2012年10月6日土曜日

Question of Lust ディペッシュ・モード (Depeche Mode)

この曲のタイトルはQuestion of Lust。これまで400曲以上の英語歌詞を訳してきて思うのですが,この「lust」を初めとして「train」や「settle down」といった表現を使うのは,主に英連邦(Commonwealth)の国のアーティスト,すなわち,英国,オーストラリア,ニュージーランドがほとんどです。これに対して,「car」「gold」といった単語を使うのはに北米(アメリカ・カナダ)のアーティストが多いと思いような気がします。
The song title is "Question of Lust."  Having translated more than 400 English lyrics, I found that words like 'lust', 'whisky' and 'train' are often favored (should I spell favoured?) by artists from Commonwealth, i..e. UK, Australia and New Zealand.  On the other hand, words like 'car' "God"and 'gold' are favored by ones from North America, I mean US and Canada.
Question of Lust  (Depeche Mode)
Fragile
Like a baby in your arms
Be gentle with me
I'd never willingly
Do you harm
Apologies
Are all you seem to get from me
But just like a child
You make me smile
When you care for me
And you know
It's a question of lust
It's a question of trust
It's a question of not letting
What we've built up
Crumble to dust
It is all of these things and more
That keep us together
Independence
Is still important for us though (we realise)
It's easy to make
The stupid mistake
Of letting go (do you know what I mean)
My weaknesses
You know each and every one (it frightens me)
But I need to drink
More than you seem to think
Before I'm anyone's
And you know
It's a question of lust
It's a question of trust
It's a question of not letting
What we've built up
Crumble to dust
It is all of these things and more
That keep us together
Kiss me goodbye
When I'm on my own
But you know that I'd
Rather be home
It's a question of lust

ちょっとしたことですぐに傷ついてしまう
まるで抱かれて眠っている子どもみたいだ
だけど困らせないでくれよ
わざと
傷つけるつもりなんかないんだから
謝ることくらいしか
あれこれ言われてもできないけど
それでも小さな子ども目にしたみたいに
顔を見てると何となく幸せな気持ちになるのは
その想いがわかるから
わかってるだろ?2人のこれからは
色んな誘惑に負けないで
相手を信じて
今まで一緒に作り上げてきたものを
守っていけるかどうかにかかってる
そういう小さなことの積み重ねで
2人はつながっていけるんだ
ただそれだって,相手に頼らず一人でちゃんとやっていけてこそだよ(わかってるよね?)
勿論人間だからつい
うっかりして
よそ見をしちゃうこともある(言ってる意味わかるよね?)
どこに隙があるかも
みんなバレてるから(それが不安なんだ)
だけどその不安を消そうとすると
飲まなきゃならなくなるんだよ
そうすることでどうにか踏みとどまってるんだ
わかってるだろ?2人のこれからは
色んな誘惑に負けないで
相手を信じて
今まで一緒に作り上げてきたものを
守っていけるかどうかにかかってる
そういう小さなことの積み重ねで
2人はつながっていけるんだ

お別れのキスをして
しばらく会えないから
だけどわかってるだろ?
できれば家で一緒にいたいんだよ
誘惑に負けそうになるくらいなら

(補足)

海外のサイトで得た情報によると,この曲はDepeche ModeのMartin Goreが当時の恋人に宛てて作った曲だとか。ツアーに出ることの多かった彼に対して,彼女は嫉妬と不安にさいなまれていたそうです。

彼の側からすれば,ツアー中の誘惑に負けないことが,question of lustであり,一方彼女の側からすれば,彼を信頼することがquestion of trustなのだとか。なるほど説得力があります。最終的には,彼は仕事でツアーに出てしまうわけですが,こういう問題というのは,いわゆるアーティストにはつきもののようで,比較的あちこちで耳にします。

(余談)

この曲,秋の夕暮れに実によく合います。私はジョギングが趣味なのですが,以前この曲を聴きながら走っていた時には,周囲の風景とこの曲が異様なほどマッチして美しく,そのあまりの美しさに思わず「死亡フラグ」が立ったのではなかろうかと本気で心配になりました。名曲だと思います。

あのGotyeも彼らのファンらしく,そう言われてみれば,BabyやGiving Me A Chanceなどは確かにDepeche Modeっぽい感じがします。


3 件のコメント:

  1. lustというのは、このブログに来るようになってから、鮮明に意味を感じることができるようになった単語の1つです。(あのKiss Meにもありました。よく覚えていますとも)以前は辞書の上での意味は知っていましたが、ぴんときてなかったように思います。今日の投稿のBruno Marzの曲と併せて考えてみると、それは色んな誘惑に負けるだろうねえ、と関係各位に同情してしまいます。 80'sは得意分野のはずですが、実は、Depeche Modeは知りませんでした。聞かなかった、ではなく、(存在を)知らなかった。インターネットなどもなかった頃なので、情報が届いてこなかったのかもしれませんし、情報はあったとしても、10代の女の子(←私です)のアンテナにかからなかったのかもしれません。Wham!とか、popなものばかりが好きでしたから。「色んな誘惑に負けないで 相手を信じて今まで一緒に作り上げてきたものを守っていけるかどうかにかかってる」このサビの部分のたたみかけるような流れが印象的です。メロディの展開や詩のことばの美しさ、はもちろん、この人結局誘惑に負けるな・・・、ということも理解できる現在の私です。

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    1. コメントありがとうございます。私も全く同意見です。この方こう仰っておいでですが,間違いなく誘惑には負けると思います。
      無論,Kiss Meの時とは事情が違うので,今回そう考える根拠については,ここで詳らかにはいたしませんが,確信といって差し支えないほどの自信がございます。ええ・・・彼は負けますね(キッパリ!)
      仮に彼が「負けた」として(その可能性は非常に高いのですが)相手の彼女がそれを許せるかどうかが,2人の今後を決めそうな気がします。(おそらく許せる方は少数でしょうが)。

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  2. はじめまして。
    今朝起きがけに、lust ってどういう意味だったっけ?
    と思い、急に question of lust の曲、 you tube にあるかなーと思って検索しました。
    まさか対訳をされてる方がいらっしゃるとは。
    マイナーな曲だと思っていたので(笑)
    当時高校生3年生の時によく聴いてました。
    私が大学進学のために、田舎に置いていった彼氏が離れる前にくれた曲です(笑)
    なんだか男女の立場が反対の気がしますが。

    とても素敵な対訳、ありがとうございます(*^^*)
    朝から嬉しくなりました(*^^*)

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