無論これがただのお伽話で実話でないことは百も承知ですが,その程度のことではこの曲の良さは少しも損なわれません。
Oh, it was the last thing I had expected before I heard the song. What has happened to the protagonist? Some people think he didn't make it and others think he did. Yes, he made it. I'm definitely one of the latter and I'm proud of it. Now I realize how lucky I was to live and come across such an amazing song and able to appreciate it now. I'm not a big fan of John Mayer but he beats me. Absolutely one of the inspiring and uplifting songs I've ever heard in my life.
I know it's just a fairy tale and not a true story. So what? That doesn't spoil the song at all.
Walt Grace's Submarine Test, January 1967 (John Mayer)
Dreamed to discover a new space and buried himself alive
Inside his basement
Tongue on the side of his face meant
He's working away on displacement
And what it would take to survive
Cause when you're done with this world
You know the next is up to you
And his wife told his kids he was crazy
And his friends said he'd fail if he tried
But with the will to work hard and a library card
He took a homemade, fan blade, one-man submarine ride
That morning the sea was mad and I mean it
Waves as big as he'd seen it deep in his dreams at home
From dry land, he rolled it over to wet sand
Closed the hatch up with one hand
And pedaled off alone
Cause when you're done with this world
You know the next is up to you
And for once in his life, it was quiet
As he learned how to turn in the tide
And the sky was aflare when he came up for air
In his homemade, fan blade, one-man submarine ride
One evening, when weeks had passed since his leaving
The call she planned on receiving finally made it home
She accepted the news she never expected
The operator connected the call from Tokyo
Cause when you're done with this world
You know the next is up to you
Now his friends bring him up when they're drinking
At the bar with his name on the side
And they smile when they kid, as they speak of the man
Who took a homemade, fan blade, one-man submarine ride
ウォルト・グレイスはとにかく自分の住んでる世界がイヤでたまらなかった
だからどこか別の場所に行きたくて
自宅の地下室に籠ってしまった
そしてその地下室で
ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返し
自分の世界に逃げ込んで
自分の世界に逃げ込んで
生きて帰るのに必要なことをさんざん考え抜いた
だって世の中や人生にうんざりしても
そのまま何もしないんじゃ意味がない
そのまま何もしないんじゃ意味がない
その後どうするかは自分次第なんだ
自分が変えていくんだよ
奥さんはお父さんはどうかしちゃったと子どもに説明した
友達はどうせやるだけムダだとからかった
だけどやり遂げるって強い意志があったから
図書館に行っては必要な本を借り
わからないことは調べあげて
遂に手作りで作り上げたんだ
1人乗りのスクリュー式潜水艇をね
進水式の日の朝,海は大荒れに荒れてた
1人乗りのスクリュー式潜水艇をね
進水式の日の朝,海は大荒れに荒れてた
ウソじゃない 本当だ
自宅で潜水艇を作ってた頃
夢に出てきたような大波がざぶんざぶんと砕けてた
陸の乾いた場所から湿った砂地へと潜水艇を押し出す
乗り込んでハッチを片手で閉め
沖へとたった一人で漕ぎ出した
だって世の中や人生にうんざりしても
そのまま何もしないんじゃ意味がない
そのまま何もしないんじゃ意味がない
その後どうするかは自分次第なんだ
自分が変えていくんだよ
自分が変えていくんだよ
人生で初めて静寂ってものを感じたのは
潮のなかで方向を変えられるようになった時だった
空気を取り込もうと海面に出ると
ゆらゆらと真っ赤に燃える美しい空が見えたんだ
自分の載ってる手作りの
空気を取り込もうと海面に出ると
ゆらゆらと真っ赤に燃える美しい空が見えたんだ
自分の載ってる手作りの
1人乗りのスクリュー式潜水艇の中からね
出発してから何週間も経ったある日の夜
奥さんが思ってた通り,遂に自宅の電話が鳴り出した
奥さんが思ってた通り,遂に自宅の電話が鳴り出した
何か連絡があるとは思ってた
だけど思ってたのとはちょっと違ってた
交換手が電話を繋いだ先は
海の向こう,日本の東京だったんだ
海の向こう,日本の東京だったんだ
だって世の中や人生にうんざりしても
そのまま何もしないんじゃ意味がない
そのまま何もしないんじゃ意味がない
その後どうするかは自分次第なんだ
自分が変えていくんだよ
自分が変えていくんだよ
バーで酒を飲むとき,友達はいつもその話をする
彼の名前のついた店だ
そしてふざけながら,みんな笑顔で話すんだ
たった一人で
1人乗りのスクリュー式潜水艇を作り上げた
たった一人で
1人乗りのスクリュー式潜水艇を作り上げた
ウォルト・グレイスの話をね
(補足)
歌詞にあるTongue on the side of his faceという箇所は「ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返し」と訳しました。というのも,これはおそらく集中して考え事をする時の「不二家のペコちゃん」的表情ではないかと思ったからです。ただあくまでも個人的な見解です。もし別のご意見をお持ちの方がおいでになりましたら,コメント欄やtwitterなどで是非お聞かせください。お待ちしております。
歌詞を見ながら曲を聴き終わるまで一度も意識が途切れなかった数少ない曲のひとつです。What Sarah Said (Death Cab for Cutie) を聴いた時同様に,ウォルト・グレイスが地下室で作業をしている姿,砂浜から漕ぎ出す姿,そして奥さんが自宅で電話を受ける姿,そのどれもが確かに見えました。名曲だと思います。
この曲には既に対訳つきのヴィデオがあるようですが,その存在を知ったのは訳し終わってからでした。気づかなくてよかったと思います。知っていたら和訳しなかったかもしれません。
(補足)
歌詞にあるTongue on the side of his faceという箇所は「ああでもないこうでもないと試行錯誤を繰り返し」と訳しました。というのも,これはおそらく集中して考え事をする時の「不二家のペコちゃん」的表情ではないかと思ったからです。ただあくまでも個人的な見解です。もし別のご意見をお持ちの方がおいでになりましたら,コメント欄やtwitterなどで是非お聞かせください。お待ちしております。
歌詞を見ながら曲を聴き終わるまで一度も意識が途切れなかった数少ない曲のひとつです。What Sarah Said (Death Cab for Cutie) を聴いた時同様に,ウォルト・グレイスが地下室で作業をしている姿,砂浜から漕ぎ出す姿,そして奥さんが自宅で電話を受ける姿,そのどれもが確かに見えました。名曲だと思います。
この曲には既に対訳つきのヴィデオがあるようですが,その存在を知ったのは訳し終わってからでした。気づかなくてよかったと思います。知っていたら和訳しなかったかもしれません。
以前 GotyeのHearts A Messにコメントを書かせていただいたものです。前回は匿名ですみません。9/5のTaylor Swiftからこちらに来ました。また、ひとつ素敵な曲を教えていただきました。ありがとうございます。ほんとに1つの映画を見ているような感じですね。それにしてもハリウッドゴシップからメンデルスゾーンまでご存知でほんとに敬服してしまいます。
返信削除コメント並びに過分なお褒めのお言葉ありがとうございます。私も本当に素晴らしい曲だと思います。この曲に出会った経緯は忘れてしまいましたが,GotyeのSomebody That I Used To Know並みのヒットならばいざ知らず,普通のヒット程度では,普段カントリーを聴かない私がこの曲に出会う確率は決して高くなかったはずで,それだけに今は出会えたことに一層感謝したい気持です。
削除この曲を聴くと確かに「日常生活からの脱出」で、Gravityと併せて考えると、gravityからの離脱というのが彼の大きなテーマになっているというのは、その通りのようですね。物語性があって、映像が浮かぶ曲です。地下室での作業、砂浜から進水する場面に大変なわくわく感があります。彼はアレンジは自分でやっているのでしょうか。No Such Thingsもそうでしたが、アレンジがとても粋だと思います。しかし、日常生活からの脱出=手作りの潜水艇で海へ。自分だったらどこをどう捻っても、(たとえお伽噺でも)この発想は出てこないような気がします。あまり、男女というステレオタイプで区別するのも、いかがなものかとは思いますが、これって男性の発想だよなあ・・・、とつい思ってしまいました。
返信削除コメントありがとうございます。日常生活からの脱出は誰しも考えるものですが,実際に「何か」を実行するのにはかなりの勇気を要します。
削除私の場合,これまでの人生はすべからく「見切り発車」だったので,さほど後先を考えずにとんでもない行動に出てしまう可能性が捨てきれません。
さすがに潜水艦は作らないと思いますが,ある日突然本館・別館の更新を止め,どこか外国へ旅に出る程度のことであれば,やる可能性は十分にございます。
はじめてのコメント投稿させて頂きますアキラと申します。
返信削除このようなことを言うのは大変失礼ですが、あまりにも意訳が過ぎるのではないでしょうか。
あえてぼかして「読者の想像におまかせ」にして知的な対話ができる部分が全部台無しになっていて、本来ならば限りなくミニマルで詩的に美しい1行のフレーズをくどくどと何行にもわたって解説しすぎです。
"with a will to work hard and a library card"の部分など、詩人John Mayerの一番の腕の見せ所をこんなにもダラダラと冗長な日本語にされたらJMも溜まったもんじゃないでしょう。
そして聴いた人に一番感じ取ってもらいたいであろう、この曲の核である
"Cause when you're done with this world
You know the next is up to you"
の部分に「そのまま何もしないんじゃ意味が無い」「自分で変えていくんだよ」なんていうあなたの勝手なメッセージが堂々とついててもはや泣けてきます。
私がもし外国に住む日本語学習者で、たまたまインターネットでこのブログポストに出くわしたら「日本語とはなんと趣のかけらもない言語なのだろう…」と幻滅するでしょう。
それくらいあなたは英語歌詞における「英語教材」としての側面ばかり見ていて、その裏にある純粋な「文学作品」としての側面をあなたは無視しているか理解していないのだと思います。
日本は俳句・川柳という世界に誇る詩表現文化を生み出した国であり、日本人なら誰でもミニマルだからこそ響く詩的表現を感じ取る心を持っています。
この訳では、日本人の読む日本語の詩としても程度が低いです。
私自身は英語圏で育った英語日本語ネイティブの人間ですが、よく英語の勉強を諦めた日本人が「英語は日本語に比べて表現力がなく美しくない」などという英語を小バカにしたデマを信じてるのはこういう冗長な解説しすぎる英文解説が一般化しているせいもあるのかななんて思います。
私が思うに、詩の和訳と解説のセクションを別々にわけたら良いのではないでしょうか。
詩の表現をオリジナルの感動そのままに日本語に移植することと、その中身をじっくり解説するのを同時に行うのは不可能です。
これでは「英語がわからない人のための洋楽意訳」ではなく「文学理解が苦手な人のための国語教本」になっている気がします。
大変失礼なコメントになり申し訳ないですが、それでもやはり「自然かつ原文のイメージを残した歌詞にするのが目標」と自身でおっしゃるならば、訳すにあたって英語文学に対する理解やそれなりの推敲が必要なのではないでしょうか。
純粋にわかりやすくするためにゴテゴテと自説を和訳に盛り込んでおられるのでしょうが、それは芸術に対するある種の冒涜だとすら思います。
それはある意味例えて言えば、反語表現(〜であろうか...いやそうではない)を全部そのまま口に出して読んでしまうようなものです。
この様な意義あるブログをこれからもずっと続けて行かれるのであれば、もう少し詩という芸術およびその原作者に敬意を持って考えて頂きたいです。
※匿名はダメとのことでしたので先ほどのコメントを記名でもう一度投稿させて頂きます。
返信削除はじめてのコメント投稿させて頂きますアキラと申します。
このようなことを言うのは大変失礼ですが、あまりにも意訳が過ぎるのではないでしょうか。
あえてぼかして「読者の想像におまかせ」にして知的な対話ができる部分が全部台無しになっていて、本来ならば限りなくミニマルで詩的に美しい1行のフレーズをくどくどと何行にもわたって解説しすぎです。
"with a will to work hard and a library card"の部分など、詩人John Mayerの一番の腕の見せ所をこんなにもダラダラと冗長な日本語にされたらJMも溜まったもんじゃないでしょう。
そして聴いた人に一番感じ取ってもらいたいであろう、この曲の核である
"Cause when you're done with this world
You know the next is up to you"
の部分に「そのまま何もしないんじゃ意味が無い」「自分で変えていくんだよ」なんていうあなたの勝手なメッセージが堂々とついててもはや泣けてきます。
私がもし外国に住む日本語学習者で、たまたまインターネットでこのブログポストに出くわしたら「日本語とはなんと趣のかけらもない言語なのだろう…」と幻滅するでしょう。
それくらいあなたは英語歌詞における「英語教材」としての側面ばかり見ていて、その裏にある純粋な「文学作品」としての側面をあなたは無視しているか理解していないのだと思います。
日本は俳句・川柳という世界に誇る詩表現文化を生み出した国であり、日本人なら誰でもミニマルだからこそ響く詩的表現を感じ取る心を持っています。
この訳では、日本人の読む日本語の詩としても程度が低いです。
私自身は英語圏で育った英語日本語ネイティブの人間ですが、よく英語の勉強を諦めた日本人が「英語は日本語に比べて表現力がなく美しくない」などという英語を小バカにしたデマを信じてるのはこういう冗長な解説しすぎる英文解説が一般化しているせいもあるのかななんて思います。
私が思うに、詩の和訳と解説のセクションを別々にわけたら良いのではないでしょうか。
詩の表現をオリジナルの感動そのままに日本語に移植することと、その中身をじっくり解説するのを同時に行うのは不可能です。
これでは「英語がわからない人のための洋楽意訳」ではなく「文学理解が苦手な人のための国語教本」になっている気がします。
大変失礼なコメントになり申し訳ないですが、それでもやはり「自然かつ原文のイメージを残した歌詞にするのが目標」と自身でおっしゃるならば、訳すにあたって英語文学に対する理解やそれなりの推敲が必要なのではないでしょうか。
純粋にわかりやすくするためにゴテゴテと自説を和訳に盛り込んでおられるのでしょうが、それは芸術に対するある種の冒涜だとすら思います。
それはある意味例えて言えば、反語表現(〜であろうか...いやそうではない)を全部そのまま口に出して読んでしまうようなものです。
この様な意義あるブログをこれからもずっと続けて行かれるのであれば、もう少し詩という芸術およびその原作者に敬意を持って考えて頂きたいです。
コメントありがとうございます。まず最初にhyj**ste*様のお気に召さなかったことをお詫びいたします。
削除「この訳では、日本人の読む日本語の詩としても程度が低いです。」まったく仰る通りですし,私もその点に反論するつもりはありませんが,hyj**ste*様以前にこの曲にコメントをくださった方は,その「程度の低い」訳文を受け入れてくださった方です。その方々に対してその仰りようでは余りに失礼ではありませんか?
hyj**ste*様のようなネイティヴの方には信じがたいことかもしれませんが,私はこの曲を聴いた時,主人公が潜水艦を設計している様子や海に漕ぎ出す様子が目に浮かび,その描写力の素晴らしさに圧倒されるとともに非常に感動いたしました。そしてそれを日本語で表現したものがご覧の訳文です。お言葉を返すようで恐縮ですが,私自身はこの訳文にすることで,John Mayerとこの曲の歌詞に対して,最大限の敬意を払ったつもりです。
なるほどhyj**ste*様には存在自体が許しがたいほどの拙い訳文かもしれませんが,これが私の見た歌詞の世界ですし,この訳文も私にとっては大切なものです。また,この拙い訳文に感動してくださった方もおいでになりますが,私はその方々が「文学理解が苦手な人」だとは思っておりません。
無論,拙訳がhyj**ste*様のご気分を害したことはお詫びいたしますが,私個人としてはこのスタイルを変えるつもりはありません。それを求めておいでの方がいらっしゃるからです。
したがって,この件に関してはここで終わりといたしますが,どうかその点ご理解くださればと存じます。
はじめてコメントを書きます。私は音楽も全然詳しくなく、英語も洋楽が聞き取れるレベルではありません。この曲は偶然you tubeで聴き、歌詞も分からないのに涙が出てきました。おそらく「男が自分の人生は思った通りじゃなかった。だけど今も日常を生きてるし、残りの人生、上手くゆく可能性は少ないかもしれないけど、一筋の光が見える」的な歌かな、と感じました。自分で訳してみようと思ったのですが、上手くできなくて、「どこかに訳されてないかな?」と検索してこのサイトを見つけました。
返信削除和訳を読んで「思った通りだった!」と。歌にのせてこの和訳を読むと涙が止まらなくて、何度も何度も聴き返しました。
とくに胸が詰まる思いで聴いたところは、「だって世の中や人生にうんざりしてても
そのまま何もしないんじゃ意味がない その後どうするかは自分次第なんだよ 自分が変えていくんだよ」の部分です。
私の力じゃ、Cause when〜 からをこんな風に訳せなかったし、でも歌を聴いて感じてたことはこれだと思ったし、「ああ、私はこの言葉を聞きたかったんだな。このサイトに来たのは運命だったのかも」と思うほどでした。
おかけで、私も立ち上がれたし、娘や日本の子供たちのために残りの人生を使っていこうと思いました。
ひとつお聞きしたいのですが、言葉は分からなくても曲ってこんな風にイメージを伝えることは出来るのでしょうか。それは過去に映画かなにかで似たようなのを聴いたことがあるから?不思議だったのは「自分がカントリーミュージックを聴きたかったんだ」と分かったことです。
この和訳に出会えたこと感謝します。ありがとうございました。
はじめまして、hamと申します。
返信削除訳文について思う所が有りましたので、愚案ながらひとつ書かせていただきます。
それは、'displacement'への訳語です。
vestigeさんはそこへ「排水量」という語を当てられてます。もちろん排水量の意味は含まれていない、とまで言い切りませんが、含意されている程度に考えます。私がネイティブでないが故の意見かもしれませんが、初めて曲を聴く場合には、displacementの第一義として排水量が頭に浮かぶものでしょうか。確かに、題に'submarine'と見えます。しかし気が違ったと妻が思い、友人は失敗を目に浮かべる、その理由を先延ばしにしてこそ聴くものは気をひかれるのではないでしょうか。作者が意図的に「手作りの潜水艦」のイメージを隠した、したがって繰り返される印象的なフレーズ'a homemade, fan blade, one-man submarine ride'が最後に置かれている理由と思います。
地下室で潜水艦を作っていることがまだ明らかでない段階において、displacementは自分自身の新たな世界への移転、逃避と捉えることは強引でしょうか。
また、上の考えはvestigeさんの解釈と異なるが故、あるいは訳文への質問と捉えられたが故直ちに棄却されるは残念であるため失礼ながら、加えて
「お知らせ並びにお願い」並びにhyj**ste*(アキラ)さんへの対応に関して。
そもそも、ある言語を他言語へ直訳するとは無理な話ですが、しかし出来る限り直訳することが、vestigeさんの言われる訳を「自然かつ原文のイメージを残」すものにすることと思うのです。「原文のイメージを残」すためには、原作者と他言語の新たな読者との
媒たる翻訳者の存在は限りなく透明にならんとすることが必要ともなります。そうであれば、個人の解釈は翻訳者ではなく、読者に委ねられるべきです。これは私の考えであいますが、hyj**ste*(アキラ)さんの「自説を和訳に盛り込」むべきでないという意味でありましょう。
しかしながら、vestigeさんは訳文を批判されたが故か、彼の意図しない彼以前にコメントした方々への批判とすり替え、また翌日に彼と同様な意見は以後一律に削除すると「お知らせ」なさいました。この対応の方が、明らかに「不快感を与え」、不誠実でありましょう。
一例を挙げるならば、John MayerのGravityの投稿に『歌詞に登場する「重力(Gravity)」という言葉は一体なにを意味しているのでしょうか?「現実」であるとする説,「年を取る事」であるとする説と様々です』とあり、「お知らせ並びにお願い」にある通り『ここでは「重力=より多くのものを求める欲望」とする解釈で訳文を作りました』と個人的解釈での訳文を載せられています。
しかし、「自然かつ原文のイメージを残した歌詞」であれば、当然訳文からも様々な説が生まれるべきです。これでは、「このサイトの趣旨」の意が明らかになりません。
さらにvestigeさんの論に依るならば、あなたの訳文への批判が削除される状況では、vestigeさんの訳文を受け入れる人のみコメントが許され、あなたの感謝を伝える返信は、決まり文句でしかなくなり、敬意を欠いたものとなる恐れはありませんか。
従って、vestigeさんの主張の矛盾を無くし、加えてhyj**ste*(アキラ)さんを含め、訳文への賛否関わらずすべての方への敬意ある対応をして頂きたい。またこの二つを解決するために、失礼な「お知らせ並びにお願い」を削除されることを望みます。
コメントありがとうございます。ham様のご意見の趣旨は
削除①お知らせ並びにお願いで「「意訳し過ぎ」という趣旨のコメントは一律に削除します」として,批判コメントを削除した/するのは不誠実である。
②翻訳者は直訳すべきであり,自説を盛り込むべきではない。
③ヘッダの「自然かつ原文のイメージを残した歌詞にするのが目標」という一文が上記の「お知らせ並びにお願い」と矛盾する
という3点だと思われますので,これらの点についてご説明申し上げます。
まず最初に申し上げておきますが,①について,私が訳文を批判されたが故にコメントを削除したことはただの一度もありません。無論証拠はないので信じていただけないことは百も承知しておりますが,今まで削除したコメントは①性的に不適切な(と私が考える)表現が含まれたいたもの②単なる言いがかり(訳文とは無関係)③特定の方に不快感を与える(であろうとあくまでも私が判断した)コメントくらいです。お疑いなら過去のアーカイヴをご覧ください。批判コメントも残しておりますし,訳文についての批判にも対応しております。
「お知らせ並びにお願い」で「意訳し過ぎ」という趣旨のコメントは一律に削除します。と明示したのは,私に和訳スタイルを変更するつもりがないからですが,あれ以降「意訳し過ぎ」というコメントは来ていないので,当然削除もしておりません。ただこの点に関しては,批判コメントは受けないと誤解されても仕方のない表現なので「この和訳スタイルを変えるつもりはないので「意訳し過ぎ」という趣旨のコメントをいただいてもお返事は差し上げられません」という表現に変更いたします。
そもそも私が「意訳しすぎ」というコメント並びに「訳文へのご質問」をお断りしているのは,偏に時間がないからです。今もこうしてお返事を差し上げておりますが,非常に時間がかかります。
多忙を言い訳にしているとおっしゃるかもしれませんが事実です。私にも1日は24時間しかありません。ブログで生計を立てているわけではないので,仕事もありますし,またそれ以外にせねばならぬこともございます。ブログに費やせる時間が非常に限られているこの状況下で,毎日更新を維持するために,削れる時間は削りたいと考えることは不適切でしょうか?
そもそも批判コメントを削除するつもりであれば,アキラ様のコメントも問答無用に削除していたはずですし,ham様のこのコメントも削除していたと思います。
次に②の点ですが,これは私が個人の趣味で運営しているブログです。ご覧になればおわかりかと思いますが,広告・宣伝の類は一切ありません。ham様は「個人の解釈は翻訳者ではなく、読者に委ねられるべきです」と仰っていますが,私も読者の一人です。したがって私のやっていることは,いわば映画を見て「私はこう感じた」と述べているのと大差ありません。
私は従前から曲の解釈はその曲をお聴きになった方だけのものだと申し上げています。 displacementに関して言えば,私が単にそう思っただけで,これが唯一の解釈で誰しもこのように考えるべきなどと言うつもりはありません。当然displacementの解釈に関しても,私が海外の歌詞サイトで見た説を参考にしてそう考えただけであり,ham様の仰るように「逃避」としても一向に差し支えないと思います。
残る③のヘッダの「自然かつ原文のイメージを残した歌詞にするのが目標」という一文が上記の「お知らせ並びにお願い」と矛盾するというご指摘に関しては,この部分を削除し,単に「英語の歌詞を和訳するサイト」とのみ表示いたします。
最後に,私がこのサイトをはじめたのは自分の求める「内容に踏み込んだ和訳」が見つからなかったことが理由です。CDについてる対訳はham様の仰るように「媒たる翻訳者の存在は限りなく透明にならんとする」ことを目的にした素晴らしいものですが,残念ながら私個人の求めるものではありませんでした。
そしてあくまでも私個人の感想ですが,皆様からのコメンントを拝見する限り,このブログを支持してくださる方の多くは「直訳でなかった」からこそこのブログを気に入ってくださったのだと思っております。
無論私の和訳スタイルがお気に召さない方もおいでになるとは思います。ただ,この世の中に英語歌詞の和訳サイトは多数存在するので,そういう方はそちらをご覧になればよいと思いますし,英語の歌詞をご覧になってご自身でお考えになってもよいでしょう。いずれにしろ,翻訳して別の言語にする以上,どれほど「直訳」しても必ずその過程で失われてしまうlost in translationの部分は残ってしまうので,万人が納得する訳文などというものは存在しないと思っております。
以上私なりにご説明申し上げました。お伝えしているように時間が限られているのでこれ以上のご質問をいただいてもお答えはできませんが,冒頭で述べたような例を除けば,批判コメントも基本的には削除いたしませんのでご安心ください。
今まで自分が見ている歌詞の翻訳の中に一番適切な翻訳だと思います。
返信削除英語に対する理解も十分であり、特にTongue on the side of his faceこの一番重要な部分も工夫しながら、正確にWGの状態を表しました。日本語訳ではサンプルになれるでしょう
コメント並びに過分なお言葉ありがとうございます。そのように仰ってくださると,毎日更新の苦労も報われるような気がいたします。ありがとうございました。
削除この曲のWalt Grace'sって一体だれ?と思い、調べてこのサイトにたどり着きました。
返信削除歌詞を見て、訳を見て、歌詞を見て、なるほどでした。
1967年のアメリカに、何か鍵がありそうですね。
(恐らく想像上の人物である)Walt Graceは1950年頃の生まれでしょうか、アメリカのベビーブーム世代?
アメリカ近代史に詳しい方であれば、誰の名前をもじったのか、この頃のアメリカの社会情勢の反映かとか、色々と分かりそうですね。
コメントありがとうございます。Walt Graceの正体ですが,あくまでも個人的な見解として申し上げれば,1968年にイギリスの新聞が開催したSunday Times Golden Globa Raceというヨットによる単独世界一周レースに参加したアマチュアのビジネスマンDonald Crowhurstがそのモデルではないかと思っております。
削除この曲のWalt Graceとは異なり,残念ながらCrowhurstの場合は不幸な結果に終わってしまったようですが,むしろそうだからこそJohn Mayerがこの曲で別の結末を用意したのだという気がしてなりません。
無論そこに特に根拠となる出典があるわけでもなく単に私がそう感じているに過ぎないので,tatsukam様の仰るように「1967年のアメリカに、何か鍵があり」「アメリカのベビーブーム世代」である可能性も大いにあると思われますが,いずれにしてもこの曲が様々な解釈が可能な素晴らしい曲であるという点だけは間違いないと思われます。
たまたま貴ブログに出くわしましたがdisplacementを排水量となっていていきなり「えっ??」と引っかかってしまいました。
返信削除明らかに間違いですよ。
この詩の主人公Walt Graceが何を作っているのかことをずっと隠して隠して進行して、ようやくサビでカウントダウンのようにa homemade, fan-blade, one-man, SUBMARINE RIDEと核心部分を出す演出にしてあるのに、そんな序盤でやすやすと関連用語を出しているわけがないですよね。
なじみのある日本語で置き換えるなら、displacementは「現実逃避の移住」「脱出」に近いです。working away on displacementは脱出計画に没頭したみたいな意味です。
あと一行目はthis whole placeではなくhis old placeと歌っています。
コメント並びに詳細なご指摘ありがとうございます。当ブログでは通常「匿名」様にはお返事を差し上げないことになっているのですが,あまりにありがたいご指摘なのでそのままにするに忍びなく,こうしてお返事を差し上げております。
返信削除まず歌詞に関して申し上げると,ネット上の歌詞サイトにあるものをもってきており,ために正確ではない場合も時にございますが,私自身で歌詞を聞き取ることがかなわないため便宜上そうしております。
次にdisplacementに関してのご指摘ですが,確かにそのように考えた方が歌詞の構成上もまた歌詞の内容としてもふさわしいように思われますし,ご指摘をいただいたことで「working away on displacement」の下りの意味がより明確になったので後ほどそのように訂正しておきたいと思います。
どうか今後もお気づきの点があればお知らせください。今回は貴重なご指摘本当にありがとうございました。