2016年2月21日日曜日

Amazing Grace ジョン・ニュートン (John Newton)

この曲の歌詞はイギリス人の詩人で牧師であったJohn Newtonが詩として書いたもので1835年に曲がつくまでは歌詞だけの状態でした。
John Newtonという名前は知らなかったものの,これほどの美しい曲を書く人は高潔な人物に違いないという私の思い込みとは裏腹に,実際のJohn Newtonは元は海軍の船乗りで後に奴隷貿易に手を染めた人物でした。彼は1748年にひどい嵐から生還した際にこの曲の第一連を書いたそうですが,その話を聞いて「神の怒り」という言葉が頭に浮かんだのは私だけではないと思います。
The lyrics of this song were written by an English poet and clergyman John Newton as a poem and no music was accompanied before 1835.
I have never head of his name but I somehow believed that a person who wrote such a beautiful song must have been a man of integrity.  Actually John Newton was not.  He was a navy seaman before got involved in slave trade.  He wrote the verse after he survived a terrible storm in 1748.  Am I the only one who got 'the wrath of God' in mind?
Amazing Grace  (John Newton)
Amazing Grace, how sweet the sound,
That saved a wretch like me.
I once was lost but now am found,
Was blind, but now I see.

T'was Grace that taught my heart to fear.
And Grace, my fears relieved.
How precious did that Grace appear
The hour I first believed.

Through many dangers, toils and snares
I have already come;
'Tis Grace that brought me safe thus far
and Grace will lead me home.

The Lord has promised good to me.
His word my hope secures.
He will my shield and portion be,
As long as life endures.

Yea, when this flesh and heart shall fail,
And mortal life shall cease,
I shall possess within the veil,
A life of joy and peace.

When we've been there ten thousand years
Bright shining as the sun.
We've no less days to sing God's praise
Than when we've first begun.

「神様のご加護」って
なんていい響きだろう
それがあるから自分みたいな
人でなしでも救われる
堕落したこともあるけど
今はもうそうじゃない
何もわかってなかったけれど
今ならはっきりわかるから

神のご加護があったから
畏れることを学んだし
同時にそれがあったから
不安からも救われた
神のご加護っていうものは
かけがえのないものだって
そんな風に思えたよ
初めて神を信じた時は

今までに危ないこともしてきたし
辛い仕事もやってきた
罠も山ほどあったけど
それでも辿り着いたんだ
神のご加護があったから
ここまで無事に来られたし
神のご加護を信じていれば
目指す場所にも行きつける

任せておきなさいって
神はそう仰った
その言葉を聞いてから
希望ってものが見えてきた
これからは
神が自分の盾になり
きっと守ってくださるし
こうして神についてくことが
きっと自分の運命なんだ
この命が尽きるまで

そうなんだ
体や心がダメになり
この世界での人生が
たとえ終わってしまっても
天国という場所で
きっと平和で幸せな人生が
待っているはずだから

その場所にはいつまでも
太陽が輝くような
明るい光が溢れてる
神を称えて歌うんだ
時間ならたっぷりとある
今までの人生に
負けないくらいの長い時間が

(余談)

この曲の最後の連はJohn Newtonが書いたわけではなく19世紀初頭に匿名で付け加えられたそうです。

それはともかく,ここまで悔い改めたような歌詞を書いておきながら,John Newtonはその後もしばらく奴隷貿易に手を染めていたんだとか。彼が一体どういうつもりでそういう生活を続けていたのかは他人にはわかりませんが,実入りのよくない仕事でなかったことだけは間違いなさそうです。

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