2012年9月26日水曜日

World Keeps Turning ブレット・デネン (Brett Dennen)

彼には「70年代フォークの残党」の名誉称号を与えております。というのも,彼の曲の中にはHeaven や Make The Most Of などといった,非常に70年代っぽいものが多いから。個人的には非常に才能のあるシンガー・ソングライターだと思うのですが,今までなぜか彼の大ファンという方には1人を除いて,お目にかかったことがありません。いくらなんでも私の呪い(どうかこちらの余談をお読みくださいhttp://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/09/never-say-never-fray.html)にそこまでの力はないと思っていたのですが,いやひょっとしてと思ってしまう今日この頃です。Brett,申し訳ない。悪く思わないでください。そんなつもりなかったんです。
I personally endowed him with my own honorary title "The survivor of 70's folk music."  Some of his songs such as Heaven and Make The Most Of sound so 70s-esque.  I believe he's one of the most talented singer/songwriters and has written tons of good songs but I haven't met anybody who declares himself/herself as a big fan of him.  I didn't think my CURSE (please read this: http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/09/never-say-never-fray.html) is that powerful but I'm kind of start thinking as such recently.  Please don't take me wrong, Brett.  I didn't mean to.
World Keeps Turning  (Brett Dennen)
This world keeps turning, turning around,
This world keeps turning me upside down,
I can't do nothing to slow it down.
This world keeps turning, turning around.

Everything you have today,
soon, can be gone away.
Yesterday, I had no sorrow but,
Here today, gone tomorrow.
Here today and gone tomorrow.

This world keeps turning,turning around,
This world keeps turning me, upside down
I can't do nothing to slow it down.
This world keeps turning, turning around.

People can be so cruel.
They'll cheat you and they'll treat you like a fool.
They'll drag your dreams through the dust,
till' you don't know who to trust.
I don't know who to trust.

The more I learn, the less I know.
I got so far to go.
I got so far to go.

This world keeps turning, turning around,
This world keeps turning me upside down,
I can't do nothing to slow it down.
This world keeps turning, turning around.
This world keeps turning, turning around
This world keeps turning, turning around

世の中は変わり続けてる,いつもずっとだ
いいことも悪いことも,何もかも飲み込んで,それでもいつも回ってる
止めることなんてできないよ
だって,動き続けてるんだもの

今目の前にあるものだって
じきになくなることもある
昨日まで,悲しい思いなんかしなかったのに
今日はめちゃめちゃ落ち込んで,だけど明日にはそれも終わり
今日は今日,明日は明日なんだ

世の中は今も変わり続けてる,いつもずっとだ
いいことも悪いことも,何もかも飲み込んで,それでもいつも回ってる
止めることなんてできないよ
だって,動き続けてるんだもの

酷い目にあうこともある
騙されたり,あんまりな扱いを受けたりね
挙句に夢をズタズタにされて
もう誰も信じられなくなったりする
誰にも覚えがあるだろ?同じだよ

知識が増えれば増えるほど,本当のことがわからなくなる
まだまだ知らないことだらけ
なかなか先へ進めない

世の中は今も変わり続けてる,いつもずっとだ
いいことも悪いことも,何もかも飲み込んで,それでもいつも回ってる
止めることなんてできないよ
だって,動き続けてるんだもの
何があっても止まらずに
この世の中は動いてる

(余談)

これを一言で言えば,古いところでは,中島みゆきの「時代」ですが,実はそれ以上にケタ違いに古いものがあって,それが「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」の方丈記です。

それにしても,今時こういうテーマを選ぶこと自体,「70年代フォークの残党」の名前を恣にしていると思います。こんなアーティスト,他にいないんですから,彼にはどうかこのままこの路線を突き進んでもらいたいと思います。

8 件のコメント:

  1. この歌詞、「方丈記」だけでなく、「平家物語」の冒頭にも通じますね。ずばり、「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり…」(中学の国語の授業で何度も読みましたよ…)ではないでしょうか。それにしても、日本の古典でもよく見られる、「無常」(永久不変のものはないという意味)をテーマとした洋楽なんてなかなかお目にかかれないので、むしろ斬新な気がします。

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    1. コメントありがとうございます。お久しぶりです。お元気でいらっしゃいましたか?とにかく彼の曲にコメントをくださったことに,まずはお礼を申し上げねばなりません。正直なところ,この投稿へのコメントは半ば諦めておりました。
      さて,お話しの「無常感」ですが,確かに数は多くはないものの,洋楽でも時折お目にかかります。特にオルタナ系の方に多いというのが個人的な印象です。
      例えば,この曲以外にも,OasisのFalling Downなどは,「無常論」をもう一歩進め,「不可知論」の領域にまで踏み込んだ意欲作だと思っておりますし,また,Bon IverのHoloceneは,時間や自然を前にした人間の存在の小ささを歌っているという意味でそれに近いような気がいたします。

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  2. 最近こちらの本館の方に来れていませんでした。大学が忙しく、課題やテストや部活や、いろんなことに追われています。本格的に秋の留学募集期間が始まりまして、書類の作成をしています。上手く書けずに友人とイライラしながら励まし合う日々です。笑 もし長期に通らずとも、短期でもいいので、必ず留学に行きたいのです。留学先に行ってもvestigeさんのサイトはもちろんチェックし続けますよ!私の励みです。まあ、行くとしても来年の夏なので、まだ先の話ですが。笑 息抜きにここに来ながら、がんばります。

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    1. コメントありがとうございます。しばらくお声をお聞きしませんでしたが,お元気そうで安心しました。いわゆる「試験」というものからは離れて久しいのですが,今でも必修だの試験だのという単語を耳にすると,なんとなく当時のイヤな気持ちが蘇ります。

      ただ今は当時の辛さも懐かしい。お忙しいでしょうが,その忙しさこそがいずれnakko様の支えになります。そんなnakko様に,9/15のHall of Fame (The Script)を:

      "Standing in the hall of fame
      And the world's gonna know your name"

      Hope everything's gonna be alright for you.

      ・・・留学,学生でない部外者はダメなんでしょうね。

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  3. そうですね、わたしも高校3年生の頃は特に、毎週毎週土曜日に一日中学校で模試の嵐。今思い出せば、あんなに疲れて大変だったことのはずが、懐かしい良い思い出です。 今の忙しさがわたしの支えに。わたしもそう信じて、めげずに前を向いてがんばりたいです。今、そうすべき時なのだと思います。

    そして、素敵なプレゼントをありがとうございました。本当に感激しました。Hall of Fame は9/15の時点でチェックしていたのですが、will.i.amもThe Scriptも好きでしたし、すごく良い曲で良い歌詞だ、とその時点ではそう思っただけでした。ただ、vestigeさんからこのような形で歌詞のフレーズとvestigeさんの言葉をもらい、改めて聴いてみました。自分にとっての特別な曲って、こういうふうに生まれるんですね。ありがとうございます^^

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    1. コメントありがとうございます。喜んでいただけてよかったです。将来nakko様が本当にHall of Fameにお入りになった折には,私も期待しておりますので,どうかよろしくお願いいたします。

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  4. 声に個性があって、21世紀のフォークをちゃんと創っておられる感じで、なかなか偉大な人のようです。こういう継承者なる人がいるのはよいことだと思います。先日の投稿のFollow Your Heartもそうですが、扱っておられるテーマもいいですね。毎日同じことの繰り返しのように思えても、長い目で見ると、変わり続けているし、それを止めることはできない、というのは真理だという実感が私(たち)にはある。また、自分の目の前で起きている1つ1つの出来事は、八方ふさがりだったり、退屈だったりするわけですが、こういう大きな視点で捉えることが、救いになるような気がします。いつの時代も、人には、そんな歌が必要な瞬間があるのだと思います。

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    1. コメントありがとうございます。彼を評価してくださる方はあまり多くはないのですが,それゆえに私の中ではいわば「殿堂入り」の扱いです。この度oak様もそのお一人になられたような気がいたします。
      Brett Dennen,おそらく和訳しているのは日本で私だけではなかろうかというほどマイナーなアーティストですが,個人的にファンなので発作的に取り上げております。
      「平和」だの「連帯」だのといった,無駄に熱いテーマが多い彼ですが,その「我が道をゆく」的スタンスが潔く,真のアーティストといった趣を感じさせます。

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