2013年4月6日土曜日

She Will Be Loved マルーン 5 (Maroon 5)

私見ですが,わが師Adam Levineの歌詞の特徴と言えるものの中に,同じ歌詞の中で同一人物を二人称(YOU)と三人称(SHE)の両方を使って表現している点があるかと思います。慣れない人間にはこれが非常に厄介で,This Loveを訳した当時は,私自身も大変混乱し,どちらが誰を表しているのかを見極めるまでに数日かかりました。しかしもう今は当時の私ではありません。「習うより慣れろ」とは至言だと思います。
In my opinion, one of Adam Levine's signatures in his lyrics is that he often refers one person as the second person pronoun (YOU) and the third person (she) in the same lyrics.  That's quite confusing for those who are not familiar with his lyrics.  Well, I was definitely one of them when I translated his 'This Love'.  I was pretty confused by that and took days to figure out which represented which.  Not anymore.  Practice did make perfect.
She Will Be Found  (Maroon 5)
Beauty queen of only eighteen
She had some trouble with herself
He was always there to help her
She always belonged to someone else

I drove for miles and miles
And wound up at your door
I've had you so many times but somehow
I want more

I don't mind spending everyday
Out on your corner in the pouring rain
Look for the girl with the broken smile
Ask her if she wants to stay awhile
And she will be loved
She will be loved

Tap on my window knock on my door
I want to make you feel beautiful
I know I tend to get so insecure
It doesn't matter anymore

It's not always rainbows and butterflies
It's compromise that moves us along, yeah
My heart is full and my door's always open
You can come anytime you want

I don't mind spending everyday
Out on your corner in the pouring rain
Look for the girl with the broken smile
Ask her if she wants to stay awhile
And she will be loved
And she will be loved
And she will be loved
And she will be loved

I know where you hide
Alone in your car
Know all of the things that make you who you are
I know that goodbye means nothing at all
Comes back and begs me to catch her every time she falls

Tap on my window knock on my door
I want to make you feel beautiful

I don't mind spending everyday
Out on your corner in the pouring rain
Look for the girl with the broken smile
Ask her if she wants to stay awhile
And she will be loved
And she will be loved
And she will be loved
And she will be loved

[in the background]
Please don't try so hard to say goodbye
Please don't try so hard to say goodbye

Yeah
[softly]
I don't mind spending everyday
Out on your corner in the pouring rain

Try so hard to say goodbye

美人コンテストの女王でまだ18だったのに
あいつは自分を持て余してた
ヤツはいつもそばにいて
色々気にかけてやってたけど
あいつはヤツじゃ物足りなくて
他のヤツを探してた

わざわざこんな遠くまで
車を飛ばしてやって来たんだ
お前とはもう何度も関係をもったのに
それでも満足できなくて
そのたびもっと欲しくなる

毎日だって構わない
土砂降りの雨のなか,その家の角に立ち
ぎこちない笑顔を浮かべたお前の姿を
探してこう言ってやるんだ
もう少しここにいろよ
そうすれば優しくして
お前を満足させるから

窓をコツンと叩いてもいいし,ドアをノックしてくれてもいい
とにかくお前はすごいんだから,自信を持たせてやりたいんだよ
いちいち大騒ぎし過ぎだってわかってるけど
そんなのはもうどうでもいいんだ

いつだってステキでドキドキすることばかりじゃないし 
お互いに折れなきゃいけないこともあるけど
それがあるから続いてきたし
それでも十分満足なんだ
いつでもこうして待ってるから
必要な時はいつでも来いよ

毎日だって構わない
土砂降りの雨のなか,その家の角に立ち
ぎこちない笑顔を浮かべたお前の姿を
探してこう言ってやるんだ
もう少しここにいろよ
そうすれば優しくして
心の傷を癒してやる
体も心も満たしてやって
お前を満足させるから

お前の居場所なんかわかってる
一人で車に隠れてるんだ
知らないことなんてひとつもない
あんな別れの言葉なんかに大した意味はないはずだ
ここへ戻って頼んでみろよ
辛い時は助けてくれって

窓をコツンと叩いてもいいし,ドアをノックしてくれてもいい
とにかくお前はすごいんだってわからせたい

毎日だって構わない
土砂降りの雨のなか,その家の角に立ち
ぎこちない笑顔を浮かべたお前の姿を
探してこう言ってやるんだ
もう少しここにいろよ
そうすれば優しくして
心の傷を癒してやる
体も心も満たしてやって
お前を満足させるから

無理して別れる必要なんかない

そうだよ
毎日だって構わない
土砂降りの雨のなか,その家の角に立ち

無理して別れようとしなくていいんだ

(補足)

リード文でも述べた人称の使い分けですが,この曲の場合はそれが一層著しく,同じ人物(主人公)を一人称(I)と三人称(HE)の両方を使って表現しています。おそらく1年前の私ではこの複雑な構造は理解できなかったと思われるので,その意味でまさに今だから取り上げることのできた曲と言えるのかもしれません。

ところで,この曲に登場する「彼女」。This Loveに登場する彼女(おそらくJane)ではないかと思うのですがいかがでしょうか?歌詞の背景がThis Loveとそっくりなのと,収録されているのがSongs About Janeというアルバムである点が主な理由です。

(余談)

今回の歌詞について言えば,サビの部分「She will be loved」がポイントだったと思います。直訳すれは「彼女は愛されるであろう」ですが,これがJames MorrisonやColdplayの曲ならいざ知らず,他ならぬ師匠の曲ですから,この「愛」がプラトニックなそれであるとは到底思えません。ために訳文のような表現になっております。

また,歌詞の内容,とりわけ「土砂降りの雨のなか,その家の角に立ち(Out on your corner in the pouring rain)」や「あんな別れの言葉なんかに大した意味はないはずだ(I know that goodbye means nothing at all)」の下りなど,冷静に考えればかなりストーカーチックなのですが,それを微塵も感じさせないばかりか,むしろ女性の心を鷲掴みにしてしまいそうなところが,さすがは我が師匠です。おそらく今回も「殺られる」方が多数おいでになることは間違いないかと思われます。

それはともかく,本当に慣れとは恐ろしい。まさに恐山のイタコ状態と申しましょうか,日本語の表現に悩むことは多少あったものの,歌詞のストーリーについてはほぼ全く問題なく理解できました。(ただこう言っておきながら大変な勘違いをしてる可能性もゼロではないのですが)。

師匠のカバンを持つこと約1年。ようやく私にも師匠の芸風が多少は身についてきたのだと思いたいところですが,実生活で全く役に立っていないのは何故なんでしょうか?

18 件のコメント:

  1. あぶないあぶない・・・・
    あやうくヤラレテしまいそうでしたっ
    「She will be loved」の下りは最高ですね(^○^)

    しかし、実生活になかなか活用できないジレンマ、お察しいたします。私もミダス王になりたいと常々思っていますが、何分女性のため叶うこともなく・・・・

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    1. コメントありがとうございます。これ以降のコメントをご覧になればおわかりかと存じますが,ガイシャ続出です。さすがは我が師匠です。実は私の妹は師匠の声が苦手だと常々申しているのですが,その彼女でさえ,一撃にして必殺の師匠の剛腕ぶりには一目置いております。

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  2. こんにちは。
    まさに「彼女は愛されるだろう」とプラトニックに思っていたクチです。目からうろこがポロリです。曲全体のイメージが180°変わりました。ふんふんとメロディメインで聞き流している私と違い、さすがじっくり歌詞と向き合っているvestigeさんですね、師匠の技に精通していらっしゃいます。

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    1. コメントありがとうございます。明らかにかなりストーカー寄りなのですが,それにもかかわらず,逆に「ここまで想われたら幸せかも・・・」と思わせる辺り,まさしく「プロ」の技。並み一通りの技量ではかないません。それほどまでの才能を与えられているのですから,師匠にはこの道をきわめてもらいたいとつい願ってしまう昨今でございます。

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  3. かな~り久々にコメントさせていただきます、まっしゅです♪

    この曲はMaroon 5の中でも特に好きな曲なのですが、確かによく考えたらストーカーチックな内容の歌詞ですよね…
    私も殺られてしまいました(笑)さすがAdamです。

    それから、この曲はファントム・プラネットのSam Farrarの恋愛について歌っているそうですよ(^_^)

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    1. コメント並びに貴重な情報をありがとうございます。お元気でしたか?まっしゅ様もやはり「殺られて」おしまいになったわけですね・・・・師匠の剛腕ぶりを目の当たりにして,「達人」とはかくあるべしと教えられているような気がいたします。

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  4. コンサートだと、前半はアダムとジェイムス(ギター)の二人だけでアコースティックバージョンで歌うのですが、私はその方が好きです。アコースティックの方がなぜかプラトニックな感じに聞こえるのですが。。。
    師匠の芸風、是非活用してください。

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    1. コメントありがとうございます。プラトニック派支持の方が多く,一瞬たじろぎますが,「I've had you so many times but somehow, I want more」の箇所を見る限り,強ち私の邪心の見せる幻とも言い切れないと存じます。・・・とはいうものの,これまでの過程で何か大切なものを失ってしまったような気はしております。

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  5. じゅんじゅん2013年4月8日 11:55

    初めてコメントさせていただきます。

    高校生のころからmaroon5が大好きで、こちらのサイトにたどり着きました!!
    高校生のころ好きだった人がこの曲を歌ってくれたのですが…意味を知って歌っていたのか謎です(笑)当時の私は知りませんでしたが。
    まぁそれは置いといて、やっぱりadamはかっこいいですね!!

    お忙しいとコメントされていましたが、是非時間があるときにでもまた歌詞の意味を載せてください!楽しみにしています。

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。コメントをくださる皆様(おそらく皆様女性の方でしょう)が異口同音に師匠を絶賛なさっておいでなのを聞き,改めて師匠の力量に圧倒されております。
      さて,別館(twitter)でも余談を展開しております。まだおいでになっていなければ,お時間があればそちらへも。お待ちしております。

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  6. 初めてコメントさせて頂きます。

    Ed sheeranの和訳を探していたところこちらに辿り着き、vestigeさんの文面の
    深さや面白に虜になってしまい度々訪問させて頂いております。
    さて、maroon5ですが数年前にThis Loveでお師匠さんにヤラレテしまい
    MiseryとThis LoveとShe Will Be Foundは通勤中の車の中で
    ヘビーローテになっております。
    さすが数々の浮名を流しまくっているお師匠さんですが本当のプレーボーイ(死語?)
    というものは嫌味がなくそれも魅力になってしまうのが素晴らしい。

    実は私、Owl Cityも好物でして最近はダブルAdamにハマっております。
    meteor showerのページも素敵でした。

    またお邪魔させていただきます。

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    1. コメント並びに過分なお褒めのお言葉ありがとうございます。ここにもまたガイシャの方がお一人・・・。毎度のことながら師匠の実力には畏れ入るばかりです。
      さて,別館(twitter)でも余談を展開しております。まだおいでになっていなければ,お時間があればそちらへも。お待ちしております。

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  7. 以前に一度だけコメントしましたろぼりーです。師匠のこの曲のPVを見てまして、どんな歌詞なんだろ?と思い、それなら[対訳くんだ!]と真っ先にやってきました。なるほど…確かにプラトニックではないのですね。ちなみに、私は師匠の見た目にも声にも演技にも…そして対訳くんの和訳にも殺られております。これからも楽しみにしております!

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。そのようにいってくださると,師匠に弟子入りした甲斐があったというものです。今後も師匠の後姿を見ながら,引き続き修行に励みたいと存じます。

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  8. 初めてコメントします。
    来月来日するとのことで、久しぶりに来ました。
    外国では映画やドラマに大人なシーンがないとウケないと聞いたことがあります。
    アダムやブルーノの少し大人な歌詞が受けるのもそういう風土なのではと感じました。

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  9. 10年ほど前からひっそりと楽しく拝見しておりますが、初めてコメントします。
    来月来日するとので、久しぶりに来ました。
    外国では映画やドラマに大人なシーンがないとウケないと聞きます。
    アダムやブルーノのちょっと大人な歌詞が受けるのも納得です。

    冒頭の魂に似た音楽、のお話素敵ですね。

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    1. コメント並びに温かいお言葉,さらに師匠の来日情報をありがとうございます。師匠にしろミダス王にしろ,歌詞は「大人」でありながらヴィデオの方は比較的(あくまで「比較的」ですが)問題ないつくりになっている点が絶妙なバランス感覚であるように思われます。

      冒頭の音楽の話はどこかで聞いたものですが,私もその時に「なるほど!」と膝を打った覚えがございます。無論真偽のほどは定かではありませんが,それでも妙に説得力がある点が興味深いところです。

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    2. お返事ありがとうございます。師匠を見てきました。
      師匠はさぞオモテになるのでしょうが、私はなぜだかどうしても素朴な男性に感じてなりません。
      いつかLAの小さなライブハウスで聴いてみたいです。

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