2016年1月18日月曜日

What A Wonderful World ルイ・アームストロング (Louis Armstrong)

実際に幸せな時には幸せの有難さがなかなかわからず,幸せの意味というものは,往々にして辛いことがあって初めてわかるものです。歌詞の中で主人公は「この世界は本当に素晴らしい」と歌っていますが,彼がこう言うのはこの世界が以前はそれほどではなかったとわかっているからでしょう。
It's not very easy to appreciate happiness when we're happy.  It's often after we go through some hardship that we learn what happiness means.  The narrator in the lyrics sings, "what a wonderful world."  I think he says so because he knows the world was not that beautiful before.
What A Wonderful World  (Louis Armstrong)
I see trees of green, red roses too
I see them bloom for me and you
And I think to myself what a wonderful world.

I see skies of blue and clouds of white
The bright blessed day, the dark sacred night
And I think to myself what a wonderful world.

The colors of the rainbow so pretty in the sky
Are also on the faces of people going by
I see friends shaking hands saying how do you do
They're really saying I love you.

I hear babies crying, I watch them grow
They'll learn much more than I'll never know
And I think to myself what a wonderful world
Yes I think to myself what a wonderful world.
*
目の前に
豊かな緑の葉をつけた
木々の梢が広がって
バラも真っ赤な花をつけ
2人のために咲いている
そういうのを見ていると
心の中でこう思う
この世は本当に素晴らしいって

真っ青な空のあちこちに
真っ白な雲が浮かんでる
太陽の光の溢れる眩しい昼も
おごそかな闇が包むそんな夜でも
心の中でこう思う
この世は本当に素晴らしいって

空をバックに美しく
虹の色が輝いている
道行く人の表情も
幸せに満ちている
友達同士で握手して
元気だったか聞いているけど
本当はそう言うことでその人が
大切だって伝えてる

赤ちゃんの泣く声が聞こえてる
あの子たちの成長を
こうやって見守るよ
こっちが知らないことだって
あの子たちは学んでく
そんな姿を見ていると
心の中でこう思う
この世は本当に素晴らしいって
本当に心の中でこう思う
この世は本当に素晴らしいって

(余談)

この曲には60年代の公民権運動に代表される時代空気を感じます。手放しで「今よりも素晴らしい未来がやってくる」と信じられた時代の空気ですが,2015年の現在,果たしてこの曲で歌われているように本当に素晴らしい世界はやってきたのか?

アフリカ系アメリカ人が大統領になるなど,確かにある分野においてはそういう時代がやって来たとも言えますが,テロなど逆に当時よりも悪くなった点もあるように思います。

2 件のコメント:

  1. この曲を取り上げていただいてありがとうございます。これはnanoに刻印しているタイトルなのです。

    空は青い、バラは赤いなど叙事詩的に並べた歌詞かと思ってましたが、全体で意味の通る歌詞だったのですね。
    king of pain の訳を読んだときのような感動でした。
    これも、蝶、鮭、と叙事詩的に並べた歌詞だと思っていたので。





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    1. コメントありがとうございます。歌詞の世界に限らず,一見単純に見えるものほど往々にして奥が深いものです。Ctrlz Ctrlz様のお役に立ててなによりです。

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