2016年11月9日水曜日

Never Let Me Go ダイナ・ワシントン (Dinah Washington)

この歌詞にはよくある内容だとかお決まりの内容だとかといった批判もあるかもしれません。確かにその通りだと思いますが,こういうものが必要な時もあると思います。ちょうど好きなジャンク・フードのようなもの。食べない方がいいことは百も承知ですし,もっと健康的なものを代わりに食べるべきだということもわかっているのですが,結局食べてしまいます。
Some of you may criticize the lyrics saying it's too cheesy or cliche.  Well, probably so.  I think, however, we need such a thing sometimes.  It's like our favorite junk food.  We all know we shouldn't eat it and should eat something more 'healthy' instead but you eat it anyway.
Never Let Me Go  (Dinah Washington)

Never let me go
Love me much too much
If you let me go
Life will lose its touch
What will I be without you?
There's no place for me without you

Never let me go
I'd be so lost if you went away
There'd be a thousand hours in a day without you
I know
Because of one caress my world was overturned
At the very start
All my bridges burned by my flaming heart
You'd never leave me would you?
You couldn't hurt me could you?

Never let me go
Never let me go

絶対に離さないでね
もうイヤっていうくらい,うんと優しくして欲しい
もし別れることになったら
この世の中もつまらないとこになる
ひとりになったらどうしよう?
ひとりぼっちになったとしたら,この世の中にアタシの居場所はなくなるの

絶対に離さないでね
もし置いていかれたら,どうしていいかわからなくなる
ひとりぼっちで過ごしていると,本当はほんの一日なのに,何千時間も経った気がする
わかってる

一度優しく触れただけ
それなのに世の中がひっくり返ってしまったの
本当に最初から
燃え上がる気持ちのせいで,もう後戻りできなくなった *
どこへもいったりしないでしょ?
悲しませたりしないでしょ?

絶対に離さないでね
忘れたりしないでね

* burn one's bridges・・・後には引き返せない状況を作る,背水の陣を敷く

(余談)

和訳するのにさして苦労もない,単純かつシンプルな曲に見えますし,確かにそうですが,実はひとつだけ手こずった箇所がありました。それが「Because of one caress my world was overturned」です。

当初はoneという単語を「ひとつの」という形容詞ではなく,代名詞の「(ある)人間」だと思い込んでいたため,意味を取るのに苦労したのですが,ふとoneが人間なら,三人称なのでcaressESあるいはcaressedではないかと思い,それをきっかけにこれが形容詞のoneであることに気付きました。

また,仮にそれが人間であったとすれば,おそらく歌詞に登場するyouを指していると思われるので,oneではなくthe oneになるはずです。

学生時代にはその重要性をあまり意識しませんでしたが,こういうことがあると,文法ゆめゆめ侮るなかれという思いを一層強くします。

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