2015年8月15日土曜日

Odorono ザ・フー (The Who)

まあ,アーティストというものは何を見ても曲がかけるものなんですね。この曲のOdoronoはデオドラント(体臭防止剤)の商品名なので,タイトルの点でNirvanaのSmells Like Teen Spiritと似ています。最初は,Teen Spiritと違い,この商品はジョークで作った架空の製品だと思っていたのですが,実はそうではなかったようです。
Well, anything can inspire artists to write a song about it.  This song Odorono was a deodorant and it seems to be similar to Smells Like Teen Spirit (Nirvana) in terms of title. Unlike Teen Spirit, I first thought it's a fake product just made up as a joke but I was wrong.
Odorono  (The Who)
She sang the best she'd ever sang
She couldn't ever sing any better
But Mister Davidson never rang
She knew he would forget her

She'd seen him there
And put herself to ransom
He had stared
He really was quite handsome

She had really looked her best
She couldn't ever look any better
But she knew she'd failed the test
She knew he would forget her

Triumphant was the way she felt
As she acknowledged the applause
Triumphant was the way she'd felt
When she saw him at the dressing room door

She was happier than she'd ever been
As he praised her for her grace
But his expression changed, she had seen
As he leant to kiss her face

It ended there
He claimed a late appointment
She quickly turned
To hide her disappointment

She ripped her glittering gown
Couldn't face another show, no
Her deodorant had let her down
She should have used Odorono

あの子の歌は今までで
最高の出来だった
あれより上手くは歌えないほど
会心の出来だったのに
Davidson氏から電話は来なかった
あの子にはわかってた
無視されちゃうっていうことが

あの子はあいつにあそこで会って
進んで危ない橋を渡った
あいつはじっと見つめてた
すごいイケメンだったんだ

精一杯おしゃれして
最高にかわいくなった
どうやったってあれ以上
かわいくなんてなれないくらい
かわいかったはずなのに
あの子にはわかってた
きっとそれじゃダメだって
無視されちゃうっていうことが

余裕を見せればいいんだと
そんな風に思えてた
周りの拍手に応えていると
余裕を見せればいいんだと
そんな風に思ったはずだ
楽屋に続くドアのところで
あいつの姿を見かけた時は

今までで
最高に幸せだった
あいつから
きれいだって言われた時は
なのにあいつの表情が
変化したのが見てとれた
キスしようとあいつが顔を
近づけてきた時に

だけどそこでお終いだった
約束を思い出したって
あいつがそう言い出したから
だからすぐに背を向けて
自分ががっかりしていることを
悟られないよう隠そうとした

腹が立ってキラキラと
輝くガウンをズタズタにした
次の舞台にも
立てそうもない気がしてた
そんなの絶対無理だった
あのデオドラント(体臭防止剤)は役立たず
だから代わりにOdoronoを
使っておけば良かったんだよ

(余談)

YlvisのThe Foxの時にもそう思いましたが,今回もそれ以上に「歌詞の世界の間口の広さ」を実感しました。

なにしろテーマが「体臭」です。夏を控えた今の時期,ある意味ピッタリと言えなくもないのですが,散文的というか身も蓋もないというか(お笑いやコミック・バンドでない限り)日本ではおよそ考えられない内容です。

当時のThe Whoと言えば(おそらく)飛ぶ鳥を落とす勢いのバンドでしょう。そのメジャー・バンドがこの曲。無論60年代という時代背景も大いに影響しているとは思いますが,現在の日本で例えばExileがこういう曲を出したらあちこちで「炎上」するのは間違いないところでしょう。

その様子を想像するだけで,某アーティストとは違った意味で「震えて」しまいそうです。

2 件のコメント:

  1. 当時、実在の商品だったのだと思います。今も。
    http://www.omegadeltacompany.com/odorono-marca.html

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    1. コメント並びに情報をありがとうございます。確かにWikipediaに「The song praises the virtues of an actual American deodorant named "Odo-Ro-No"」と出ているので,それに従いリードを一部訂正いたしました。お知らせありがとうございました。

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