2013年7月5日金曜日

Possession サラ・マクラクラン (Sarah McLachlan)

Tim Turnerがカヴァーしているのを聴いてこの曲に出会いました。この曲はSarah Mclachlanが自身のストーカー(ファン)から送られた手紙を基に書いたものだと言われています。彼女自身によれば,相手の立場に立つことで,ストーカーの心理を理解しようとしたのだとか。こういう背景を知った以上,この曲はその文脈で訳すべきですし,実際にそうしましたが,それでも普通の片思いの曲として考えることもできると思っています。よくある片思いとストーキングは全く別のように思いがちですが,実際にはそうではありません。だからこそ事が複雑になっているのだと思います。
ところでTim Turnerのカヴァー・ヴィデオの下に彼のReverbnationとiTunesのページへのリンクをつけておきました。彼のカヴァーがお気に召しましたら是非。(有名になって来日したらバックステージパスとVIPチケットをもらえるという以外に私に何の余禄もありませんが)。
A cover by Tim Turner brought me to this song.  It is said that the song was written by Sarah Mclachlan based on letters from a fan stalking her.  According to her, she tried to understand the psychology of the stalker by being in his shoes.  Knowing it, I think I should translate the lyrics into Japanese in the context.  However, I think it could be taken as a (lopsided) love song if you want to.  We tend to think a simple crush and a stalking are completely different but actually the're not.  I think that's what makes things complicated.
Anyway, below the cover video by Tim Turner is a link to his page on Reverbnation and iTunes.  If you like his cover, please help him a bit.  (He promised me that he'd give me backstage passes and VIP tickets for his show in Japan when he becomes famous.)
Possession  (Sarah McLachlan)
(Live)
(Tim Turner Cover)
http://www.reverbnation.com/timturnermusic
https://itunes.apple.com/us/album/tim-turner-ep/id343129175
Listen as the wind blows
From across the great divide
Voices trapped in yearning
Memories trapped in time
The night is my companion
And solitude my guide
Would I spend forever here
And not be satisfied

[Chorus]
And I would be the one
To hold you down
Kiss you so hard
I'll take your breath away
And after I'd, wipe away the tears
Just close your eyes dear

Through this world I've stumbled
So many times betrayed,
Trying to find an honest word,
To find the truth enslaved,
Oh you speak to me in riddles and
You speak to me in rhymes
My body aches to breathe your breath,
Your words keep me alive

[Chorus]

Into this night I wander,
It's morning that I dread,
Another day of knowing of
The path I fear to tread,
Oh, into the sea of waking dreams
I follow without pride,
Nothing stands between us here
And I won't be denied

[Chorus]

I'll hold you down
Kiss you so hard
I'll take your breath away
And after I'd wipe away the tears
Just close your eyes

耳を澄まして
あの大きな隔たりの向こうから
風が吹いてくる音を聞いてほしい
頭の中に声が響いて
会いたいって気持ちが強くなる
あれから一度も会ってないけど
あの思い出は大切にしてる
夜だけが自分の話し相手
孤独な心の赴くままに生きている
ずっとこのままの状態で
想いが叶えられる日は来ないんだろうか?

運命の人はここにいる
力づくで押さえつけて
熱いキスをしてしまえば
息も出来なくなるはずだ
たとえ涙が流れても
きれいに拭ってその後で
まぶたをそっと閉じてあげるよ

今までこの世の中で
イヤになるほど裏切られた
だからウソのない言葉を見つけて
表には出てこない真実を
見つけ出そうと必死だった
(そんな時)なかなかすぐにはわからない
謎めいて韻を踏んだやりかたで
あなたが話しかけてきた
本当にそうしたくてたまらない
ただその傍にいて同じ空気を吸っていたい
その言葉さえあれば
生きていけるとわかってるから

[Chorus]
夜の世界へと彷徨い出る
とにかく朝が来るのが怖い
だって夜が明けてしまったら
この先どうなるのかがわかってしまう
そうなりたくないって思ってるのに
だから夢とも現実ともつかない
白日夢の海の中へ
プライドを捨てて飛び込んで行く
ここでなら2人を邪魔するものはないし
思い通りにできるから

[Chorus]
運命の人はここにいる
力づくで押さえつけて
熱いキスをしてしまえば
息も出来なくなるはずだ
たとえ涙が流れても
きれいに拭ってその後で
まぶたをそっと閉じてあげるよ

(余談)

この曲のミュージック・ヴィデオには,聖書や有名絵画のモティーフと思われるものが多数登場します。私が気づいただけでも,アダムとイヴ,クリムトの母と子,クリムトのユーディット2(サロメ),聖母子像,マネのオランピア,ヴィーナス。

Sarah McLachlan本人によると,これらは歴史上に現れた「女性」というものの原型なのだとか。白い布に包まれた本人が最後にそこから出ることで,本当の自分を見つけるんだそうです。そう言われても,私にはあまりピンときませんが,その白い布が「ストーカーによる恐怖」を表しているとするなら,確かに腑に落ちるような気もします。

ところでTim Turnerのカヴァーを聴くと,オリジナルとは全く感じが違い,大変ロマンティックな正統派のラヴソングに聞こえます。アレンジでこうも違うものなんでしょうか。

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