2013年9月16日月曜日

She Keeps Me Warm メアリイ・ランバート (Mary Lambert)

Maryというファースト・ネイムを見れば,歌っているのが女性だと予想が付くものの,She Keeps Me Warm(彼女と一緒にいると幸せな気持ちになれる)というタイトルの曲を女性アーティストが歌うことはあまりないので,この曲を知った時には,そこに興味を引かれました。
このタイトルに登場する「彼女」は一体誰を表しているのか?主人公の家族の誰か,姉か妹,母あるいは娘かもしれません。逆に,主人公の恋人を奪おうとする「敵」という線も考えられますが,その場合には「幸せな気持ちになれる」という部分がしっくりきません。当時はこういった点から歌詞の内容について多少混乱したのですが,ここに来てようやくそれがわかりました。
As you see, the first name implies the singer is a woman.  It's not very common that a song titled like, "She Keeps Me Warm" is sung by a female singer unless it's a cover.  That's what caught my attention when I knew the song.
What does "she" in the title represent?  Maybe "she" is a family member of the protagonist.  Her sister, mother or daughter.  Or could be her 'enemy' I mean someone who's trying to steal her boy.  In this case, however, it doesn't make sense that she keeps her WARM.  So I was bit confused then.  Now I know what the song's about.
She Keeps Me Warm  (Mary Lambert)
She says I smell like safety and home
I named both of her eyes “Forever” and “Please don’t go”
I could be a morning sunrise all the time, all the time yeah
This could be good, this could be good

And I can’t change, even if I tried
Even if I wanted to
And I can’t change, even if I tried
Even if I wanted to
My love, my love, my love, my love
She keeps me warm, she keeps me warm

What’s your middle name?
Do you hate your job?
Do you fall in love too easily?
What’s your favorite word?
You like kissing girls?
Can I call you baby?
Yeah, yeah

She says that people stare ‘cuz we look so good together
Yeah, yeah, yeah

And I can’t change, even if I tried
Even if I wanted to
And I can’t change, even if I tried
Even if I wanted to
My love, my love, my love, my love
She keeps me warm, she keeps me warm [x2]

I’m not crying on Sundays, I’m not crying on Sundays [x2]
Love is patient, love is kind [x4]
My love, my love, my love, my love
She keeps me warm, she keeps me warm

あの子はこう言ってくれる
一緒にいると安心できて
家に戻ったような気がするのって
あの子瞳に名前を付けたよ
ひとつは「ずっといつまでも」
もうひとつは「お願いここにいて」って
ずっと朝日みたいでいられるかも 
いつでもだよ
これっていいかも
もしかしたら

自分はどうやっても変われない
やってみたって同じこと
たとえ変わりたいと願っても
そんなことは無理なんだよ
自分はどうやっても変われない
やってみたって同じこと
たとえ変わりたいと願っても
そんなことは無理なんだよ
あの子のことが好き
一緒にいると幸せになる

ミドル・ネームを教えてよ
今の仕事に不満ってある?
惚れっぽい方?
好きな言葉って何?
女の子とキスするのってどう?
ベイビイって呼んでもいいかな?

あの子はこう言うの
仲良くしてると
周りの人がジロジロ見るけど
それは2人がお似合いで
ステキだからなんだって
そうだよね

自分はどうやっても変われない
やってみたって同じこと
たとえ変わりたいと願っても
そんなことは無理なんだよ
自分はどうやっても変われない
やってみたって同じこと
たとえ変わりたいと願っても
そんなことは無理なんだよ
あの子のことが好き
一緒にいると幸せになる

日曜日に教会に行っても
今はもう泣いたりしない
人を好きになると
待つことも平気になる
誰かを好きになると
優しくなれる
あの子のことが好き
一緒にいると幸せになる

(余談)

無論,私の母集団が小さいためであることは間違いないのですが,こういう曲が堂々と出せる世の中になったのだと気づいた時は少々感動しました。なぜならこの曲,相手のことを二人称you
使いYou Keeps Me Warmと表現しても十分成立するからです。そこを敢えて三人称のSheにしたあたりに,Mary Lambertの矜持と勇気を感じました。

4 件のコメント:

  1. いつも戯れ言を繰り返しお手を煩わせている私ですが、この曲にはやられました。それにしても内容が分かってから再度聴くと、弦楽器がさらに響く曲ですね。

    セクシャリティが曖昧な雰囲気のアーティストとか、少数派に属する人たちが登場する作品には好きなものが多いのですが、昨日、近年大切に読んできた漫画(主人公は女性同士)の最終巻を読んで感動したばかりでした。それがまさに「(Only)she keeps me warm」であることを自覚して一歩踏み出す希望のにじむ結末だったもので。その余韻が残る中で、テーマソングのようなこの曲はちょっと効きました。

    個人的にそういう作品に感じるものを言葉にするなら、「その魂の持つ芯の強さとか、静かな決意」みたいなものですが、この曲からも同じものが伝わってきます。自分と向き合って嘘をつかないとか、その上で自分も相手も大切にするとか、ただでさえ難易度高いのに、社会的にストレスフリーではいられない状況でのハードルの高さはどれほどなのか。だからこそ自分が「warm」でいられることやその相手への切実感があるのでしょうか。

    …、我ながら真面目なコメントが新鮮です。

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    1. コメントありがとうございます。あくまでも私見ですが,往々にしてメッセージというものは,声高にその正当性を正面から激しく主張するよりも,一歩引いて語った方が伝わりやすいのではないかと思っております。この曲もアーティスト自身が決意を淡々と歌っている点に強さがあるのではないでしょうか。
      それはともかく,この曲をきっかけに,かのSir Elton JohnのYour Songのことを思い出し,少し調べてみたところ,あの曲の作詞はBernie Taupinという別の方がなさったということが判明いたしました。
      それまであの歌詞はてっきり御大自身がお書きになったと思っていたので驚いたのですが,それ以上に驚いたのが,それとは全く別のベクトルから御大が「ヅラ」であると判明したことでした。

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  2. She Keeps Me Warmとはどこかで聞いたことのあるフレーズだと思い聞いてみましたが…
    最近流行りのMacklemoreのSame Loveのft.と同じ方ですね。
    あちらも強いメッセージが籠められていましたが、このような曲が堂々と歌えるようになってきているあたり、アメリカも変わりつつあると感じます。

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    1. コメントありがとうございます。仰る通り,私も何かが変わりつつあるような気がいたします。ところで,お話しの曲ですが,既に予定に入っておりますので,近日中にはお目にかけられるかと存じます。

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