2013年6月15日土曜日

Amaranth ナイト・ウィッシュ (Nightwish)

根っからのヘヴィ/スラッシュ/デス・メタルファンの友人が,きっと気に入るからとこの曲を強く勧めてくれました。悔しいが本当です。ヴュー数という点からすると,このジャンルの曲はやや弱いところがあるのですが,ここ本館の「自分の好きな曲」という選考基準は満たしているので取り上げました。
このジャンルには,神,ルシファー,アルマゲドンなどといった宗教的なものに関するものが少なくないのですが,ここではSongMeaningsで出会った別の解釈,すなわち本当の自分に気付き,真の自分自身の姿で人生を生きていけという解釈の方が好みなのでそちらを採用しました。
One of my friends who is a die-hard heavy/death/thrash metal fan highly recommended this song, saying I'd love it.  Damn right.  In terms of view count on this blog, a song in these categories isn't the best pick but still it satisfies my own criteria, "songs I love".
Anyway, many songs in the genre are about something religious, like God, Lucifer and Armageddon.  This also could be taken that way but I prefer another take I found on SongMeanings.net that it's about recognizing your true self and live your life as who you are.
Amaranth  (Nightwish)
Baptized with a perfect name
The doubting one by heart
Alone without himself

War between him and the day
Need someone to blame
In the end, little he can do alone

You believe but what you see? *
You receive but what you give?

Caress the one, the never-fading  **
rain in your heart - the tears of snow-white sorrow
Caress the one, the hiding amaranth  ***
In a land of the daybreak

Apart from the wandering pack
In this brief flight of time we reach
For the ones, whoever dare

You believe but what you see?
You receive but what you give?

Caress the one, the never-fading
rain in your heart - the tears of snow-white sorrow
Caress the one, the hiding amaranth
In a land of the daybreak

Reaching, searching for something untouched
Hearing voices of the never-fading calling

Caress the one, the never-fading
rain in your heart - the tears of snow-white sorrow
Caress the one, the hiding amaranth
In a land of the daybreak

そいつは洗礼を受け
申し分のない名前を与えられた
そんな風に最初はとても恵まれていたのに
他人を信じられない性格で
自分というものを失ったまま
気付けば周囲から取り残された

自分自身が受け容れられず
「その日」が来るのを拒んでいる
その苦しみを誰かのせいにしたくても
結局一人ではどうしようもない

信じているとお前は言うが
その目は一体何を見ている?
今受け取ってるものの代わりに
お前は何を差し出した?*

「かけがえのない存在」を大切にしろ **
その心のなかに降る雨のように
ずっと変わらないそういう存在
雪のように真っ白で汚れのない涙を流して
心から悲しんでいるやつだ
「かけがえのない存在」を支えに生きて行け
まだ見つかってはいないけれど
必ずどこかにある「魔法の花アマランサス」***
傷を癒す力を持ち,決してすぐに枯れたりしない
強靭な生命力に溢れるその花を
夜が明けて新しい一日が始まるその場所で
大切に守って生きていけ

彷徨い続ける群れから離れ 
人生という短い時間を過ごす間に
自分以外の「かけがえのない存在」を見つけ出せ
物事を怖れない覚悟のある
そんな仲間を

信じているとお前は言うが
その目は一体何を見ている?
今受け取ってるものの代わりに
お前は何を差し出した?

「かけがえのない存在」を大切にしろ
その心のなかに降る雨のように
ずっと変わらないそういう存在
雪のように真っ白で汚れのない涙を流して
心から悲しんでいるやつだ
「かけがえのない存在」を支えに生きて行け
まだ見つかってはいないけれど
必ずどこかにある「魔法の花アマランサス」
傷を癒す力を持ち,決してすぐに枯れたりしない
強靭な生命力に溢れるその花を
夜が明けて新しい一日が始まるその場所で
大切に守って生きていけ

何があっても傷つかず変わらない
そんな確かなものを探して
絶えず心の奥から響いてくる
その呼び声に耳を傾けろ

「かけがえのない存在」を大切にしろ
その心のなかに降る雨のように
ずっと変わらないそういう存在
雪のように真っ白で汚れのない涙を流して
心から悲しんでいるやつだ
「かけがえのない存在」を支えに生きて行け
まだ見つかってはいないけれど
必ずどこかにある「魔法の花アマランサス」
傷を癒す力を持ち,決してすぐに枯れたりしない
強靭な生命力に溢れるその花を
夜が明けて新しい一日が始まるその場所で
大切に守って生きていけ

(補足)

英語歌詞と訳文とを対比してご覧になるとおわかりかと思いますが,この曲ではかなりの部分を補って訳しています。おそらく多くの方が「意訳しすぎ」とお感じになると思いますが,最初から最後まで歌詞全体がメタファーと言っても過言ではない作品なので,個人的にはこうするより仕方ないと思っています。

*     この部分は,聖書にある以下の箇所を踏まえたいわば「本歌取り」だと言われています。
'what you give is given to you in return'.(与えよさらば与えられん)

**    歌詞に登場する「かけがえのない存在(the one)」ですが,これがラヴ・ソングなら迷わず「運命の人」と訳すところなのですが,ここに言うthe oneはおそらく自分の心の中に隠れている「本当の自分」だと思われます。ために訳語に非情に苦労しました。

無論「本当の自分」としてもよかったのかもしれませんが,the oneを「本当の自分」と訳してしまうのはthe oneの語感から外れてしまうような気がします。さりとてマトリックスよろしく「選ばれし者」と訳すわけにもいきません。そうすると全く別の人間であるように思えるからです。

したがって,上記の訳文で採用した「かけがえのない存在」という訳語は「本当の自分」の語感をギリギリ感じることが出来て,尚且つ(今の)自分以外の存在を感じることができる(おそらく)唯一の言葉だと思われます。

***  アマランサス(amaranth)は,元々ギリシャ語の「枯れない」という意味を持つ植物の名前ですが,強い生命力を持つことから,古代ギリシャでは不死の象徴として用いられると同時に,不思議な治癒力をもつ魔法の植物とされ,ギリシャの神々の像や墓を飾る花として用いられたようです。(以下Wikipedia Amaranthsより)

In ancient Greece, the amaranth (also called chrysanthemum and helichrysum) was sacred to Ephesian Artemis. It was supposed to have special healing properties, and, as a symbol of immortality, was used to decorate images of the gods and tombs.
(余談)

それはともかく,現時点までに本館で取り上げた650ほどの曲のうち(おそらく)このジャンルに入ると思われる曲はAlmost Easy, Chos Suey, Enter The Sandman, Misery's Crown, No Gods, No Mastersのわずか5曲で,全体の1パーセントにもなりません。

そう言えばその友人,SLASH目当てで先日OzzFest Japan 2013のライヴに行ったらしいのですが,出演バンドのなかに何故か「ももクロ」がいて色んな意味で異彩を放っていたそうです。ただ本人が言うには「ももクロ」自体については「どの子もかわいかったのであれはあれでアリ」なんだとか。

それを聞き,友人の中で「SLASH」と「ももクロ」が整合性を保っていることにやや驚いた私ですが,他人から見れば「Chop Suey」と「Right There」そして一方向が等しく混在しているこの本館の方がずっとケイオスなのかもしれません。

それにしても,ステパン(Steel Panther)の「オパーイヲミセテクダサーイ」連発は「ももクロ」的にはどうだったんでしょうか・・・・。

2 件のコメント:

  1. ももクロファンの一部にメタルファンがいるんですよね。アマゾンのレビューでもちらほら。
    そんな私も「ももクロ」ファンになった北欧メタルファンです。

    最近めっきり、ポップ路線に移行して行きましたが、やっぱり北欧もよいですね。この女性ヴォーカルグループは知りませんでしたが、なんとも世界観があれです。

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    1. コメントありがとうございます。基本的に少しでも気に入ったところがあればよいという基準で選んでおります。今後も機会があれば,北欧メタルを取り上げたいと思っておりますので,その折にはまたお声をお聞かせください。

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