2013年1月14日月曜日

The Last Goodbye ジェイムズ・モリソン (James Morrison)

相手をグチグチと責めるMaroon 5のHarder To Breatheの主人公とは違い,  http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/08/harder-to-breath-5-maroon-5.html この曲の主人公の意志はかなり固そうです。言葉通り,彼が相手の元に戻ることはないと思います。
この主人公の気持ちを表現しているのが,「納得できなきゃできないでいい,だけど今度はもう出て行くよ,これで本当にお別れだ」の部分でしょう。相手にちゃんとした説明をしようという気さえありません。
それにしても,この曲何について歌ったものなのでしょうか?ギクシャクしてきた恋愛関係というのが妥当な線かもしれませんが,個人的には,親子関係,友人関係,そして人間と神との関係など,大体どのような関係にも当てはまりそうな気がします。
Unlike the protagonist in Maroon 5's "Harder To Breathe" http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2012/08/harder-to-breath-5-maroon-5.html who is bitching about the second person but still clinging to his love in a way, the guy (protagonist) in this song is fairly adamant about leaving the second person.  I believe that he'll never come back to her (the second person) as he says.  There's no chance of making up again.
The lines "I don't have to give you a reason, For leaving this time, Coz this is my last goodbye" probably indicate how he feels about his decision.   He's not trying to be fair at all by giving no reason to the second person.
Anyway, what is the song about?  About a faltering relationship is a safe bet but I think this could  hold true to almost every relationship such as parent/child one, friend/friend one and human/God one as well.
The Last Goodbye  (James Morrison)
I don't believe you
And I never will
Oh I can't live by your side
With the lies you've tried to instill
I can't take anymore
I don't have to give you a reason
For leaving this time
Coz this is my last goodbye

It's like I hardly know you
But maybe I never did
It's like every emotion you showed me
You kept well hid
And every true word that you ever spoke
Was really deceiving
Now I'm leaving this time
Coz this is my last goodbye

I've gotta turn and walk away
I don't have anything left to say
I haven't already said before
I've grown tired of being used
And I'm sick and tired of being accused
Now I'm walking away from you
And I'm not coming back

何を言われても信じられない
これからだってずっとそうだ
一緒にやってくなんてもう無理なんだ
ウソで丸め込もうとしてみても
これ以上やってられないよ
納得できなきゃできないでいい
だけど今度はもう出て行くよ
これで本当にお別れだ

考えてみたら,相手のこと全然わかってなかったのかも
多分きっとそうなんだよ 思い込んでただけなんだ
ずっと本心だと思ってたことも
実は全然違ってて
本心はしっかり隠してた
心から言ってくれてると思ってたけど
それも真っ赤なウソだった ただの綺麗事だったんだ
だから今度はもう出て行くよ
これで本当にお別れだ

思い切って,諦めなきゃならないんだ
もう何も言わなくていい 
言えなかったことはもう言ったから
いいように使われるのがイヤになったし
あれこれ責められるのもウンザリだ
だからこれでおしまいにする
もう2度と会わないよ

(補足)

「Now I'm leaving this time(だから今度はもう出て行くよ)」と言っているところから推察するに,主人公は何度か裏切られているようです。

ところで,James Morrisonの初期の作品には1つの大きな特徴があるように思います。すなわち,一見すぐに理解できそうに思えて,いざ和訳してみるとそうでない箇所が隠れているという点。この曲も同様で,歌詞は非常にシンプルで,メッセージも決してわかりにくいわけではなく,むしろわかりやすい方ですが,それが大きな落とし穴です。

最も難しいのが第2連の以下の部分でしょう:

It's like every emotion you showed me
You kept well hid
And every true word that you ever spoke
Was really deceiving

最初showed meと言っておきながら,次の行ではkept well hidとなっています。仮にこの部分がshowS/hidなら問題はありません。(今見せている)感情は,今まで相手が隠していたものだからですが,両方が過去形です。

仮にそうだとすれば,ここでは前後の文脈を考え合わせ,やや強引ですが,(過去に見せてたと思っていた)感情は,(実際は本物ではなく,本心は)ずっと隠していたと考えるより他ないのではないでしょうか?

それにしても,この歌詞,人間と神との関係で捉えるとなかなかに面白く,言ってることがいちいち符号する上に,一度そう考えてしまうと,もうそうとしか思えなくなってきます。

(余談)

リード文でも述べましたが,Harder To Breatheでの我が師匠のように激昂されると,相手側も逆に開き直りという手段に訴えたくなるものですが,こういう風に静かに淡々と語られると,相手側の「やってもた感」が募ります。

人間は気持が臨界に達してしまうと,いわゆる「悟り」の状態に入ってしまう。そして誰しも心の奥でそのことがわかっているからこそ,後悔の念も湧いてくるのでしょう。逆に言うなら,激昂している間はまだ迷いがあるわけです。

今相手からさんざんなじられているそこのアナタ!ええそうです。アナタです!私が言ったのでは今一つ説得力がないかもしれませんが,今ならまだ間に合います。今すぐにでも相手に詫びをいれ,真摯な気持ちでやり直せばまだどうにかできる可能性は残されています。ご健闘をお祈りいたします。

2 件のコメント:

  1. こんばんは。お久しぶりです、tamagoです。
    ちょこちょこ覗かせていただいていますが、ジェームスモリソンの和訳が増えて嬉しいです♪
    でも彼の訳は本当に難しいんですね。
    英語の解からない私にはvestigeさんの苦労が全く解かっていませんでした、すみません^^;
    この曲も私の癒しの曲だったのですが、歌詞を見るとこれからも癒しの曲と呼んでいいのか・・・。
    でもほんとに良い曲ですね。

    モリソンの余談を妹さんに面白くないと言われたとか(笑)
    いえ、余談面白いですよ!
    いつも楽しみに拝見しています♪

    和訳に新しいバンド等が増えましたね。
    これからも楽しく勉強させていただきます。

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。お元気でしたか?tamago様のお言葉を是非妹に聞かせてやりたいところです。
      このコメント欄,今では多くの方がコメントを寄せてくださいますが,1年ほど前にtamago様がコメントをくださったのが最初です。あの時コメントを頂戴しなければ彼の曲を今ほど味わえたかどうかわかりません。そういう意味で私にとってtamago様は特別な方です。今後もよろしくお願いいたします。

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