2012年8月29日水曜日

Wake Me Up When September Ends グリーン・デイ (Green Day)

夜明けが遅くなり,日暮れが早くなりました。明け方には,窓からひんやりとした涼しい風が部屋に流れ込んできて,鳥肌が立つこともあります。空の色が濃くなり,もうじき木々の葉の緑も褪せていくでしょう。夏の終わりです。
個人的には,蒸し暑い日本の夏には大変弱く,前世はきっと北極グマか何かだったと思うほどなので,「夏の終わり」という言葉を耳にすると,非常に嬉しくなるのですが,この夏を満喫なさった方々はそうではないんでしょうね。そういうわけで,夏の終わりを惜しむ曲を。(まだ8月ですけどね)。
Days are getting shorter and nights are getting longer these days.  In the early morning, a clear and crisp wind streams into my room through a large window and gives me goose bumps sometimes.  The blue of the sky gets deeper and soon the green leaves will fade.  The end of summer.
I'm really vulnerable to the hot and humid summer here in Japan.  I'm sure I was a polar bear or something like that in my previous life.  Therefore "the end of summer" sounds evangelical to me but not to many people who greatly enjoyed this summer.  So here's a song for you, it's still August, though.  .  
Wake Me Up When September Ends  (Green Day)
(Shorter Version)
Summer has come and passed
The innocent can never last
wake me up when September ends

like my father's come to pass
seven years has gone so fast
wake me up when September ends

here comes the rain again
falling from the stars
drenched in my pain again
becoming who we are

as my memory rests
but never forgets what I lost
wake me up when September ends

summer has come and passed
the innocent can never last
wake me up when September ends

ring out the bells again
like we did when spring began
wake me up when September ends

here comes the rain again
falling from the stars
drenched in my pain again
becoming who we are

as my memory rests
but never forgets what I lost
wake me up when September ends

Summer has come and passed
The innocent can never last
wake me up when September ends

like my father's come to pass
twenty years has gone so fast
wake me up when September ends
wake me up when September ends
wake me up when September ends

やってきた夏も終わって
9月になった
心のきれいないい人はすぐに天国に行ってしまう
思い出すと悔しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

父はあっと言う間に亡くなった
そしてその後の7年間もあっと言う間に過ぎていった
思い出すと寂しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

そして今年も9月が来ると
雨のように涙がこぼれる 
こうして星を眺めていると,あの頃の気持が蘇って
辛くて涙が止まらなくなるけど
その辛さや苦しみが今の自分を作り上げてる

あの頃の気持は薄れて来てるけど
「なくした」もののことは忘れられない
思い出すと苦しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

やってきた夏も終わって
9月になった
心のきれいないい人はすぐに天国に行ってしまう
思い出すと悔しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

もう一度あの鐘の音を聞きたいよ
春が巡って来た時の,命溢れる喜びの鐘を
なのにもう夏も終わった
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

そして今年も9月が来ると
雨のように涙がこぼれる 
こうして星を眺めていると,あの頃の気持が蘇って
辛くて涙が止まらなくなるけど
その辛さや苦しみが今の自分を作り上げてる

あの頃の気持は薄れて来てるけど
「なくしたもの」のことは忘れられない
思い出すと苦しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

やってきた夏も終わって
9月になった
心のきれいないい人はすぐに天国に行ってしまう
思い出すと悔しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月の間は眠っていたい

父はあっと言う間に亡くなった
そしてその後の20年もあっと言う間に過ぎていった
思い出すと寂しいよ
だから季節が変わってしまうまで
9月は眠っていたいんだ

(補足)

この曲はアルバムの11番目の曲で,かつライナーノートの日付が9月10日であるため,歌詞の中にある「wake me up when September ends」という箇所を,9月11日の同時多発テロに結び付けて解釈する人もいますが,個人的にはこの曲は作曲者のBillie Joe Armstrongが子どもの頃に亡くした父親へ捧げた曲だと思います。メロディーが大変に美しく,まさに追悼するにふさわしい曲であるように思います。

またこの他に,これは偏見やテロといったものに溢れた現代社会に住む我々に,目を覚ませと言っている解釈もありました。

いずれにしろ,9月はなんらかの辛い出来事のメタファーであるとする点は同じです。仮に今これを日本版にするなら,やはりMarchでしょうか。

さすがにこういった曲でいつものバカな「余談」を展開するわけにはいかないので,今回はこのまま真面目に終わりたいと思います。


17 件のコメント:

  1. お、グリーンディ
    9月になろうとしてますが日本ではまだまだこれからですね
    とはいっても8月の終わりってなんだかさみしいです

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。残暑はまだまだ厳しいのですが,確かに夜明けは遅く日没は早くなりました。
      さて,この曲では悲しみを象徴する9月ですが,私にとっては,昨年の9月3日にこの本館を始めたため,9月は逆の意味で節目の月です。
      聞くところによると,人間が一生に知り合う人の数は150人から230人ほどだとか。私の場合は,この本館を始めたことで,間接的にではありますが,思いもかけないほど多くの方と知り合うことができました。なかでもSUTAN様を始め,コメントをくださる皆様がおいでになったからこそここまでやって来られたと思っています。本当にありがとうございました。どうか今後も引き続きよろしくお願いいたします。

      削除
  2. この曲の和訳を探して辿り着きました。
    昨年グリーンデイの曲を使ったミュージカルを観て、この曲のメロディーの美しさにドハマりしました!舞台の内容からすると911なのかな…?と思っていたのですが、やっぱり家族に対するものだった様ですね。
    いろいろ勉強になりました。
    ありがとうございました。

    返信削除
  3. 2015年の9月は今日が最後の日なんでコメントしましたー、もう秋か...なんか切なくなりましたぁ

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。仰る通り一般的には「秋=切ない」という図式であると思われますが,私の場合は暑さに大変弱いので,秋の到来はむしろ有難く,逆にGW辺りに「今年も夏が来るか・・・」と切なくなってしまいます。

      削除
  4. はじめまして。わたしもこの歌詞の意味をみんなどう訳しているのかな?と思ってきました^^

    わたしは、これは9月(父の死や9.11も含め、人生で節目となるような悲しい出来事があったつらい時期)をのりこえて、wake upする=本来の自分、さらに強くなった自分(what we are)になっていることを歌っているのだと思うのですが。。

    9月が終わる=その苦しみを乗り越える、という解釈をした方が、より深く受け止められるかと思うのですが、、どうでしょう??
    家族亡くした私としては、そのように思うとほんとに励まされる曲です(T-T)
    それを上手に和訳するのは難しいのですが(笑)

    通りすがり失礼しました!

    返信削除
  5. はっきり言わしてもらいますがものすごく下手な和訳です。
    曲そのものが持ってる本来の意味を壊し、あなたがこうであってほしいと願うイメージに、あなた自身が無理やり日本語で近づけていっている気がします。
    それではこの曲は、この曲を書いた人の作品ではなく、あなたの作品になってしまいます。
    他の曲の訳も見させてもらいましたが、全てコメントは同じです。

    返信削除
    返信
    1. コメント並びにご意見ありがとうございます。さて,右上の「このブログをご覧になる方へ」でも申し上げているように,このサイトの訳文は「私個人というフィルタを通して見た歌詞の世界」なので,ある意味私の作品と仰るのも無理からぬところであるやもしれません。いずれにしろ,図らずもらる様のお目汚しをしてしまったことをここに深くお詫びするとともに,今後二度と拙サイトがらる様のお目に留まることのないよう願っております。

      削除
  6. このコメントは投稿者によって削除されました。

    返信削除
  7. 9月が悲しい出来事のメタファーという下り非常に興味深く、また我々にとってはそれが3月ということにはっとさせられました。
    上記のようにひどいコメントをされる方もいますが、めげずに頑張ってください。いつも楽しくみてます。

    返信削除
    返信
    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。自分の書いたものを公開している以上,それに対する批判を受けることは避けられませんし,またそれを怖れていては前に進めませんが,むしまろ様のような方がいてくださると思うだけで,気持ちをより一層強く持てるような気がいたします。本当にありがとうございました。

      削除
  8. それはつまり、和訳をするなという事でしょうね。英語の歌詞の美しさを保ったまま、そのまま日本語にすることは不可能です。言語っていうのはそういうものですからね。

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。ある言語を別の言語に置き換える以上,その過程で失われてしまうものを完全にゼロにすることは不可能であると私も思っておりますが,それはあくまでも私個人の考え方であって,それとは違うお考えの方もおられるのでしょう。ただLeyan様のコメントを頂戴し,私と同じようにお考えの方もおいでになるとわかって大変励まされました。本当にありがとうございました。

      削除
    2. 上記らる氏のコメントは「和訳をするな」ではなく「意訳をするな」という趣旨のコメントであることは自明です。
      それを「和訳をするな」と曲解してコメントを認識してる時点で言語云々を語るには説得力がなさすぎます。
      ブログタイトル下も「英語の歌詞を意訳するサイト」にすればいいのに、と思います。

      削除
    3. コメント並びに貴重なご意見ありがとうございます。Jimmy様の仰ることはごもっともですが,広義の和訳のなかには意訳も含まれると考えているため,ブログの説明文については現時点で特に変更は考えておりません。その点どうかご容赦くださいますようお願い申し上げます。

      削除
    4. 上記Leyan氏のコメントは「和訳をするな」だけでなく「意訳をするな」という意味を含めたコメントであることは明白です。
      それを「和訳をするな」と何も考えずにコメントを認識してる時点で言語云々を語るには説得力がなさすぎます。
      他人のブログに対してとやかく言う前に「心情を学べるサイト」に行けばいいのに、と思います。



      自分の中で一番しっくりくる和訳で感動しました!

      削除
  9. 2020年の9月1日にこの曲を聴いています。
    vestige様の和訳が美しく、その世界観に浸らせてもらいました。
    素敵な時間をありがとうございました。

    返信削除