2012年12月14日金曜日

Please Don't Say You Love Me ガブリエル・アプリン (Gabrielle Aplin)

正直なところ,聴いた最初はよくある大したことのない曲だと思っていましたが,サビと最後の連を聴いてああそうかと納得しました。歌詞にあるように「なにもかもこれでいいって思え」ました。
主人公(女性)は相手に,好きだと言うなと求めます。女性というものは,すべからくそう言われるのが好きだと思っていたので,やや驚きましたが,実は違います。そう言われるのはきっと大好きなのです。そうではなくて,自分が相手に「私も」と返すのがイヤなだけです。
騙されてはいけません。これを額面通り取ってしまうと,彼なのに冷たいという誹りを受けかねません。
Honestly, listening to the song, at first I was thinking it sounds a bit corny and mediocre until I came to the hook and the last verse.  Then I understood the song.  "Everything falls into place."
The protagonist in the lyrics (a girl) asks the second person not to say, "I love you."  I thought every girl loves to hear these words, that's a bit surprising, or a twist to me.  Don't be fooled by these lines in the hook.  She's not saying she hates to hear "I love you."  I believe actually she LOVES it.  What she hates is to tell the second person she loves him, too.  That's a trick.
Be careful and don't be fooled by her words.  Never take it at the face value.  Otherwise, you'd be accused of being a bad boyfriend.
Please Don't Say You Love Me  (Gabrielle Aplin)
Summer comes and winter fades
Here we are just the same
We don't need pressure, we don't need change
Let's not give the game away

I used to be an empty space
A photograph without a face
But with your presence, with your grace
Everything falls into place

Please don't say you love me
'Cause I might not say it back
Doesn't mean my heart stopped skipping, when you look at me like that
There's no need to worry, when you see just where we're at
Just please don't say you love me
'Cause I might not say it back

Heavy words are hard to take
Under pressure, things will break
How we feel is hard to fake
Let's not give the game away

Please don't say you love me
'Cause I might not say it back
Doesn't mean my heart stopped skipping, when you look at me like that
There's no need to worry, when you see just where we're at
Just please don't say you love me
'Cause I might not say it back

Fools rush in
I've been fooled before
This time I'm gonna slow down
'Cause I think this could be more
The thing I'm looking for

Please don't say you love me
'Cause I might not say it back
Doesn't mean my heart stopped skipping, when you look at me like that
There's no need to worry, when you see just where we're at
Just please don't say you love me
'Cause I might not say it back

冬が過ぎて,夏がきても
2人は何も変わってない
ヘンな思い込みなんか必要ないし,このままでちっとも構わない
出会いを無駄にしたくない

昔の自分には何もなくて空っぽだった
まるで顔のない写真みたいで
誰だかちっともわからなかった
だけど,あの日出会えたから
今はそばにいてくれるだけで,その優しさに包まれて
なにもかもこれでいいって思えるの

ねえお願い
「好きだ」って,言葉に出して言わないで
「私も」って答える自信がない
この気持ちにウソはないの
そんな風に見つめられたら,やっぱり胸はドキドキするよ
心配なんかしなくていい
今の2人を見ればわかるでしょ?
でも,言葉に出しては言わないで
「私も」って答える自信がないから

そういう真剣な言葉には,それだけ気持ちがこもってるから
受け止めるのにも覚悟がいるの
思い込みが強すぎると,ダメになっちゃうものもある
だけど2人の気持ちにウソはないでしょ?
これでダメにしたくないよ

だからお願い
「好きだ」って,言葉に出して言わないで
「私も」って答える自信がない
この気持ちにウソはないの
そんな風に見つめられたら,やっぱり胸はドキドキするよ
心配なんかしなくていい
今の2人を見ればわかるでしょ?
でも,言葉に出しては言わないで
「私も」って答える自信がないから

「バカなヤツほどすぐ熱くなる」って*
確か誰かが歌ってたでしょ?
前に経験あるんだもの のぼせちゃって失敗したこと
だから今度は焦らずに
2人の絆を大切にしたい
この出会いを待ってたから

お願い
「好きだ」って,言葉に出して言わないで
「私も」って答える自信がない
この気持ちにウソはないの
そんな風に見つめられたら,やっぱり胸はドキドキするよ
心配なんかしなくていい
今の2人を見ればわかるでしょ?
でも,言葉に出しては言わないで
「私も」って答える自信がないから

(補足)

彼女の名前,Gabrielle Aplinですが,最初私はフランス系の名前だと思い,「ガブリエル・アプラン」としていたのですが,イギリスの方のようです。英語ならおそらく発音は「ゲイブリュウ・エイプリン/アプリン」なのでしょうが,正確な発音がわかりません。一応日本では「アプリン」と表記している方が多いようなのでそれにしたがっています。

ところで,この曲,最初にイギリスのデパートのCMのタイアップ企画があったとか。「冬をテーマにした曲をカヴァーする」というテーマでこの曲を選んだそうです。

それがコチラ:(John Lewis Christmas Advent 2012: The Journey)

(余談)

危ない危ない。うっかり騙されるところでしたよ。彼女「好きだ」って言われるのがイヤなわけじゃないんですよね。そう言われて「私も」って言うのがイヤなだけ。だから単純に「ああそうなの。んじゃ止めるわ。もう言わないから」などと短絡的に考え,何も言わないと,必ずや「何も言ってくれない」と責められます。断言します。絶対ですっ!(・・・・ハァハァ)

・・・と,,ここで個人的な私憤をぶつけても仕方ないので,歌詞について述べたいと思いますが,歌詞の中に登場する「fools rush in」は,おそらくElvis PresleyのI Can't Help Falling In Love With You (邦題:好きにならずにいられない)でしょう。

この曲が登場したのが,1961年。もはや「本歌」となったわけですね。感慨深いです。


9 件のコメント:

  1. 彼女は幼い頃からBruce SpringsteenやBob Dylanを聞いてたように生まれる以前の歌手や曲が好きみたいですね
    Elvisの歌詞が出てきたのもその影響なんでしょうかね
    イギリス人なのにカントリーチックなのも上記に挙げた歌手の影響でしょうね

    しかし、20歳とは思えないぐらい渋い歌手が好きというか
    今週全英1位を記録した"The Power of Love"も
    Frankie Goes to Hollywoodというバンドの1984年の曲のカバーだったみたいですが、20代半ばの私はこのバンドも曲も知りませんでしたね
    題名からして私はバック・トゥ・ザ・フューチャーのあっちの曲かと思ってましたし・・・笑

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    1. コメントありがとうございます。相変わらずNick様は(以下同文)。実はThe Power of Loveと聞いて,私もBack To The Futureの曲だと思っていました。違うんですね。
      ただFrankie Goes To Hollywoodは1曲だけですが知っています。Relaxという曲です。無論歌詞を仔細にチェックしたわけではないのですが,エロいという噂だけは小耳に挟んでおります。
      ただこの曲(Relax)について,こちらであまり詳細に語りますと差し障りが出てくる可能性もございますので今回はここまでにいたします。

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  2. 今更で申し訳ないんですが
    How we feel is hard to fakeの次の歌詞
    So let's not give the game awayの部分が抜けていると思うのですが
    vestigeさんはどう訳しますか?
    私なりに訳すとモロ直訳になってしまうのでご指導お願いします

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    1. コメント並びにご指摘ありがとうございます。早速歌詞並びに訳文を訂正いたしました。そちらをご覧いただけばおわかりになるかと存じますが,この箇所は第1連にも登場します。そちらでは「出会いを無駄にしたくない」となっているので,同じ表現にしても良かったのですが,芸がないので「これでダメにしたくないよ」といたしました。お気に召すとよろしいのですが。

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  3. 昨日の投稿のMy Salvationで、この曲を思い出しました。どちらも良い曲ですね。My..のコメント欄でNick様が書かれていましたが、Ed Sheeranとよく比較されるとか。わかる気がします。繊細さ加減が似ていると思う。この曲も大変繊細で、この微妙な感じはおそらく誰しも経験することではないでしょうか。2人とも同じ方向を向いて進んでいるのに、どちらかの歩調が速すぎる(あるいは遅すぎる)。同じ人がいつも同じというわけではなく、遅かった人が途中で速すぎの人に変わったりもして。そういった2人の歩調の違いという、微妙なところを上手に掬いだしている歌だ、と思いました。でもこれ、確かに、男の子の方、じゃ、I love youって言うのやめとくわ、ってやめたりするとあまりいいことにはなりそうにない。難しいものですね・・・。

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    1. コメントありがとうございます。これまで「歩くペースが速すぎる。もっとゆっくり歩いて」と言われ続けてきましたが,実際に歩くスピードだけではなく,すべてにおいて「すぐに答えを出したがる」タイプなので,何事についてもペースは常に速めです。ために失敗したことも一度や二度ではありませんが,それが功を奏する時もたまにはあります。

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  4. とてもきれいな声ですよね
    最近知りました
    歌詞も深いような…
    これからも応援しています!!

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。Gabrielle Aplinはこれ以外にも,Panic Code, Salvation, Power of Love(カヴァー)などを取り上げておりますので,お時間があればそちらもご覧ください。

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  5. この曲、和訳してくれている人が対訳くんさんだけだったので、とても助かりました。
    Gabrielleちゃん声がとても良いですよね。
    この曲Panic Cordより好きです。和訳書いてくれてどうもありがとうございます!
    自分でも和訳が上手に出来るように英語もっとマスターしようと思います!

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