2012年9月13日木曜日

Ho Hey ザ・ルミニアーズ (The Lumineers)

2つの異なる言語にはどうしても越えられない壁がある。そんな風に思う時があります。この曲について,YouTubeのThe Lumineersのアカウントのコメント欄には,「知る限り一番ロマンチックな曲」だの「これを女の子に歌ってやったらすぐに落とせるぞ」的なコメントが溢れています。・・・とても信じられません。特に後者のコメントが。日本人なら曲名を聞いた時点でもれなく笑い出すと思います。そもそも私自身,その曲名を爆笑せずに言えるかどうかさえわかりません。
無論,英語ではこの曲名は単なる掛け声に過ぎないとわかっています。しかし私はMonty Pythonに出てきた「殺人ジョーク」のコントを思い出してしまって。こんなのを訳してたら,自殺行為になりかね・・・・ギャハハハハ。ああもう!
Sometimes I do realize there's something that two different languages cannot share. As for the song, many people made a comment on The Lumineers' YouTube account something like "This is one of the most romantic songs I've ever heard" or "You sing this to a girls and soon get laid." These comments, especially the latter, however, don't sound very convincing to me.  Any Japanese who hear the song title "Ho, Hey" would burst into laughter.  I'm not sure if I could even pronounce it properly without laughing so hard myself.
 I know in English that "Ho Hey" is just a cheer or yell but in Japanese ..... To me it's like Monty Python's The Funniest Joke. I almost killed myself just translating the title in Japanese.......Bwahahahaha. Oh, my!
Ho Hey  (The Lumineers)
I've been trying to do it right
I've been living a lonely life
I've been sleepin here instead
I've been sleepin in my bed
I've been sleepin in my bed

So show me family
All the blood that I would bleed
I don't know where I belong
I don't know where I went wrong
But I can write a song

I belong with you, you belong with me
You're my sweetheart
I belong with you, you belong with me
You're my sweet

I don't think you're right for him
Think of/Look at what it might have been if we/you
Took a bus to chinatown
I'd/I've be/been standin on Canal and Bowery
And she'd be standin next to me

I belong with you, you belong with me
You're my sweetheart
I belong with you, you belong with me
You're my sweetheart

Love we need it now
Let's hope for some
'Cause oh, we're bleedin' out

I belong with you, you belong with me
You're my sweetheart
I belong with you, you belong with me
You're my sweet

今まで必死に頑張ってきたのに
それでもずっと一人ぼっち
今もここで眠っている
こんなはずじゃなかったのに
今もこのベッドに一人きり
たった一人でこうしてる

将来の姿さえ想像できれば
どんな犠牲でも払ってみせる
なのに自分の居場所がみつからなくて,どこにいても落ち着かない
一体何がいけなかったのか 今でもまだわからないけど
それでもまだ歌は作れる 諦めてしまったわけじゃない

お互い一緒にいるのが自然なんだ
大切なのは君だけだ
お互いが運命の人だから
他の人のことなんてどうでもいい

ヤツに君は勿体ない
ちょっと考えてみてよ
どうなってたかって
2人がチャイナ・タウン行きのバスに乗ってたら
君はNYのカナル街とボワリー街の角にいて*
今頃君は僕の隣で
指輪を選んでるはずなのに

お互い一緒にいるのが自然なんだ
大切なのは君だけだ
お互いが運命の人だから
他の人のことなんてどうでもいい

今こそ思いやりが必要なんだ
だから相手には優しくしよう
お互い傷ついてるんだから

お互い一緒にいるのが自然なんだ
大切なのは君だけだ
お互いが運命の人だから
他の人のことなんてどうでもいい

(補足)

ネットで調べたところ,カナル街とボワリー街は,卸のディスカウント宝飾品店が立ち並ぶ,日本で言えば御徒町のような場所らしい。そこへ2人で行くということは,おそらく指輪を買いにいくのではと考え,そのように訳してあります。

(余談)

この主人公,果たしてこの彼女と一度は付き合ったんでしょうか?海外の歌詞サイトでは,この点について:

① 相手は主人公の元彼女。努力したが上手くいかず,相手は別の男と付き合いはじめた
② 主人公の片思い。彼女の彼氏はロクでもないヤツだが,2人の仲を裂くようなことはできない

と意見が割れていますが,個人的には後者の方が面白いと思いますし,訳文もその解釈に基づいています。

YouTubeのコメント欄などを見ると,本当に「絶賛」という状態で,大変この曲が受けているのがわかります。

にもかかわらず,「ホー,ヘイ」と言われると,脊髄反射的にあの「昭和の名曲」が浮かんでしまう日本人の悲しい性・・・。このバンド,このまま木を切りに行くんじゃなかろうかと思えて仕方ありません。

6 件のコメント:

  1. うーむ。「この曲がばっちり聞いてもらえるように、日本語版にもナイスなタイトルつけといてね!」とか言われたら、どうしよう。まさか、カタカナのままってわけにはいかないし、「君だけに」とかにしちゃうかも。・・・ああ、困りました。
     でも、掛け声も、足をふみならすのも、彼女のあの楽器は何?ウクレレ?の音も、まっすぐなこのラブソングに案外はまって、いいな、と思います。

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。仰るようにこの曲に邦題を付けるのは至難の業。仮に私がその立場でも「君だけに」とつけるのが精一杯でございましょう。
      それにしても,この曲を虚心にお聴きになれるという,その美しいお心が羨ましい。私など最初のかけ声を聞いた時点で,既に女房が機を織り始める始末でして,到底ロマンティックな気分にはなれません。

      削除
  2. いつも楽しみに拝見しています。なるほどーと思われる余談がNICEです!

    返信削除
    返信
    1. コメント並びに温かいお言葉ありがとうございます。個人的にはやはり訳文に一番力を入れているつもりなのですが,なぜかmakoto sekura様のように「余談」を評価してくださる方が妙に多いのも事実です。
      果たしてこのままの路線を突っ走るべきなのか,それともこのあたりで,本館開設当初の「訳文本位」の姿勢に戻るべきなのか・・・。意外なネタで売れ始めてしまったお笑い芸人よろしく悩みは尽きません。

      削除
  3. 訳に関しての質問なんですが

    So show me family
    All the blood that I would bleed

    この部分
    将来の姿さえ想像できれば
    どんな犠牲でも払ってみせる

    この”どんな犠牲でも払ってみせる”は分かるのですが
    将来の姿さえ・・・

    が、何故こうなるのか分かりません

    回答よろしくお願いします

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。ご質問の件ですが,簡単に説明いたします。この箇所,大変難解な箇所で,海外の歌詞サイトでもネイティヴの方が「"(Ho) So show me family,(Hey) All the blood that I will bleed" Still don't get it !」と仰っておいでです。
      これに対して別の方が,以下のように説明なさっていたので,それを採用いたしました。以下に引用いたしますのでそちらをご覧いただければと存じます。
      it means that through hard times we become family and closer. Blood is thicker than water. family is closer than friends.
      さて,現在多忙を極めております。今回はご説明申し上げましたが,ページ右上でもお知らせしているように,次回以降はご意向には沿えないことを申し上げておきます。どうかご容赦くださいますようお願い申し上げます。

      削除