2013年8月22日木曜日

Trouble コールド・プレイ (Coldplay)

The Scientist同様,この曲もかなり暗めの曲です。曲の最初から最後まで,主人公は自分のしでかしたことを後悔していますが,その一方で「面倒に巻き込むつもりはなかったし,迷惑をかけるつもりもなかったんだ,実際に迷惑がかかったとしても,傷つけてやろうなんて,そんなつもりは少しもなかった」と言って,自分の立場を「説明」しようとしています。お気づきでしょうか?実は歌詞の中で彼は一度も「悪かった」と言っていません。
Like The Scientist, the song has a pretty depressing lyrics.  Throughout the song, the protagonist keeps regretting what he's done to the second person while trying to 'explain' himself, saying "I never meant to cause you trouble, And I never meant to do you wrong, And I, well, if I ever caused you trouble, Oh, no, I never meant to do you harm."   Did you notice that he didn't say "I'm sorry" even once in the lyrics?
Trouble  (Coldplay)
Oh, no, I see
A spider web, it's tangled up with me,
And I lost my head,
The thought of all the stupid things I'd said,

Oh, no, what's this?
A spider web, and I'm caught in the middle,
So I turned to run,
The thought of all the stupid things I've done,

And I never meant to cause you trouble,
And I never meant to do you wrong,
And I, well, if I ever caused you trouble,
Oh no, I never meant to do you harm.

Oh, no, I see
A spider web, and it's me in the middle,
So I twist and turn,
Here am I in my little bubble,
Singing out...

I never meant to cause you trouble,
And I never meant to do you wrong,
And I, well, if I ever caused you trouble,
Oh, no, I never meant to do you harm.

They spun a web for me,
They spun a web for me,
They spun a web for me.

そうだったんだな やっとわかったよ
蜘蛛の巣がに絡め取られてたんだ
それでひどくうろたえた
バカなことを口にした
そのことに気づいてしまったから

最悪だ,どうしたんだろう?
蜘蛛の巣みたいな状況に
すっかり捕まってしまってた
それでそこから逃げようとした
あんなバカなことを
自分がやったって認めたくなくて

面倒に巻き込むつもりはなかったし
迷惑をかけるつもりもなかったんだ
実際に迷惑がかかったとしても
傷つけてやろうなんて
そんなつもりは少しもなかった

そうだったんだな,やっとわかったよ
蜘蛛の巣みたいな状況に
すっかり捕まってしまってた
そこから逃げようと
あれこれ身をよじってみるけど
この通り,大したことない自分の頭の中で
こうやって叫んでるだけなんだ

面倒に巻き込むつもりはなかったし
迷惑をかけるつもりもなかったんだ
実際に迷惑がかかったとしても
傷つけてやろうなんて
そんなつもりは少しもなかった

蜘蛛の糸に絡め取られて
身動きが取れなくなってる
この身に蜘蛛の巣が
絡みついてる

(余談)

すでに私の中ではColdplayは「別枠扱い」のバンドになってしまっているのですが,実は以前はそうではなかったというのがわかる1曲です。系列としてはThe Scientistの流れでしょうか。

歌詞の中で主人公は「ああしなければよかった」と後悔しています。主人公同様,私もどちらかというと「打って出る」タイプなので,後悔は圧倒的に「ああしなければよかった」が主流ですが,この曲の歌詞に関しては,「あまりに自分の過去と似ていて辛すぎる」と言う声が少なからず聞かれます。

ある人はこの曲を恋愛関係について歌ったものだと解釈し「自分の行動が妻を傷つけているということに気付かず,そのままにしていたところ,ある日妻からその旨を告げられショックを受けた。その数日後,子どもを車の後部座席に乗せ,妻を車の中で待っていた時,ラジオからこの曲が聞えてきた。聴きながら自分のしでかしたことに気付いて死にたくなった。すぐに妻のいる場所に行き,そこで心から詫びて涙を流した」というコメントを残しています。

またその一方で,この曲の歌詞を,自分の経験に照らして「友達関係だったのに,主人公の方が想いを抑えきれなくなり,その関係が壊れてしまった」と解釈する説もありました。

このように解釈は様々ですが,いずれにしてもそこに共通しているのはある種の「やってもた感」でしょう。私も数えきれないほど覚えがあります。

とはいものの,個人的には,人生には「取り返しのつかないこと」のひとつやふたつあるのが当たり前だと思っています。が,それは単に私があまりに「出たとこ勝負」な人生を送っているからなのかもしれません。


2 件のコメント:

  1. 自分の行動で関係が崩れたことは何度かありますねぇ
    崩れる前はそれが正解、大丈夫だろ、という気持ちなんですが...崩れた後はああしなきゃよかった、です
    私の中では黒く塗りつぶした歴史ですね...

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    1. コメントありがとうございます。黒歴史は枚挙にいとまがない私なので,Sutan様のお気持ち大変良くわかります。自分でもいいかげん懲りろよと思うのですが,いつまで経っても同じことをしてしまいます・・・思い出したらイヤな汗をかいてしまいました。

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