は厳密に言うと「新曲」ではありません。すでにLightsが1人で歌っているオリジナルが存在します。別にAdam Young (Owl City) が嫌いなわけではないのですが,個人的にはこちらの方が好みです。
(The original version)

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