2014年7月2日水曜日

Ain't No Sunshine ビル・ウィザース (Bill Withers)

「あいつがいないと,お日様だって出てこない」と主人公は歌っています。「言葉のあや(figure of speech)」を使い「あいつ (the young thing)」に去られた絶望感を強調しているわけですが,同様に我々も,日常生活で「百万回言った(何度言ったらわかるの!I've told you a million times.)」や「知りたくて死にそうだ(知りたくて仕方ない I'm dying to know.)」と言葉のあやを頻繁に使っています。厳密に言えば,ロボットのようなものを使わない限り,誰かに百万回何かを言うことは時間がかかり過ぎてほぼ不可能ですし,また長い目で見れば,人間いつかは死んでしまうので,誰しも「死にそう」なわけですが,何かを知りたいからといって,普通すぐに死んだりはしません。
"Ain't no sunshine when she's gone, Only darkness everyday", the protagonist sings.  He uses a figure of speech to lay stress on his despair caused by being left by his "the young thing".  Like him, we often use one in our daily lives, such as "I've told you a million times." and "I'm dying to know."  Technically speaking, without using some kind of robot, it's almost impossible for us to tell anything to anyone a million times.  It takes too much time just to do so.  Considering the fact that no one is immortal, it's true that we're all 'dying' in a long term perspective but we're not usually dying to know anytime soon.
Ain't No Sunshine  (Bill Withers)
Ain't no sunshine when she's gone
It's not warm when she's away
Ain't no sunshine when she's gone
She always gone too long anytime she goes away

Wonder this time where she's gone
Wonder if she's gone to stay
Ain't no sunshine when she's gone
This house just ain't no home anytime she goes away

I know
I know
I know

Hey, I oughta leave the young thing alone
But ain't no sunshine when she's gone
Ain't no sunshine when she's gone
Only darkness everyday

Ain't no sunshine when she's gone
This house just ain't no home
Anytime she goes away

I know
I know
I know

Hey, I oughta leave the young thing alone
But ain't no sunshine when she's gone
Ain't no sunshine when she's gone
Only darkness everyday

Ain't no sunshine when she's gone
This house just ain't no home
Anytime she goes away

Anytime she goes away
Anytime she goes away
Anytime she goes away

あいつがいないと
お日様だって出てこないし
あいつがそばにいてくれなきゃ
温もりだってわからない
あいつの姿が見えないと
陽の光さえ差してこない
いつだって
あいつはなかなか戻ってこないし
好きな時にいなくなるんだ

今度はどこへ行ったんだろう?
このまま帰ってこないのかな?
そんな風に思ってる
あいつがいないと
お日様だって出てこないし
こうやって
自分の家で過ごしていても
どこかよそにいるような
そんな気がして仕方ない
あいつの姿が見えなくなると

そうだよ
わかってるんだ

あいつのことなんか
放っておけばいいって
それくらい
だけどあいつがいないから
陽の光さえ差して来なくて
毎日ずっと
暗闇だけが続いてる

あいつがいないと
お日様だって出てこないし
こうやって
自分の家で過ごしていても
どこかよそにいるような
そんな気がして仕方ない
あいつの姿が見えなくなると

そうだよ
わかってるんだ

あいつのことなんか
放っておけばいいって
それくらい
だけどあいつがいないから
陽の光さえ差して来なくて
毎日ずっと
暗闇だけが続いてる

あいつがいないと
お日様だって出てこないし
こうやって
自分の家で過ごしていても
どこかよそにいるような
そんな気がして仕方ない
あいつの姿が見えなくなると

どこかへいってしまって
そばにあいつが
いてくれないと

(補足)

go awayには「逃げる・姿を消す・駆け落ちする」という意味があるので,おそらく相手の彼女は他の男性(いや女性かもしれませんが)と駆け落ちしたと思われます。

(余談)

主人公は「あいつがいないとお日様だって出てこない」とその絶望感を歌っています。いわば「振られ男の恨み節」(あまり恨んでる様子はありませんが)なので,ついつい主人公に同情してしまうのですが,ちょっと待ってください。そうする前に,この歌詞を別の視点から冷静に分析してみましょう。

そもそもこの歌詞が成立するためには,過去に「あいつ」がいたことが必要です。一度は「あいつ」という彼女がいて初めて言えるセリフです。すなわち,それ以前に陽の光の差す場所にいたからこそ,この暗闇だけが続く状況が耐えがたいのでしょう。

逆に言えば,深い洞窟に暮らし,生まれてこのかた一度も日光など目にしたことがない,さらに言えば日光を感知することさえほとんどできないコウモリやモグラであれば,この陽の光の差してこない状況がむしろデフォルトです。

だとすれば,生まれてこの方一度も「あいつ」がいたことのない人間に比べれば,この主人公,はるかに恵まれているというべきではないでしょうか?

1 件のコメント:

  1. 北島三郎の「与作」そのものだ。
    心に響く歌だね。

    返信削除