2012年5月16日水曜日

Carry On Wayward Son カンサス(Kansas)

そもそも何について歌った曲なのでしょうか。抽象的でいかような解釈でも可能な歌詞なので,諸説があります。例えば,薬物による幻覚を扱ったとするもの,聖書の放蕩息子について歌ったものであるとするもの,そしてベトナム戦争についての曲であるとするものなど,実に様々です。そして,それらの解釈を見比べるうちに目に留まったのが,これは精神的に不安定な10代の時期を歌ったものであるとする解釈でした。確かに自分にも覚えがあります。この解釈,非常に興味深く説得力もあるため,今回はこれに従って和訳しました。
First of all, what's this song about?  The lyric is so open that it allows various interpretations.  For example, it's about drug induced vision, about the story of the prodigal son in Bible, or about the Vietnam war.  Nobody has nailed it yet.
Examining these interpretations, I came across a very interesting interpretation that the song is about emotionally trying adolescent stage.  That made a lot sense to me.  I have been there.  So here I translated the lyrics based on the interpretation.
Carry On Wayward Son  (Kansas)
Carry on my wayward son,
For there'll be peace when you are done
Lay your weary head to rest
Now don't you cry no more

Once I rose above the noise and confusion
Just to get a glimpse beyond the illusion
I was soaring ever higher, but I flew too high
Though my eyes could see I still was a blind man
Though my mind could think I still was a mad man
I hear the voices when I'm dreamin',
I can hear them say

Carry on my wayward son,
For there'll be peace when you are done
Lay your weary head to rest
Now don't you cry no more

Masquerading as a man with a reason
My charade is the event of the season
And if I claim to be a wise man, it surely
means that I don't know
On a stormy sea of moving emotion
Tossed about I'm like a ship on the ocean
I set a course for winds of fortune, but
I hear the voices say

Carry on my wayward son,
For there'll be peace when you are done
Lay your weary head to rest
Now don't you cry no more

Carry on my wayward son,
For there'll be peace when you are done
Lay your weary head to rest
Now don't you cry no more

Carry on, you will always remember
Carry on, nothing equals the splendor
Now your life's no longer empty
Surely heaven waits for you

Carry on my wayward son,
For there'll be peace when you are done
Lay your weary head to rest
Now don't you cry no more

負けん気がお前の取り柄だろ だから諦めるな
いつかは必ずそこから抜け出して
解放される日がやってくる
あれこれ悩むのはもう止めて
涙を拭いて立ち向かうんだ

散々考えて悩み抜けば
周囲の雑音やゴタゴタから自由になれると思ってた
世の中がはっきり見えるようになり,楽に生きられると思ってた
それで必死に考えたけど
逆に,色々考えすぎて
それまで以上に辛くなった
そのまま受け取ればいいことでも,つい疑ってしまって信じられず
頭でそうだとわかっていても,どうしてもそれが納得できない
だけどそんな時は
とにかく眠って,心の声を聞けばいい
声がこう言って励ましてくれる:

負けん気がお前の取り柄だろ だから諦めるな
いつかは必ずそこから抜け出して
解放される日がやってくる
あれこれ悩むのはもう止めて
涙を拭いて立ち向かうんだ

外側だけは分別のある大人のふりをしてるけど
そんなのは見せかけの猿芝居だ
何でもわかっているようなふりをしているヤツに限って
そいつは何もわかってない

本当の自分は,いつも気持ちが不安定で
海に浮かぶ船のように,感情の波に翻弄されてる
それが苦しくて
やけになって無茶したこともあったけど
あの声が聞こえてくるんだ

負けん気がお前の取り柄だろ だから諦めるな
いつかは必ずそこから抜け出して
解放される日がやってくる
あれこれ悩むのはもう止めて
涙を拭いて立ち向かうんだ

生き延びろ
そしてこれだけは覚えておけ
ここを乗り越えたらもう少しだ
素晴らしい人生が待っている 
お前の人生には意味がある
報われる日がきっとやってくる

負けん気がお前の取り柄だろ だから諦めるな
いつかは必ずそこから抜け出して
解放される日がやってくる
あれこれ悩むのはもう止めて
涙を拭いて立ち向かえ!


(補足)
Supernaturalという番組に使われているそうですが,このコーラスの部分は,SamとDeanという主人公兄弟の(亡くなった)父親が,息子に自分の仕事だった「狩り」を代わりに続けろといっているような気がするという意見もありました。なるほど確かに。

この曲,先日投稿した同カンサスのWhat's On My Mindをリクエストなさった方からのご依頼なのですが,その際の「嘆願書」が実に熱意に溢れておりまして(どれほど熱意に溢れているかは5/3投稿分のコメント欄をご覧ください),正式にリクエストを受けたのは一昨日であるにもかかわらず,アドレナリンが全開してしまい,昨日のうちに一気に仕上げてしまいました。いわゆる「熱い」方には弱い性質です。

ところで,Supernaturalで父親を演じていたJeffery Dean Morganとスペイン人俳優のJavier Bardemが双子かと思うほど良く似ています。
Javier Bardemは,2007年のNo Country for Old Men(邦題:ノーカントリー)でオスカーの助演男優賞を受賞しました。授賞式で彼を観た時,私はてっきりこのJeffery Dean Morganだと思い,彼の活躍を喜んだのですが,実は全く別の人でした。

上が父親役のJeffery Dean Morgan
下がNo Country for Old Menで助演男優賞を獲得したJavier Bardemです。

(Jeffery Dean Morgan)


(Javier Bardem)


8 件のコメント:

  1. 管理人さん解釈の10代の不安定な時期目線の詞というのは
    僕が見た邦訳歌詞の中で初めて見たものなんですが、
    かなりしっくり来る、とても良い歌詞だと思います!

    抽象的な歌詞ということ自体が初耳だったので、
    補足でおっしゃられている通り、父親目線の息子に向けた詞にも見えますね、
    自分の歳的に言えば管理人さんの解釈で見る10代目線の歌詞のほうが
    イメージしやすいですが、どちらの解釈にしろ良い詞だなぁと
    この曲に惚れ直しました。
    お忙しい中わざわざ有難うございました。
    またお世話になるその時はどうぞ宜しくお願い致します。

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    1. 早速のコメントありがとうございます。拙訳,お気に召しましたでしょうか。個人的には,詞の中の「外側だけは大人の」から始まる連と「本当の自分は」から始まる連の2つが気にっています。まさに自分も10代の頃はこうでした。これは自分のことを歌った曲ではないかと思うほどです。どらもん様から教えていただいたお蔭で,Kansasの名曲を2つ知ることができました。お礼を申し上げます。また何かありましたら,お声をお聞かせください。お待ちしております。

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  2. アーティストの歌詞を和訳部分を使わせていただいてしまいました。
    無許可でしてしまい申し訳ございません。

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    1. コメントありがとうございます。お話の内容がもうひとつつかめないのですが,このCarry On My Wayward Sonの和訳をお使いになったということでしょうか?仮にそうでも構わないのでお気になさらず。拙訳でよろしければ,いつでもお使いください。ただご連絡いただけると,こちらも拝見する楽しみがありますので,今後はよろしくお願いいたします。

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  3. ご無沙汰してます。
    遅ばせながら20万ビューおめでとうございます。
    コメントはしていないのですが、毎日楽しみに見させてもらってます。
    普段曲を知るルートがいくつもない自分にとって、
    このブログの存在はありがたいです。

    本題なのですが、邦訳をお願いしたい曲があります。
    Kansasでも他にいくつか邦訳してもらいたいものもあるのですが、
    今回少し方向を変えて、ややインディーズ系の渋い音楽をお願いしたいです。
    The Heavyというマイナーバンドの
    Short Change Heroという曲です。
    http://www.youtube.com/watch?v=l6eSksEp27U
    (最初の1分間ほどがイントロです)
    僕がこの曲を知ったのは自分の音楽鑑賞以外にいくつかある趣味の1つである
    テレビゲームで、昨年11月(うろ覚えですが)に発売された
    バットマン アーカムシティのプロモーションビデオに使われていたのがこの曲でした。
    最初に聴いた時はとにかく衝撃的で、あまりにも斬新な曲調に、
    「なんだこの音楽は?」と思って半ばバカにして、
    最初は聞き流していました。
    しかし数日後にふと思い出し再び視聴してみると、心を揺さぶる何かに聴こえました。
    それ以来お気に入りの曲の1つとして僕の好きな曲の中ではかなり上位の曲です。

    こういう渋くて捻った静かな曲自体今も当時もあまり聴くほうではなく、
    最近ややポップソングによりがちな自分好みの曲の中でも、
    圧倒的なオーラと存在感と抜群のセンスを放っている曲です。

    毎回毎回長文駄文でうそ臭い話を申し訳ないと思いはするものの、
    やはりこの曲無しでは今の僕の“異色と感じた物も気に入れば聴く”という音楽観は築かれてなかったと思います。
    (勿論Kansasもその立役者ですが)
    後回しで結構ですので、お時間があれば邦訳お願い致します。

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    1. いつもながら熱いコメントありがとうございます。コメント欄にどらもん様のお名前を見つけると,いただいたコメントを読むのが楽しみでついつい笑みがこぼれてしまいます。ご依頼の件,早速歌詞とヴィデオを見つけて参りました。歌詞の内容如何によっては「寝かし」が必要になる場合もございますので,時期についてはお約束できませんが,必ずお目にかけるよう励むつもりでおりますので,どうかしばらくお待ちください。英語歌詞を和訳するだけの地味なこの弱小ブログが,20万ビューを達成できたのも,偏にどらもん様のようなお方がおいでになればこそ。改めてお礼を申し上げます。また今後もなにかありましたら,是非お声をお聞かせください。お待ちしております。

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  4. 管理人さんの心情が籠っている素敵な和訳ですね♪

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    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。この曲は自意識に振り回されてヘトヘトだった10代の自分に贈るつもりで和訳いたしました。当時こう言ってくれる大人が周囲にいたらどれほど楽だったかと思います。

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