2013年2月2日土曜日

The Man Who Never Lied マルーン 5 (Maroon 5)

歌詞の中で主人公は「なんでも正直に言えばいいってもんじゃない,それが裏目に出ることだってある」と言っていますが,まさしくその通りで,とりわけ恋愛関係においては至言です。なにもウソをつけと言っているわけではありません。そんなことを言うつもりは全くありません。そうではなく,必ずしも何もかも洗いざらい言う必要はないと言いたいだけです。幸運な誤解があったならそのままにして訂正しようなどと考えないことです。その方が皆さんのみならず,誤解した方もお互いハッピーです。
The protagonist in the lyrics says, "Sometimes honesty is the worst policy."  So true, especially in a relationship.  I'm not saying you should lie.  No, no that's not what I want to tell you.  What I'm trying to tell you is that it's not always necessary to tell everything.  When you're misunderstood in a positive way, leave it as it is and never try to correct it.  It would be much better for both you and the person who misunderstands you.  
The Man Who Never Lied  (Maroon 5)
In the middle of Hollywood Boulevard
Screaming at each other, screaming at each other
Like oh oh oh, can't take it anymore
Like a tragedy, like a dark comedy
Laughing at each other, laughing at each other
Like, oh oh oh it isn't funny anymore

I was the man who never lied
I never lied until today
But I just couldn't break your heart
Like you did mine yesterday
I was the man who never lied, oh
I was the man who never lied, oh yeah

Sometimes honesty is the worst policy
Happy ever after, happy ever after
Let it go, you never need to know
I don't wanna be picking up all of these
Tiny little pieces, tiny little pieces
Of your heart, won't do it anymore

I was the man who never lied
I never lied until today
But I just couldn't break your heart
Like you did mine yesterday
I was the man who never lied, oh
I was the man who never lied, oh

I was the
Yeah, yeah, oh, oh

In the middle of Hollywood Boulevard
What am I doing in Hollywood Boulevard?
In the middle of Hollywood Boulevard
Screaming at each other, screaming

I was the man who never lied
I never lied until today
But I just couldn't break your heart
Like you did mine yesterday

I was the man who never lied
Never lied until today
But I just couldn't break your heart
Like you did mine yesterday
I was the man who never lied, oh (oh I was the man)
I was the man who never lied, oh yeah (I was the man oh yeah)

ハリウッド大通りのど真ん中で
お互い大声で怒鳴り合ってる
「ああもうこれ以上やってられない」とか言いながら
悲劇やダーク・コメディみたいに
お互いをバカにしながら嘲笑ってる*
「笑わせてくれるよ,全く」とか言いながら

ウソはつかないヤツだったのに
そんな自分も今日限り
ただ傷つけたくなかったんだよ
昨日同じ目に遭ったから
ウソはつかないヤツだったんだ
今まで本音で生きてきたのに

なんでも正直に言えばいいってもんじゃない
知りたくないことだってあるだろ?
お伽話の結末みたいに
それから幸せに暮らしました めでたしめでたしで
もういいじゃないか 忘れろよ
知らない方がいいんだから
もうゴメンなんだよ 
いちいち顔色をうかがって
お前のご機嫌取るなんて
もうこれ以上やりたくないね

ウソはつかないヤツだったのに
そんな自分も今日限り
ただ傷つけたくなかったんだよ
昨日同じ目に遭ったから
ウソはつかないヤツだったんだ
今まで本音で生きてきたのに

ハリウッド大通りのど真ん中
こんな目立つところで何やってんだ?
ハリウッド大通りのど真ん中で
お互い大声で怒鳴り合ってる

ウソはつかないヤツだったのに
そんな自分も今日限り
ただ傷つけたくなかったんだよ
昨日同じ目に遭ったから

ウソはつかないヤツだったのに
そんな自分も今日限り
ただ傷つけたくなかったんだよ
昨日同じ目に遭ったから
ウソはつかないヤツだったんだ
今まで本音で生きてきたのに

(余談)

今まで本館で取り上げたの師匠の曲では,大抵主人公(師匠)の方が「やらかして」いたので,この曲の「ウソはつかないヤツだったのにそんな自分も今日限り」というシチュエーションがいまひとつ飲み込めませんでした。2人の間に一体何があって,どんな「ウソ」をついたのか。

そこで色々と調べてみたところ,次の2つの可能性が浮かび上がってきました。すなわち:

① 相手が浮気をし,そのことを主人公は昨日知った。そのことでもう別れるつもりだが,それを相手に言い出せずウソをついた。

② 相手があまり構ってくれないので,主人公はつい浮気をしてしまった。本当のことを言うと相手を傷つけるので言い出せない。

説得力としては,①の方が圧倒的にあるのですが,そこでウソをつくというのが個人的に解せません。

そこで考えた挙句,私が出した結論は「W不倫」でした。まあ婚約や結婚をしていなければ,厳密には「不倫」とは言えないのですが,これ以外に適当な言葉が見つからないので「W浮気」という意味でここでは使っておきましょう。

前日に相手の浮気を知った主人公は怒りとショックの余り,自分も浮気をしてしまったのですが,不運なことに相手にそのことを知られてしまった。(ひょっとすると,ハリウッド大通りを浮気相手とイチャつきながら歩いていたのかもしれません)。そこを相手に見つかったため,開き直ってこれはただの偶然だとかなんとかウソをついてしまったと・・・・。説得力がありませんか?

しかもそう考えると,特に以下の連の説得力が増します:

Sometimes honesty is the worst policy
Happy ever after, happy ever after
Let it go, you never need to know
I don't wanna be picking up all of these
Tiny little pieces, tiny little pieces
Of your heart, won't do it anymore

なんでも正直に言えばいいってもんじゃない
知りたくないことだってあるだろ?
お伽話の結末みたいに
それから幸せに暮らしました めでたしめでたしで
もういいじゃないか 忘れろよ
知らない方がいいんだから
もうゴメンなんだよ 
いちいち顔色をうかがって
お前のご機嫌取るなんて
もうこれ以上やりたくないね

ただ誤解のないよう申し上げておきますが,これは決して「個人的体験に基づく解釈」ではありませんからね。

13 件のコメント:

  1. お、マルーン5
    アルバムの中でも好きな曲ですがやはり破局シング。鉄板というか常識というかw
    歌詞を見たときあれ?と思いましたがいつものように一概に男が悪いってわけではないようですねえ
    たしかに男女限らず知らない事ってのはありますね
    正直者は馬鹿を見るという昔の人からの言葉もありますし

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    1. コメントありがとうございます。もうこうなった以上は師匠には茶道や華道のように,いわば「破局流」とも言うべき独自の流派を創設してもらいたいと思っております。
      この「破局流」,入門するとまず最初に「言い訳の仕方」を習います。次に「恨み節」の綴り方及び歌い方を仕込まれ,それを修了してはじめて「三行半」の書き方を伝授されます。そしていかに胸を打つ「三行半」が書けるかの最終試験があり,それに合格すると晴れて「破局免許皆伝」となるわけです。
      ただこの流派,仮に創設されたとしても,入門希望者がいるかどうかは甚だ疑問です。

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  2. いやいや、入門者は案外いそうですよ~。
    強い女に押し切られて、逃げられなくなった草食男子などにはおすすめですね!
    ただし、きちんと卒業なさったほうがいいです(笑)

    って、師匠はやっぱりネタになっちゃうんだなあ。

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    1. コメントありがとうございます。ai_i様が太鼓判をくださるとは心強い。かくなる上は師匠とともに綿密なマーケティングを行い,然る後に「破局流」を立ち上げるべく邁進したいと存じます。因みに卒業の記念品として,日本語版・英語版のpre-nap(婚前契約書)各1部ずつを付ける予定になっております。ai_i様のお知り合いの方で「破局」を考えておいでの方がいらっしゃいましたら,是非ともこの件をお伝えください。

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  3. 匿名:犬
    とさせてください。スミマセン(大or鍵でもOKです)
    あくまで想像ですが以前から恋愛とかじゃなく
    師匠は以前から気づいていたことがあり、
    たとえば「全てを捨てる」など。
    その「全てを捨てる」がお気に召さないとか。そのシステムなど。
    まあ、その全てを捨てたおかげで何か大きく得た方がいらっしゃるのでは?
    「全て」なのかはわたしには解りません。
    恋愛、他諸々でもそうですが「恨み」には無縁な師匠と想像してますが。

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    1. コメントありがとうございます。仰る意味を今一つ掴みかねておりますが,仮に「Adam Levine師匠は恨みに無縁である」というお話でしたら私もそのように思っていると申し上げておきます。

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  4. 師匠は数々の恋愛経験の中からこのような真理にたどり着きました!
    と、言いたいのかもしれませんね。
    人間、知らなければ幸せだったなぁと思うことがたくさんあります。
    たぶんゴシップやパパラッチから入ってくる情報で恋愛関係がうまくいかないことがたくさんあったのかもしれませんね。
    お互いが浮気してるかもって探りあっありなんかして・・・

    いつも楽しい翻訳ありがとうございます。
    お体にきをつけて、がんばってくださいね。

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。ちかママ様,お元気でいらっしゃいましたか!最近お声をお聞きしないので少々案じておりました。
      さて,仰るように人間知らない方が良かったということは決して少なくありませんが,ならば全く知らない方が幸せかというとそんなこともないところが人生の難しいところでしょうか。
      しばらく忙しいのですが,久しぶりにお声を聞けて少し元気が出て参りました。ちかママ様もどうかお元気にお過ごしください。

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  5. うーん、W不倫論ですか。
    そこまで考え巡りませんでした。

    I was the man who never lied
    I never lied until today
    But I just couldn't break your heart
    Like you did mine yesterday

    のbutでずっとつまづいておりました。
    「ウソをつくような奴じゃなかった。
     (嘘をついたけど)
    君が僕にしたように傷つけることはできなかった。
     (チクショー)」
    てな解釈かなと。

    でも師匠は恨みに無縁だとするとこの解釈も間違いかなぁ。
    悩み中です。

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    1. コメントありがとうございます。実際のところがどうであるかに関しては,師匠本人に聞かない限りはわからないとは存じますが,いずれにしろ聴くものに様々な想像をさせるあたりが師匠ならではのテクなのかもしれません。

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  6. いつもお勉強させて頂いています。

    訳に深みを持たせるには、
    様々な人としての引き出しが必要なんだろうなーと
    ここを拝見させて頂いて感じるところです。

    訳を通して、師匠をとても理解されてる気がします。

    しかし、魅力的な男ですよね師匠!
    女がほっとかないはずです。

    自分が振られたと見せて実は、師匠が
    新しい恋を探す為に、女性に花を持たせてる気もします。

    モテル男のテクなのかしらん!ここまでさらけ出せるのは
    余裕ですよね、世間がほっとかない才能ある方なのでしょうね。

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  7. こんにちは。初コメです。
    昔の投稿に失礼します。
    小六のときにPayphoneを聴いてすっかりマルーン5の虜になった中学2年生です。
    この間、某レンタルショップで、Song about janeを借りて、すべての曲が気に入りました。She will be lovedは前から知っていたのですが、改めて聴いてとても良い曲だなと思っていました。
    歌詞の意味が知りたい時はこのサイトをのぞかせて頂いています。
    読みにくい文章ですみません。

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。小学生をも虜にするMaroon 5の守備範囲の広さに改めて驚嘆いたしました。良くわかりませんが「流石」です(意味不明)。

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