Wikipediaによると,この曲は2009年公開で, Keanu ReevesとCharlize Theron主演の「スウィート・ノベンバー」(Sweet November)という映画のサウンドトラックに収録されているようです。
Enyaは「この道がどこへ続いていくのか,今日という日はどこへ流れていくのか,誰にもわからない,答えを知ってるのは時間だけ」(Who can say where the road goes, Where the day flows, only time.)と歌っています。この映画がロマンティックな恋愛ものであることを考えると,その文脈で解釈すべきなのかもしれませんが,個人的には,この歌詞にはそれよりも深い意味があるような気がします。
Oh, that's the song! I know this. I'm sure I heard this somewhere but don't know where it was.
According to Wikipedia, the song was featured in the soundtrack of a film Sweet November (2009) which starring Keanu Reeves and Charlize Theron.
Anyway, Enya sings, "Who can say where the road goes, Where the day flows, only time." Considering the movie is a romantic one, the lyrics should be interpreted in that context. I believe, however, it has much deeper meaning.
Only Time (Enya)
Where the day flows, only time
And who can say if your love grows
As your heart chose, only time
Who can say why your heart sighs
As your love flies, only time
And who can say why your heart cries
When your love lies, only time
Who can say when the roads meet
That love might be in your heart
And who can say when the day sleeps
If the night keeps all your heart
Night keeps all your heart
Who can say if your love grows
As your heart chose
Only time
And who can say where the road goes
Where the day flows, only time
Who knows? Only time
この道がどこへ続いていくのか
今日という日はどこへ流れていくのか
誰にもわからない
答えを知ってるのは時間だけ
自分の想いがそのまま
思い通りに実るかどうか
それも誰にもわからない
答えを知っているのは時間だけだから
どうしても気持が晴れない
大切な人を失うと
だけどその理由は
誰にもわからない
その答えを知ってるのは時間だけ
心が傷ついて泣きたくなる
大好きな相手にウソをつかれると
だけどその理由も誰にもわからない
答えを知っているのは時間だけだから
その道が出会った時
愛する気持ちが心に芽生えるのか
それは誰にもわからない
昼の光が眠ってしまったら *
心は夜の暗闇に飲み込まれて
そこから逃げられなくなるのか
それは誰にもわからない
自分の想いがそのまま
思い通りに実るかどうか
それも誰にもわからない
答えを知っているのは時間だけ
この道がどこへ続いていくのか
今日という日はどこへ流れていくのか
誰にもわからない
答えを知っているのは時間だけだから
(補足)
ところで,歌詞に登場するこの部分
昼の光が眠ってしまったら
心は夜の暗闇に飲み込まれて
そこから逃げられなくなるのか
それは誰にもわからない
訳文では敢えて抽象的に訳していますが,おそらくこの「昼の光(day)」は希望を,「夜の暗闇(night)」は絶望を表すメタファーであると思われます。また同様にその前に登場する「その道(the roads)」は主人公2人の人生を表すメタファーでしょう。
この「スウィート・ノベンバー」という映画,私は未見なのですが,どうやらいわゆる「ロマンティックな難病モノ」のようで,1968年のオリジナル版のリメイクなんだとか。ただ評判はあまり芳しくなかったらしく,映画と主演の2人は,その年のラズベリー賞(最低リメイク・続編賞,最低主演男優賞・最低主演女優賞)にノミネートされています。主題歌が素晴らしいだけに残念です。
冬になると、聴きたくなる音楽があります。私にとっては、Enyaもその一人。クリスマスの気配がしてくる、今の時期は特にそうです。宗教的な敬虔な感じがするからでしょうか。とにかく、彼女だけのオリジナリティがある、聴き心地よい美しい音楽だなあ、と思います。
返信削除どうも、クラシックを聴くような聴き方をしているようで、これまで、まったく歌詞に注意を払ってきませんでしたが、今回とりあげていただいて、詩の美しさにも圧倒されました。こちらの道かあちらの道か。日々、数えきれない様々なことについて、私たちは常に「選択」をしています。あるときは何も考えず、あるときは決死の覚悟をもって。100億もの人の絶え間ない「選択」が交差する中で、自分の「選択」が流れていく。その答えを知っているのは時間だけ・・・。この曲を聴いていると、時間だけが知っている自分の「物語」に対する、ある種の諦念と祝福が感じられるような気がします。(う~ん、今日のコメントはカッコよく書きすぎて照れくさいので、返信は結構です・・・)
とても美しい文章で、感銘を受けました。
削除素敵な解説を感謝します。日本にも存在しない訳ではありませんが
返信削除外国の歌や曲にはその作られた成り行きや歴史を紐解くと思わぬ
事情や生い立ちを知って思わず、へ~そうだったのか・・って事が
ありますね。例えばカントリー風の曲調で有名なGreen Green Green
of homeもアメリカでの唯一の内戦と言われた南北戦争で捕虜に
なり死刑を宣告された若き兵士が遠い故郷にいる両親や友人そして
愛しい恋人に思いを託した詩が元になっていることなど曲からは
想像も出来ません。日常的な会話を羅列させた曲作りが悪いとは
一概にはいえないものの例え何十年経っても色褪せる事無く心に
残る音楽、本当に大切にしたい人類の宝だと思います。
ステキな和訳ありがとうございます😊映画スイートノベンバー是非観てみてください。日本人の感覚には合うと思います。私はめちゃくちゃ感動した作品です。
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