2013年6月6日木曜日

Queen of Disaster ラナ・デル・レイ (Lana Del Rey)

Wikipediaによると,Lana Del Reyは非常に裕福な家庭の出ですが,14歳の時にアルコール依存を治すため寄宿舎学校に入ったそうです。彼女の曲には常に不安や絶望といったものがつきまとっているような気がしますが,それはこのためなのかもしれません。
彼女の曲に登場する主人公は,常に「愛」を求めていますが,なかなかかなえられません。ごく堅実なタイプの男性には惹かれず,悪い男ばかりを好きになるのですが,そうすることで自分自身を罰しているような気がします。
According to Wikipedia, born to a very wealthy family, she was sent to a boarding school to deal with her alcohol dependence at age of 14.  Maybe this is why her music always seems to be associated with anxiety, insecurity and desperation.
The protagonist in her lyrics is always looking for love but often be denied it.  She's not impressed with down-to-earth type of guys and falls in love with bad boys as if she's punishing herself by doing so.
Queen of Disaster  (Lana Del Rey)
[Verse 1]
What you do to me is indescribable
Got me sparkling just like an emerald
Send my soul on fire and make me wild like the deep blue sea

No other boy ever made me feel beautiful
When I'm in your arms, feels like I have it all
Is it your tattoos or golden grill that makes me feel this way?

[Chorus]
Ya got me spinning like a ballerina,
Feeling gangsta every time I see ya
You're the king and baby
I'm the queen of disaster, disaster
Got me spinning like a ballerina,
You're the bad boy that I always dreamed of
You're the king and baby,
I'm the queen of disaster, disaster

[Verse 2]
My mascara thick, I think I'll get emotional
You know I was more than just a party girl,
Isn't hard to see what's going on, I'm so far gone

When I saw your face it was incredible
Pin it on my soul it was indelible
Let's celebrate our twisted fate, we're the broken ones

[Chorus]

[Bridge]
Ladies and gentlemen, for the very first time....

[Chorus]

[Verse 1]
付き合ってからこの身に起こったことを
言葉で説明するなんて無理なのよ
一緒にいると,エメラルドみたいにキラキラ輝ける
この魂に火が点いて
真っ青な海みたいに大胆になるの

一緒にいるとキレイだって自信が持てるけど
他の子と付き合っている時は
そんなことは一度もなかった
その腕に抱かれるとそれだけで
なにもかも手にした気分になるの
これはそのタトゥのせい?
それとも金色に輝くその歯のせいなの?*
こんな気持ちになっちゃうのは

[Chorus]
一緒にいると眩暈がしちゃう
まるでバレリーナになったみたい
会うたびに,悪いヤツになった気がするの
恋人が「キング」なんだもの
私はトラブルの女王よね?
一緒にいると眩暈がしちゃう
まるでバレリーナになったみたい
ずっと夢で憧れてた「悪い男」が目の前にいる
恋人が「キング」なんだもの
私はトラブルの女王よね?

[Verse 2]
マスカラはたっぷり塗ったの
きっと泣いて流れると思ったから
知ってるでしょ?
そこらにいるただの遊んでる子じゃなかったって
だからすぐにわかるでしょ?
今のこの状態が
こんなに夢中になっちゃったの

その顔を見るとステキでうっとりしちゃう
心に焼き付いて離れない 
どうやっても消えてかない
この皮肉で呪われた運命を祝いましょ
2人は救われない人種なんだもの

[Chorus]
一緒にいると眩暈がしちゃう
まるでバレリーナになったみたい
会うたびに,悪いヤツになった気がするの
恋人が「キング」なんだもの
私はトラブルの女王よね?
一緒にいると眩暈がしちゃう
まるでバレリーナになったみたい
ずっと夢で憧れてた「悪い男」が目の前にいる
恋人が「キング」なんだもの
私はトラブルの女王よね?

[Bridge]
皆様,これから初めて・・・

[Chorus]
一緒にいると眩暈がしちゃう
まるでバレリーナになったみたい
会うたびに,悪いヤツになった気がするの
恋人が「キング」なんだもの
私はトラブルの女王よね?
一緒にいると眩暈がしちゃう
まるでバレリーナになったみたい
ずっと夢で憧れてた「悪い男」が目の前にいる
恋人が「キング」なんだもの
私はトラブルの女王よね?

(補足)

歌詞に登場するgolden grillsですが,Googleで画像検索すると「金歯」の画像ばかりが出てきます。個人的には非常に違和感があるのですが,彼女Lana Del ReyがヒップホップやR&Bが好きだという点を考えると,この部分は「金歯」で正しいのかもしれません。

(余談)

いつも思うのですが,Lana Del Reyの作る曲にはどれにも「薄幸オーラ」を感じます。いわば恋人からDVを受けてもそのまま抵抗もせず大変な事態を招いてしまうような危うさです。

この点,P"nkやCherの場合は違います。無論PinkにしろCherにしろ不幸と無縁かというと全くそんなことはないのですが,彼らの作る曲の主人公が(←女性2人なのになぜか「彼ら」と表現してしまったあたりにもすでに表れているかと思いますが)恋人のDVをただただ受けている姿はあまり想像できません。むしろ一発殴られたらその3倍は少なくともやり返して,相手を徹底的に痛めつけそうな頼もしさがあります。(またP!nkなら実際それができそうな気がします。)

このためLana Del Reyの音楽を聴くたびに,何かしてやらねばならないのではないかという気持ちになってしまい,新曲が出ると「今度こそ幸せになってるのではないか」とついついチェックしてしまいます。

ただ仮にそのあたりまでも踏まえた上でプロデュースしているのだとしたら,Lana Del Reyは薄幸の美女どころか,むしろなかなかの策士なのかもしれません。

3 件のコメント:

  1. Lana Del Rey、確かに薄幸感に気だるさのようなものを感じるのですが、個人的には強く惹かれる部分があります。(私自身はとても充実していますが)

    理由は分かりませんが、どうやら私が生まれ持った部分と引き合っているのだと思います。この経験は一度や二度ではないので、そう思わざる終えません。

    主人公は、愛する人がいることで、自分自身をも愛することが出来る無上の喜びを感じているように思いました。
    だとすれば、たった1人の、互いに心から愛し合える人と共にあるべきなのでしょうね。

    勿論、DVはいけませんね(笑)!

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    1. コメントありがとうございます。おそらく彼女の曲に流れる「悲しみ」は人間なら誰でも経験する普遍的なものであり,それゆえに多くの人が彼女の曲に惹かれるのではないでしょうか?そしてそれを可能にしているのが,一度聞いたら忘れられない彼女の「声」だと思っています。

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  2. 和訳だけじゃなくて、彼女の音楽に対する興味深い考察もありがとうございます。

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