2016年4月13日水曜日

The Secret Marriage スティング (Sting)

こう言っては身も蓋もないかもしれませんが,結婚の誓いに神聖な点などありません。神に対してただⅠ人の相手に変わらぬ愛を誓うなどという行為が人間にできるとは思われませんが,だからといって結婚の誓いをしている人が全員自分にウソをついていたりそういうフリをしていると言っているわけではありません。中にはそういう人もいるかもしれませんが,大部分の人はその誓いの言葉を信じているでしょう。ただ実際には,たとえそうしたいと心から願っても,人間にとって昔の自分のままでいるということは非常に難しいものです。
Probably I'm brutally honest to say that there's nothing sacred about the wedding vows.  How can humans 'vow' their ever lasting love for one person to God?  I'm not saying that all who have them are pretending or lying to themselves.  Some could be but I believe most of them believe in what they vow.  In reality, however, it's not much harder for us to stay exactly what we used to be, even if we truthfully hope so.
The Secret Marriage  (Sting)
[Verse 1]
No earthly church has ever blessed our union
No state has ever granted us permission
No family bond has ever made us two
No company has ever earned commission
No debt was paid no dowry to be gained
No treaty over border land or power
No semblance of the world outside remained
To stain the beauty of this nuptial hour

[Chorus]
The secret marriage vow is never spoken
The secret marriage never can be broken

[Verse 2]
No flowers on the alter
No white veil in your hair
No maiden dress to alter
No bible oath to swear

[Chorus]

[Verse 1]
教会なんていうものに
わざわざ認めてもらわなくても
2人の絆はちゃんとある
国に認めてもらわなくても
家と家とのつながりが
なくても一緒になれるんだ
どこかの会社に金を払って
取り持ってもらわなくても
借金を肩代わりしてもらったり
持参金を貰ったり
そういうことがなくたって
領土とか権力が
それで増えたりしなくても
絶対に外の世界に邪魔させない
お互いの絆を感じるこの時の
美しさが汚されるから

[Chorus]
結婚の誓いは口にしなくても
2人の絆は壊れない

[Verse 2]
祭壇に豪華な花もいらないし
その頭に純白の
ヴェール被ることもない
祭壇の豪華なドレスも必要ないし
聖書の上に手を置いて
神に誓うこともない

[Chorus]

(余談)

人間は常に何らかの不安を抱えているので,ともすれば何事に対しても「カタチ(あるいは保険)」を求めたくなるものです。例えば「肩書」「資格」「年収」などがそうですが,この「結婚」という制度も,良くも悪くも常に変化し続ける人間の「愛」というものを「カタチ」にして保障したものなのかもしれません。

したがって,この制度に敢えて(合意の上で)背を向けるためには,そこに頼らなくても成立しえる「何か」が双方の間に存在せねばならないだけでなく,その「何か」が消滅した時のことを想定し,それでも相手を受け入れるという覚悟がお互いになければならないでしょう。

こう考えるとなかなか一般人にはハードルが高そうですが,当のStingが2番目の夫人(現在では結婚している)と長年連れ添って来たことを考えればそれも不可能ではないようです。

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